さぁ、先に行ってておくれ。

朝イチで保税倉庫へ競技車他、預けに行きました。
これは昨夕、自宅で撮ったものです。

既に提出した資料に基づいて税関手続きをしてもらい、バン詰め(コンテナに荷物を詰める作業)、
寄港しながらどんぶらこ、次に会うのは現地パートナー Paul のガレージです。

参考までにこれは2016年6月。

送り出したミニは4台、マン島には実に22台のミニが集まりました。
(この時ね、圧巻でした)

この2年後、このイベントのオーガナイザーがずっこけてイベントが開催できなくなり、見切りで
海運してる我々の競技車はあわれ上陸もせず(英税関を通らず)何もしないで戻ってきたり、
更にその2年後には、感染症による世界規模のパニックが起こり経済も交流も停滞したり、
その最中でいろんな人の人生が思わぬ方向へ向かったり。

4台保税に収まった写真を撮ったあの瞬間に、誰が想像できたでしょう。
つまり、どの瞬間も『分岐点』。
あのとき同じ場所にいても、あっという間にあっちとこっち。
でも…だからかな、人生は面白い。

そして今、#9741 は再始動。
誕生と臨終、どちらが近いと言われればどう逆立ちしても臨終。
限られた時間のうち、パンデミックに3年持って行かれたのは、かえすがえすも恨めしい。
でもそれは誰の上にも等しく起きたこと。

#9741 とグレイス店主は、再始動します。

明日預けます

明日、乙仲さんの保税倉庫に競技車を預けます。
経由地を経て2か月弱でイギリスへ到着、現地パートナー Paul が受け取ってくれます。
マッドフラップがだいぶヘロヘロになったので、取り替えました。

それと、トリップメーターの補正を。
あちらは km でなく mile で距離が表示されます。
この車が最後に海外競技に出たのは 2019年ベルギー。
ベルギーの速度表記は km です。
イギリスは mile なので、それに合わせます。

1mile = 1.6km です。
ココに座るのはずいぶん久しぶりです…
ギヤ比とタイヤを記録、km の補正値も念のため控えて、セットし直しました。
Mk1 のドアポケット…国内で走らせているのは Rover Mini ですから、こんな巨大なドアポケットは
なく、仕事道具(笑)のはいったカバンは狭い足元に押し込んで暴れないようにしています。
Mk1 のドアポケットは、今でいうサイドインパクトビームの役を果たしているんです。
1950年代の設計で、横からの衝突に備える…そういう考え方をしていたんですね。

話がそれましたが補正は終了、脳ミソはイギリス仕様に笑

English Breakfast

今年の5月に向けて、Mk1 の整備を進めていますが何せ随分長いこと放置したので…
だいぶすねてる。
何とかして間に合わせないと。

***
2019年を最後にイギリスは行ってないので、イギリスメシもとんとご無沙汰。
でも最近は、市場でマッシュルームを大袋で買うことがあり、朝の食卓が楽しい。
本場はまるでディナーのようなボリュームですが、

卵、今日は “Sunny-side up”(目玉焼き:卵黄を日の出に見立ててこう呼ぶ)
ベーコンペラーン
ソテーしたマッシュルームコロコロ
写ってないけど、焼きすぎ!の一歩手前のトースト
ミルクティー

これだけでも雰囲気はそこそこ、日本人の胃袋には量的にはこれでたくさん。

ソーセージとか
ハッシュブラウンとか
焼きトマトとか
ベイクドビーンズとか

あぁ…
これは2016年、渡英して一夜明けての朝食。
(これはだいぶ控えめ)

もうちょっとさかのぼって、これは2013年。

何年ぶりかな、English Breakfast 。
今年は都合で突貫/弾丸の旅程。
食べられるかな…
島の定宿の朝食は、焼きたてのクロワッサンが美味しいコンチネンタル(略式)なんだな…

来週末は雪のラリーです

海外競技に使っている Mk1 のエンジンがひとまずかかりました。
2月下旬には保税搬入…まだ慣らしを残していますから、何というか毎度ギリギリです。

いつも、いわゆる『紺屋の白袴』的に、用意したものもカスタマー(一緒にラリーに出てる人たち)に
提供してしまいます。
エンジンとかスッカスカでしたが、スカスカなだけでダメージとかは皆無。
まぁメカニックが乗っててガチャガチャじゃ、やめたほうがいいって思いますが笑

次は慣らし・調整。
(女房殿が、「エンジンかかったならフライト取るか!」って言ってます)

***
後方に映り込むグリーンのは、もう全日本でおなじみ…(でもないか)
オープンクラスに地道に参加している Rover Mini Cooper です。
次の週末は雪の嬬恋で全日本の初戦です。
エントリーリストが出ましたが…え?これだけ?
そうです…今回は都合で、コドライバーは女房殿ではなくクラブ員を乗せます。
速く安全に走るペースノートを作れるよう、今年はちょっといろんな試みをします。

さてこちらの方は、最後の調整をしてワックスをかけて、補助灯もスタンバイ。
ハンドルセンターを確認して、一応これで車両の準備は完了です。

スパイクタイヤの効果が出るくらい積もってくれないと困るなぁ…
雪がないところでスパイク使うと、メチャメチャ滑るんですってば。

ラリー自体は無観客になりましたが、ステージのライブ配信があるようです。
3年前に女房殿が押したステージではないみたいです笑

ばっちり。

よみがえりましたー
調子いいー

おや後方に『本番車』。
いい加減手をつけないと…

***
Mk1 のサイドブレーキを支度しています。
フライオフになっています。

僕が生まれた時から「Her Majesty」だった

エリザベス二世が、現地時間9月8日午後 スコットランドのバルモラル城にて崩御されました。
BBC では今、英各地の寺院・聖堂が女王に敬意を表して、鐘を鳴らす様子が放映されています。

伴侶のフィリップ殿下を失って以来、健康の不安が伝わっていましたが、プラチナジュビリーを無事
祝って、ホッとしたのもつかの間、その激動の生涯を閉じられました。

今、この世に生きている人のかなりの数が、エリザベス女王は『女王』でした。
何というかイギリス連邦のみならず、みんなのお母さん、おばあちゃんであったのではないでしょうか。
この訃報を受けて、何か漠然とした喪失感を抱いている人は少なくないと思います。
常に居たから、普遍であり不変の人であったからいなくなってしまったことがちょっと信じられないでいます。
いつかその日が来ると、わかりきっていることなのに。

今晩私はあちらの仲間や友人に、短いものですがお悔やみの E-Mail を送ろうと思います。
英国の文化から大変多くのこと学んだ1人として、極東の小さな島国より弔意を伝えたいと思います。

生まれた時には王位が自分に巡ってくるなんて、しかしその運命に向き合い、国家元首として強く、
賢く、奉仕の精神をもって70年の長きに渡ってその座にあり続けました。
そして最後の最後、亡くなる2日前まで職務を果たすこの気丈さ。
なんてドラマチックなんでしょう…

人生のすべては国民のために

25歳でこれが言えますか…
女王の気質がもちろんそうさせ、その後の70年の時間が刻まれたわけです。
即位が若かったこと、これも大きく影響していると個人的には思います。
若くて、まだまだ経験が少ない中で重大な決断をするそのエネルギー。
失敗があったとしても、それは成功への一歩なわけで。

女王の一生を振り返る映像を見ながら、兎にも角にも始めないとダメだと強く思いました。
もっと勉強してから…
もう少ししたら…
それでは遅いんです。
1日でも早く携わるべきなんです。

世の中に強く言いたいです。
いつまでも学校に行くのも良し悪し。
なぜならそこで、貴重な貴重な時間を無駄にしてしまうから。
私なんて、18歳 高校卒業でも遅かってと思っているくらいです。
そんなに長い間 受身で学んでも、人間力はつきません。
人間力は経験で培われるもの。

女王陛下の功績を知るほどに、こんなことを考えていました。


2016年9月13日マン島にて、我々 Team Japan は首都ダグラスの市長を表敬訪問しました。
ブログが飛んじゃったので、また改めて書くことにします。
その時、議会を開く広間に通されました。
議長席の上には、元首であるエリザベス女王の肖像がありました。


BBC がこんな風に言っていました。

我々は女王を失いました。
君主制は続きますが、我々は「女王」を失ったんです。

長く国に仕え人生を捧げた女王陛下、ゆっくりお休みください。

Hose Pipe Ban

この夏ヨーロッパ各地で熱波が報じされ、渇水が深刻な問題となっています。
あちこちで Hose Pipe Ban が発令され、我々が足繁く通うマン島でも7月29日から規制が敷かれて
いましたが、9月7日をもって制限は解除されたようです。

禁止される行為としては

– ホースを使って庭や植物に水をやる
– ホースを使って自家用車、バン、バイク、トレーラー、またはレジャーボートを掃除する
– 家庭用プール、子供用プール、または装飾用の噴水を補充または維持する
– ホースを使って壁や窓を掃除する
– ホースからの水を、家庭の娯楽に使用する
– ホースを使用して、小道やパティオをきれいにする
– ホースを使用して、他の人工の屋外表面を清掃する

ホースで1時間水を流しっぱなしにすると、一般的に 1,000L 消費します。
お風呂の浴槽で勘定すると、約5杯分。
なんとなーく、ジャージャーは、確かに緊急時皆で控えたら効果が大きそうです。
違反した場合は最大 £2,000.- が課せられます。
(メインランドは最大 £1,000.- )

イギリスでこういう規制がかかるようになるとは…


オーストラリアで、似たようなもの/ことを見聞きしたことがありました。
あちらは、相当な乾燥による火災が日常的に問題になっています。
一般的に森林火災は Wildfire といいますが、オーストラリアでは Bush Fire と呼ばれます。
彼らの合言葉は “Stay away from the bush.” (藪に近づくな)
天気予報のように火災予報的なものが日々報じられていて、気温や風速、乾燥具合などから
火災危険評価(Fire Danger Rating)が出されます。
その評価にに沿ってTotal Fire Ban(火気使用禁止令)が発令されるんです。
手持ちの画像が見つからないので…インターネットから。
ハイウェイとか走ってると、こんなパネルが車窓から見えます。

これが発令されちゃうと、保存鉄道は残念ながら蒸気機関車の運行が出来ません。
蒸気機関車の代わりにディーゼルが走ります。
オーストラリアで2度、保存鉄道に乗りましたが幸い食らったことはありません。
オージーが大好きな BBQ も、屋外で火気を扱う(野外調理)のでもちろんで禁止です笑

西オーストラリア州には行ったことがなので聞いた話ですが、洗車禁止命令が出ると窓とナンバー
プレートの清掃のみが許され、そこだけ水拭きされた車が街を走っているらしい…
昨日の話じゃありませんが、ところ変われば考え方や感覚(緊迫感なども含む)は様々。
まぁいいじゃない…みたいのは通用しません。

喫煙とかもそうですよね。
マン島の定宿 Sefton Express で我々が宿泊中、朝っぱらから火災報知器が鳴って消防車が駆けつた
ことがありました。
危機に面した時の対応に、お国柄が出ているなぁ…と思ったのを思い出します。
とりあえずさっさと外へ出ましたが、他の宿泊客は文字通り「着の身着のまま」外へ出てきてました。
バスローブ羽織った人もいたし、靴を履いてない人も。
一緒に渡航していた仲間の中には、ゆ〜っくり出てくるのんきな人もいて。
どうせ誤報だろーよ?ってとこでしょうか…
ナニそれとも鳴らしたの?!ってくらいのんびりしてて、呆れた覚えがあります。
日本人、危機感ない人多いよ…

Recce 中です(彼の島)

Manx Rally 2022 この週末は絶賛レッキ(試走)中です。
…行きたかったけど、もちろん行ってません笑

ステージは?アイテナリー(日程)は?
Rally-Maps.com に詳しいので、是非チェックしてみてください。
島へ行ったことのある人なら、Google Map(Street View)と合せて追うことで、もれなく
楽しめます。

まったく、恨めしいので1989年の夫の初ラリーだった Manx Rally の資料を引っ張り出して。
SS42 本ですよ…今の感覚では考えられない(今年はたったの14本)。
まぁ3日みっちり、と1日半ではだいぶボリュームが違うのもわかるんですが、それにしても
スケールが違う。
1989年のアイテナリー(日程表)を見ると、サービス – サービス間はステージ6〜8本あるし、
2日目はお約束のナイトステージに加え、名物の市街地コース(キャッスルタウン:お城の前が
ステージ)もありました。

1989年にも、今年使うステージの名前が付いているところを見つけました。
Curraghs 今年は 14.12km で設定されているようです。
私はスタートが違う位置でしたが、逆走で何度か走ったことがあります。

北側はペラーンとした印象ですが、ほどほど高低差もあります。
首都のダグラスからは離れているので割と何もない寂しい地域、いくつもステージがあります。

下の写真は、上の地図(1989年のステージマップです)の『緑の丸』で記した地点。
2014年に撮ったものですが、 “S”(Start)と記された棒切れが、何とも雑…笑。
2つのステージ( Close Taggart / Ballateare )のスタート地点になっていました。
中央線より左が Close Taggart 、右が Ballateare のコースで、すぐ先がジャンクション(交差点、
ここでは逆ト字路)になっていて、1分毎にスタートする車両がすぐに左折と直進とに別れていく
という仕掛け。

あぁ懐かしい。
当時はペースノートを購入していましたが、今の力量で自分らで自分らのノートを作ってみたとして、
どんな感じになるだろう。
どんな走りになるだろう。

今年は巨匠(と勝手に呼んでる Peter Horsburgh さん)もエントリーしてるのよね。
地元の Stephen Higgins さんもミニでエントリーしてるのよね。
行きたかったなぁ…