山深い五箇山は合掌造りの民宿で一夜を明かし、快晴の朝を迎えました。
我々が泊まったのは富山県南砺市(旧平村)の相倉集落、以前に訪れた南砺市(旧上平村)の菅沼集落
岐阜県白川村荻町集落、この3つの『集落』が行政区を超えて世界文化遺産に登録されています。

朝食も盛りだくさん(盛りを控えてもらうようお願いすればよかった…)
いかに我が家が粗食かがよくわかります。
ほとんどお野菜なんですがそれにしても、満腹!

朝は椅子席にしますか?と尋ねられたけど「朱塗りのお膳で!」とお願いしました。
いいなぁ…でも我が家にはもう畳の間がない。
でも実は朱塗りのお膳持ってます…お食事には向かないんでしょうね足の長さが全然違います。

チェックアウトを済ませ、集落入口の駐車場に車を移動して散策開始。
昨日とはうって変わって、雲ひとつなし!

前回訪れた菅沼集落は小規模、ここは20棟が残る『中規模』集落です。
五箇山は塩硝(火薬の原料)、養蚕、紙が主な産業で、加賀藩前田家の庇護を受けていたと言われます。
4年前の夏に、塩硝の取りまとめ役の家を訪れたことがあります。

紙…書くことが好きすぎるので、紙は切ってもきれない仲。
五箇山和紙を体験できるところがあるらしい…案内に導かれて進みます。
暖簾がはためく合掌の家屋、表へまわると…

ココだ!

紙漉きの体験をさせてもらえるそうなんだけど…いいって!
この集落で米作りが始まるまでは、楮(こうぞ:紙の材料となる木)と桑と雑穀が畑には植えられていたそうです。
昔の生活は、まさに地元のものを活かして産業にしていたんですね。
シンプルですけど、ちょっとうらやましかったりもする…
案内によれば紅葉葉を閉じ込めて仕上げる、とあるけど…娘がその紙に絵を描けるように無地でお願い
したら快く受けて頂き。

自分で漉いた無地の和紙に、娘は何を書くんだろうな。

建物の構造を丁寧に見せてくれる資料館もあり、先人の知恵…実は昭和の頭くらいまで新築もされてた
っていうんだから驚きです…って、ついこの間じゃん。
集落で使う茅は、集落に面する山の裏手で育てているそうです。
集落で使うものは集落で賄う、徹底しています。

保つには技の伝承も欠かせません。
茅を葺くことはもちろん、細かいことだと例えば『土間を打つ』こと。
かつては土間を打つ専門の職人がいたそうです。

この冬にスパイクのついた靴を履いて集落を訪れた人の靴が、土間を傷つけてしまったそうです。
例年の冬ならそれでいいんですが今年は雪がほぼなかったそうで、スパイクは必要なかったのですが
履いて観光に見えた方が、土間を傷つけてしまったんだそうです。
細かいことだけど、訪れる側も受け入れる側も細心の注意を払う必要がありますね…。

ここは、マン島と同じ時間が流れているように感じます。
ここ相倉集落は陸の孤島という表現がまさにぴったりだし、マン島はアイリッシュ海にポツンと浮かぶ
よそとは隔絶された小さな島。
シチュエーションがよく似ています。
なるほどがっつり切り離された空間でないと、こういう時間の流れ方はしないのかも…

山深い集落にも、春はすぐそこまできています。

Next Post
アクセス・営業日はこちら CONTACT US