うなぎの思い出

ココからもうひと息始めちゃうと、キリがないのでいつもより少し早く帰宅。
ダイニングになぜかお香が香り、テーブルの片隅にこんなしつらえが。

IMG_6399

49年前の今日、親父がみまかりました。
女房殿が、親父の好物だったうなぎを用意してくれていました。
お重を求めなかったので肝吸いがない代わりに、加賀麩が顔を覗かせる吸い物が
添えられていました。

我が家に仏壇はあるのですが、お袋の部屋にあるので…諸般の事情でお供えとかできません。
ですから寄せ植えから手折った花を飾って、急ごしらえのにわか祭壇。
一緒になる前に女房殿に渡した、写真も飾られていました。

着物をきているのが私、傍でしゃがんでいるのが親父です。

IMG_6402

実はうなぎには、辛く悲しい思い出が。
うなぎが大好物だった親父が、入院中の病床…容体芳しくなく家族が集まったその場で

「うなぎが食いたい」

大慌てで出前を取るも、間に合わず。
私は歳がいってからの子で、親父はどこへ行くにも私を伴って、美味しいものも
いろいろ一緒に食べました。

「お前が親父と一番うなぎ食ったんだから、供養だお前が食え。」

親父が最期を迎えた個室の病棟には当時、付き添いの家族が寝泊まりするだけの小さな
畳敷きの次の間があり、看取った全員の総意で9歳だった私が、親父の最期間に
合わなかったうなぎを食べたんです。

それから…

あんなに好きだったうなぎが食べられなくなってしまった。
食べると戻してしまったり、とにかく食べられない。
最後に食べられなかった親父の念だ、と兄弟たちは笑ったけど。
実に独立するかしないかくらいまで、その食べられない は続いたのでした。

ちなみにこのうなぎは、自宅の近所にある店のもの。
注文してから蒸して蒲焼にしてくれます。
国産のそれはこのご時世値が張るものですが、供養ですから。
で、お相伴。

アクセス・営業日はこちら CONTACT US