旅のおまけ『フライトがキャンセルされました』

5月15日、フェリーが思うように取れなかった都合で、怒涛のような日程になりました。
7am マン島 Douglas 発、メインランドへ移動
10am Liverpool 着
1050am Southport 着 ラリー車を Paul に預ける
1219am Southport 発 南下
130pm M6 Service で軽くお昼
350pm Gaydon 着 British Motor Museum 見学(Archive Room 訪問)
540pm Stratford-upon-Avon 着 散策
730pm Bourton-on-the-Water 着(最後の晩餐&メンバーのお誕生日)← 事件 ①
1030pm Europcar レンタカー返却
1134pm 路線バスに乗ってホテルへ ← 事件②


事件① コッツウォルズ Bourton-on-the-Water の公営駐車場に駐めた時に、同行の仲間が
「なんかメールが来てるんだけど…帰りのフライトがキャンセルになったって…」

!!!

は?
キャンセルってなに?
泡食ってメールに添付されていた、代替フライトの手配を始めてみますが…
「我々(BA)のご用意したフライトが、乗り継ぎ時間の不足でご案内できません。
代替フライトを選択してください」

えまじか…
(BA便でシャルルドゴール、そこでJAL便に乗り継いで羽田まで ってプランだったようです)

よし決めた。
Finnair にしよーっと。
ってことは、まさかのヘルシンキ経由ですよ…

とりあえず予約が取れてひと安心、これで最後の晩餐も喉を通るってもんです。
天候で欠航かも…ガクガク…ってな話は聞かなくもないけど、理由も聞かされず欠航っていうのは
なかなか心臓に良くありませんね…
ともあれ、帰れそうでよかった笑

***
ついでですので 事件②
ヒースロー空港から歩いてアクセスできるホテルを取ったつもりが、違った…
2019年には歩いて行かれたホテルが、

引越ししてた

そんなわけで、深夜にダブルデッカーに乗るハメに笑
実は夫も私も、イギリスで(マン島含む)路線バスに乗るのは初めてです。
直通バスや貸切バスは経験ありますが、路線バスは初めて。

かくして、翌朝はターミナル5ではなくターミナル3から、乗り継ぎのためにフィンランドへ発つ
ことになりました。

さて、ダラダラ続いた「旅のおまけ」次回が最終回 笑
計画になかった Finnair での帰路を記事にして、旅のシメとしたいと思います。

旅のおまけ『Peel P50』

2日間に渡ったラリーの余韻がまだ残る中、翌日曜日はフェリーの都合で1日島にとどまりました。

さぁ今日は、島の観光でもしますか〜どこへ行く?

毎度おなじみ、夫の突然の振り。
ま、この島の中ならオタつきません。
電車でも乗りますか〜蒸気機関車がいいかな?
思案していると、Paul が
「John が今日の1pm – 5pm、Manx Transport Heritage Museum でボランティアしてるって」

じゃ、せっかくだから行きますか。
ところで、そんな博物館…あったっけ?

この建物が、それ。
Manx Transport Heritage Museum
マン島で一番小さい博物館です。
島全般の交通について、特にかつてマン島にあった自動車会社 “Peel Engineering Company” で
製造されたマイクロカー P50 の資料、現物が展示されています。

動いてる姿を見たい方、サイズ感を確かめたい方は…ご存知 Top Gear で取り上げられたことが
ありますので是非ご覧ください笑
リバースギヤがありません。

上にリンクを貼った博物館のガイドの通り、ニシンの燻製 Manx Kipper を食べ、雨の日曜日にココを
訪れました…伝統的な島のやり方ですって。
バッチリです笑

旅のおまけ『およそ、倍』

イギリスの現在は物価高が著しく、生活を圧迫しているようです。
Paul の奥さんは、「ざっくり言って 倍」と。

実際あちらに10日間滞在して、食事代(外食)・ガソリン代・レンタカー代・ホテル代…
どれを取っても高かったです。
(写真はマン島 Kirk Michael のガソリンスタンド)
レンタカーはホントに倍、なかなかキツい金額でした…仕方ないけど。
食事も5、6年前から比べると1.5倍強、といったところでしょうか。
もはや £10.00 でメインミールは食べられません。

競技会のエントリーフィーも、もれなく上がっているそうで、
「軒並み £900.00 は下らない!ありえねーよ!」
(ちなみに今回出場した Manx National のエントリーフィーは £750.00 でした)
£900 = ¥150,000 現在のレートでこのくらい。
全日本って全然この位するよ?
しかもサービス車両の登録は別料金だったり(サービス車両がないなんて考えにくいのに)
サービス員の登録が別料金の大会も少なくないし(メカニック誰もいないなんて考えにくいのに)
何よりステージの本数も全然少なければ、距離も随分と短い。
km あたりに換算したら(お肉の量り売りみたいね笑)…
今回の Manx Rally は金・土のイベントで SS は17本。
全日本は…土・日で SS8本〜10本程度、SS 1本あたりの距離も比較になりません。

ま、モータースポーツ後進国の日本と比較しても詮無きことですが…

旅のおまけ『LAXEY』

LAXEY 島の東側、中頃にある小さな町(村かな?)です。

首都 Douglas から島の北の町 Ramsey までのびる Manx Electric Railway の中頃の駅。
駅舎ではお茶とケーキ等、軽食を頂くことができます。
約2名のおっさんは、アイスクリームを食べてました。

このLaxey を起点に、Snaefell Mountain Railway(スネーフェル登山鉄道)は Snaefell Summit(山の
てっぺん)まで達し、ゆったりと旅行者を運びます。
急勾配を行く、レールは2本+1…真ん中の1本は車輪が挟み込んで駆動します(フェル式)

ちなみに島で一番高いスネーフェル山の頂上に道路は通っておらず、頂上へ行くには鉄道を使う
必要があります。
…といっても、頂上には元ホテル?(カフェ)とベンチくらいしかないらしいです。
「らしい」と書いたのは、実は登山鉄道に乗ったこともないしもちろん頂上に行ったこともないから。
ラリーやっててそこまで余裕ないんですよね…悔しい。
娘は何度も行ってるそうですが、天気は運任せらしいです。
一緒に行った人の顔すら見えないくらいの濃霧もしばしば、とか。

最終の下り電車で、カフェのスタッフも山を降りるんだそうです。

***
Laxey には、織元があります。
Laxey Woolen Mills 先日記事にした、Manx Tartan とその他毛織物を生産・販売しています。
Manx Tartan はこのおじさんがずっと織ってます。
2012年も

2023年も(さすがにお年を召したけどこの織り機、自転車を漕ぐ要領で操作するので。
おじさんの背後では、織った生地の端の始末をするんでしょうか…女性が作業中。
フリンジに始末して、ブランケットにでもなるのかな?

***
マン島はかつて、各地で鉱石が採れてそれで栄えた一時代がありました。
どこの歴史とも同じように、それの運搬に鉄道が敷かれ港が開かれ、やがて廃れました。
Laxey もその一で、ここでは銀・鉛・亜鉛を採掘していました。
鉱山の坑道で出た水を汲み出すのに作られたのが、巨大水車 Laxey Wheel です。

現在は Manx National Heritage の管理下に置かれ、当時を語る工業遺産として保たれています。
稼働する水車としては世界最大と言われます。
坑道の一部を巡ることもでき、かなり前ですが行ったことがあります。

鉱山の中と外をつなぐ小型の蒸気機関車も、2004年を限って観光資源として復活。
あちらは当時の様子を伝え『遺す』活動が活発です。
祖先からの、自分たちのルーツや軌跡を正しく知り伝えることを怠っていません。
動態保存できなかったり、手を加えすぎてテーマパークみたいになってしまう日本のそれには
違和感を覚えます。

***
Laxey は小さな村ですが、港もあります。
Promenade(海沿いの目抜き通り、遊歩道的な)らしきものも一応…あります。
そこに、Laxey Beach Stop Cafe があります。

海を眺めながら軽食、休憩にはもってこいです。
今回はおっさん(1人はおばさん)ばかり6人で、アイスクリームを食べました。
イギリスらしからぬ、好天です笑

ホントはもう少し奥へ行くと、もうちょっとお洒落なカフェがあるんですが…
おっさんばっかだったのでやめました笑

旅のおまけ『 Fish Cake 』

イギリスメシを代表するのは、ご存知 Fish & Chips 。
よくイギリスメシをこき下ろす人がいますが、その辺りの話はまた別の機会にするとして、その量に
うんざりして美味しいものも美味しくなくなった経験はあっても、不味かった経験はないんです。
ま、日本同様、四方を海に囲まれた島国ですから海産物は美味しいに決まってますよね…
材料は cod(タラ)haddock(モンツキダラ)、ロンドン辺りだとカレイを使うなんて聞いたことも
ありますが、ロンドンの空港にしかいつも用がないので…ロンドンの事情はよく知りません笑

さて、今回何度か Fish & Chips 他、Fish Finger などいわゆる魚を使ったイギリスメシを食べたり、
人が食べてるのを横目で見たり(笑)してきました。

Fish Finger というのはスティック状にした魚の揚げ物。
草履みたいなサイズのメインミールの Fish & Chips はとてもとても食べきれないので、よく
メニューの
”Startar”(前菜)に載っているFish Finger を頼むことがあるのですが、今回出会った
Fish Finger は…
(Baguettes の欄に載ってた…こういうことだった…)

“Bite” に載ってた Fish Pie にすりゃよかった…
ちなみにFish Pie は、調理した魚などをマッシュポテトで覆って焼いたもの。
タラとサーモン、みたいに数種類のシーフードを閉じ込めたものも食べたことがあります。

“Fish ナンチャラ” について書きましたが今回もう一種類食べた “Fish ナンチャラ” が

Fish Cake

簡単に言うと、コロッケの挽き肉が白身魚に置き換わったような、そんなお料理。
旅の最終日にコッツウォルズで立ち寄った The Chip Shed で夫がオーダーしました。
なかなかオシャレなお店で、それでいて美味しくて。
take away もお客さんひっきりなし、納得のお店でした。
これが例の Fish Cake 。

食事してる時から2人で「これは家でできる!」とやんややんや。
帰国後 最初の月曜は、夫が長姉の病院の用件あってそれどころではなかったのですが、このお休みに
作ってみました Fish Cake !

見栄えは、お店のそれより劣りますがとにかく出来たっ!
ジャガイモを美味しく食べるレパートリーが増えました ❤︎

旅のおまけ『島で4回も会った人』

チャールズ3世の戴冠式の翌日5月7日に日本を発った我々は、翌日8日遅くにフェリーで島に
入りました。
翌9日に飛行機で入ってくるメンバーがいたので、サービスの備品を改めた後に空港へ(歩いて笑)
迎えに行きました。
フライトが少し遅れたらしく、空港でお昼を食べて待つことにしました。
我々の定宿 Sefton Express から徒歩で行かれる島の空港 Ronaldsway Airport は、コンビニ的な店や
さらっとご飯を食べられる簡単なお店もあるので、時間のあるとき散歩がてらゆったり過ごし
たりと、
なかなか便利な場所でもあります。

おばちゃん1人で切り盛りしていますから、食べられるものは限りがありますがでも十分 ❤︎
我々は渡航中の暴飲暴食をなるべく防ぐために、『本日のスープ』をオーダーしました。
あちらは、今でこそ生野菜が満足に食べられるようになりましたが、少し前までは

キュウリ輪切りどんどーん
レタスひらひらー
おしまい
 こんな感じで、まぁ期待できないものでした笑

寒い国だし、野菜は煮込んでスープ(どろっとしてます)が、食事で外さないポイントの1つ。
ココの「本日のスープ」は、かぼちゃのスープカレー&コリアンダー風味。
なかなか美味でした。

ところでこのおばちゃんとは、1週間の滞在中に4回も行き会ったんです。
信じられますか?
毎日空港に会いに行ったわけでもないし(シフトで居ない日もあるだろうしね)
ラリー関係者でもないからグランドスタンドで会ってたわけでもなし。

① 9日 空港でランチを買った時
② 翌朝(10日)キャッスルタウンの大学まで朝散歩に行った時
③ 13日 ラリー後表彰に出かける前に腹ごしらえをした行きつけのパブ Whitestone Inn で
④ 15日 島を出る日の朝

③は土曜の夜。
パートナーの人と一緒で、ピンクのワンピースを着てドレスアップしてました(カワイイ)。

④はフェリーのチェックインに合わせて5時に定宿を出て Ballasalla の町の中心へ向かう道すがら。
出勤前なのか、空港へ向かってスタスタ歩いていた彼女とすれ違いました。
空港で食事を頼んだ時にどこから来たのか尋ねられ、ラリーをしにはるばる日本から来た話をした
ので、トレーラーで競技車を引っ張っていた我々のことはすぐわかったのでしょう、目が合いました。

すっごいなぁ…来年また空港に行ったら、彼女いるかしら。

旅のおまけ『Castletown “George Hotel”』

キャッスルタウンは、マン島の南西部に位置する海沿いの町。
その昔は首都だったそうで、イギリスの「保存状態の良いお城」ベスト5に数えられる
Castle Rushen があることで知られます。

お城のそばにはモニュメントがあり…
(画像は Wikipedia より。お城側からモニュメントを見たところ。)

ラリーの時だけ、車道から右へ向かい広場(当時は時間貸の駐車スペースとして使用)を通って
奥を回ってモニュメントをシケイン代わりに使う名物コーナーがありました。
下の写真は 2009年 Rally Isle of Man の 氣谷・溝井組が、モニュメントをパスするところ。

キャッスルタウンは、我々の定宿 Sefton Express がある Ballasalla (バラサラ)からほど近く、
ご飯を食べに行くにも便利なところです。
1枚目の写真、モニュメントの向かって右に写り込むのは George Hotel 1階はパブになっていて、
いつも我々の胃袋がお世話になっています笑
今年もお世話になりました〜

正面の入り口の上はバルコニーになっていて、かつてのラリーではキャッスルタウンのタウンステージ
実況をしていたこともありました

バルコニーを見上げながら、長い指で持ったマイクをこちらへ向ける Bob さんを思い出していました。
戻ってきたよ。

旅のおまけ『春たけなわのマン島』

現地はちょうど八重桜が終わったような陽気、土手ですら色鮮やか…
これまでのマン島ラリーは秋でしたから、車窓からの風景ひとつ取っても、趣がだいぶ違います。

リバプールからのフェリーが着いたのが夜10時過ぎ。
到着した日は「いつもの道」をホテルに向けて疾走、気付きませんでしたが翌朝、車で出かけたら…
道の両袖には車が通るたび白い小花が揺れ、見上げれば若緑が勢い良く上へ上へ伸びる音が聞こえる
かのよう。

土手の上を埋め尽くすのは満開のエニシダ。
日本で見かけるのとはちょっと種類が違う…ハリエニシダ(Gorsh)っていうらしい。

Laxey Tartan の色にも使われている黄色は、ハリエニシダの黄色です。

Blue for sky & sea
Green for hills
Purple for heather
Yellow for gorse
White for cottages

Laxey は、マン島の東側中腹に位置する町です。
この町はまた別の投稿で触れるとして、今は Tartan の話。
Tartan って、名家や町、団体や学校等が独自のものを持っていることがしばしばあります。
日本でいうと家紋とか、それに近いものがあるかな…
家や町、団体・学校にちなんだ色を組み合わせるんです。

これまではラリーが秋だったので、荒野を埋め尽くす紫色の Heather しかお目にかかったことが
ありませんでした。(画像はインターネットから)

小学校に上がる前かな…の娘が着用してるのは、Manx Laxey Tartan のキルトです。

島/メインランドのあちらこちらでちょうど満開だったのが、コレ。
セイヨウトチノキ(マロニエ)、花は白/ピンクどちらもありました。
そういや銀座にマロニエ通りってありますね。
(かなり大きい木が多かったから、銀座に植えてたらさぞ窮屈…名前と雰囲気だけかな笑)

花が上を向いて咲いているので、桐の木かと思いましたが全然違った…

そこここに花がたくさん。
とにかく美しい島がより美しく、久々(6年)に行ったこともあり感動が大きかったです。

Manx National Rally 2023 Awards Presentation

7pm から、表彰式がありました。
暫定リザルトに見ると、どうも我々はクラス3位になった模様。
翌日、大慌てで帰らなくてよくなった(フェリーがずれた)ので、まずは行きつけ(笑)の
Whitestone Inn(Ballasalla)で腹ごしらえをして、向かうことにします。
ラリーが終わってホテルから戻る時に立ち寄って、Booking を済ませてありました…完璧です笑

Awards Presentation 会場、Douglas のイベントホール ” Woodbourne House
外には Fish&Chips を供する Food Truck が来ており、室内では各種ドリンクを買うことができます。
遅れること約1時間…やっと始まりました。
主催クラブである Manx Autosport から挨拶があり、続いて各クラス1位〜3位の表彰へと移ります。
H1 クラス(ヒストリックの排気量が小さいクラス)の表彰。
それからまさかの Best International Crew もいただきました。
イギリスが EU から離脱してからは、ヨーロッパ圏との行き来について各種手続きが大変になり、
(ま、我々はいちいちそれをやってるんですけどね)イギリス➡︎ヨーロッパ/ヨーロッパ➡︎イギリスと
イベントに行くことが激減しているようで、このイベントでも海外からのエントリーはほとんど
ありませんでした。(アメリカ在住のイギリス人、的な人には何人も会いました)
というわけで、いただきました笑

H1 のメンバーと、パチリ。

いろいろ大変だったけど、頑張って行ってよかった。
やっとローカルと渡り合えるようになった…気がします。

翌日のフェリーは取れなかったので、1日島でゆっくり過ごします。
次の投稿からは『旅のおまけ』へ移行して、道中のあれこれをしばらく綴っていきます。

Manx National Rally 2023 “Leg 3”

この日もいい天気!…イギリスのクセに笑
さぁ泣いても笑っても今日1日。
お天気に恵まれたことにまずは感謝しながら、精一杯 出し切れるように…

サービスでは、メカニックが片付けを始めています。
日中で終わりなので投光器はもういらない。
ウマ(リジットラック)の箱がだいぶヘタれてきたので、ガムテープで補強。

こんな遠いところまで来てもらってるんだもの…何としても完走しないと。


2009年、夫がマン島ラリーに復帰した際、お向かいさんだった地元の MG-B 使い。
それ以来、勝手に “Ex-お向かいさん”(元お向かいさん)と親近感をもって現地でも仲良くして
もらっています笑(ホントは Ex-お隣さん : Escort Mk2 もいたけど、もう久しく会ってない)
前日悩んだ給油のポイントを、どこで考えてるかと女房殿と聞きに行きました。
おぼろげに思っていたそれと同じで、安堵…

順調に、2番手3番手でステージを重ねます。
ところがドライバーはそこはかとなく、ブレーキに違和感を感じていたそうです。
SS12 終了後、ブレーキの異変は疑うレベルのものではなくなり…
大慌てで車をみたところ、ブレーキフルードがなくなってしまっていました。
ひとまず SS 前の TC(タイムコントロール)まで行き、車がたまっていたので TC をくぐってから
シリコンのブレーキフルードを足しました。
SS13 終わればサービス。
どうにかして1本走ってサービスへ戻らないと。
(戻れても実は20分サービス…どうにかなるのか?)

ステージ丸々 + サービスに戻るまでのリエゾンを、サイドブレーキだけで下りてきました。
1:48:55 あたりから、フットブレーキ無しで走ってる我々が写ってます…

これは、命からがら SS13 を走りきって、わずかなリエゾンを走ってサービスへと向かうところ。
ドライバー曰く、生きた心地がしなかった…と。


さてはて、20分のサービスでどうにかなるのか?

な り ま し た。
(メドが立ったので、トイレへ急ぐドライバーの後ろ姿が写っていますね)

結果から言うと、リヤシューが「燃えて」剥がれちゃった…
バランス配分とか、もう少し考えないといけません。
すんごい乗れてたので、その辺りを考慮に入れてセッティングを煮詰め直すそうです。

優秀なメカニックのおかげで、ブレーキも修復…最後のセクションへ。
SS16(13.65km)では再びクラス1位のタイムでフィニッシュ。
気を良くしていよいよ最終 SS17 へ!と思いきや…
「 SS17 はキャンセルだから、なんでもいいからグランドスタンドへ帰れ」との指示。
(ドメスティックラリーだから?雑だなぁ笑)
どうやらかなり若いゼッケンのどれかがやらかしたようで、やや肩透かしにあった格好で今年の
Manx National は幕引きとなりました。

あんなにあれこれあったのに、どうにか道の上に残って終わってみればクラス3位。
巨匠こと Peter さんと労いあって、爽やかな午後はやがて暮れていくのでした。

一応、競技のふりかえりはここまで。
次の投稿は、Award Presentation の様子を。
その先は、『旅のおまけ』シリーズへ移ります。
しつこくまだしばらく続きますので、どうぞお付き合いのほどを。