乗れてた

新城ラリー2022 が始まります。
まとまって降った雨は夜半には上がり、キレイに晴れました。
今年も無観客ですが、セレモニアルスタートは…しました。

スタート前に最終調整。
晴れましたけど、路面はどうでしょう。

2本目は高低差が激しくて路面の酷いサーキットみたいなので、天気が良ければ心配なし。
そうは言っても下るセクションは少ないので、排気量の小さい車はいかにロスしないかを
必死に考えて攻略したいところです。

1・3本目は新城名物の狭くて深い林道(レッキで酔う人、結構います)。
きっと乾ききってない。
でも我々が走るのは、選手権の皆々様が40台以上走った後。
彼らが走ってどれだけ乾くか。
泥がどんな状況か(流れちゃってるか、出るだけ出てそれで乾き始めてるか)
杉の枯れ葉がスゴい
苔むしちゃってる箇所が結構ある…

1本目は案の定滑りまくり。
条件悪いと俄然やる気が出るのが、うちのドライバー(店主こと夫)。
皆々様が慎重に走る中(ウチだって慎重ですが)タイムを伸ばします。
2本目の路面の悪いサーキットも、終始7,000回転で無駄せずエコ走行(おかしい?)

サービスを受け、リグループ(順位の調整等する時間)を経て午後のセクションへ。
3本目は1本目のリピートです。
1本目で、1台前(1分前にスタート)の車両に追いついた我々。
割とすぐにどいてくれて、その後自分らのペースでフィニッシュできました。
2本目だしよりドライになってるだろうし、そのまま行ったのですが…

追いついた
しかも2分前もそのすぐ前にいた

そしてどいてくれなかった

で、行き場なくなってコースオフしました。
(1km くらいステージを走るようなスピードで3台連なってコンボイしてた笑)

この立ち姿が、心模様をよく表していますよね…
なかなかに乗れてたんですよ。
パスできる場所はいくらもあったのに、そのつもりで後ろから走っていたのに。

ふかふかの吹き溜まりに突っ込んだので、ダメージほぼなし。
でもフカフカで自力で出られず、今回もスイーパーさんのお世話になりました。

夫の見立て通り、足回りとブレーキに若干の違和感はあるものの自走可能。
サービスにその旨伝えて、えっちらおっちら帰ったらまだラリーは終わってなくて。
通用口から先にサービスに戻り、整備を受けました。
足回り、ブレーキ、それから少々押してしまったボディを直してくれてます。
「ねースライドハンマーないのー?」

おかげさまで再車検も受けさせてもらい、パルクフェルメ(整備後の車両を保管する場所、
一切触れない)へ入れて1日を終えました。

驚いたことに、何人もの人が「どうしたの?何があったの』とサービスを訪ねてくれました。
全日本に出るようになって4年目。
まぁ居るだけで目立つ車ですが、ステージでの走りでも存在感を示せるようになった、ってこと
でしょうか。
ラリーは経験のスポーツ。
そして頭を使います。
私はそこが気に入ってるんです。

さぁ、気を取り直して明日。

今日は Recce(試走)でした

全日本ラリー初戦 新城ラリー2022に来ています。
今日は競技者に許されているステージの試走の日。
550am – 610am の間に受付を済ませ(少し早くから開けてくれていました)出かけます。
ラリーの朝は、基本早いのです。

受付を済ませ、出かけます。
受け取ったばかりのロードブック、レッキ用の追加の道案内、ステージ開設時間のメモ、それに
まっさらのペースノート(←ココにステージの道案内を記していきます)

予報は、のち雨…ステージを走り終わる頃には本降りになりました。
このあたりはまーとりわけ杉の木が多くて、今日は雨だからいいけど明日以降が不安…

主催者は、競技車の動向をアプリケーションで追跡しています。
いわゆるトラッキングシステムというヤツで、どのクルーがどこでどんな状況でいるかが
わかります。

今回無観客ですので目の前で見ることは叶わずとも、画面のこちら側で具に知ることができます。
SS 速報と併せて、ラリーの様子をモニターできます。
新城ラリー公式ウェブサイトに案内があります…是非。

あっという間にレッキは終わり(何せ3箇所だけですからね)、いつもはサービスに任せっきりのサービス受付、競技車の車検準備にかかります。
今回はサービスの面々は金曜深夜/当日朝にそれぞれ現地入り。
車検を受けるところまで、自分らでします。

小さい車ですから、ゼッケン1つ貼るにも実はセンスの差が出るってご存知でした?
…そこまでは言いませんが、少なくとも性格は出ます笑

テント1張、残りの設営は明日。
今回は、地元新城のクラブ員のご縁でサービスをすけてくれる人がいます。
実におっとりとしてますが、すこーしずつ輪が広がるといいんですが。

車検もサクっと終わり、お茶してからホテルへ。
明日からの本戦に備えます。

あっ

腕時計と、予備で持つストップウォッチの時間を合わせてない…!
全日本は、117 の時報のとおりです。
食事から帰って来たら、合わせないと。

週末は、全日本ラリーに遠征します

全日本ラリー第1戦 新城ラリーが次の週末、開催されます。
残念ながら今回も無観客、規則書が出た後に競技会自体が縮小され少ないステージが更に
少なくなりました。
我々の知る海外のラリーなら半日分、を2日かけてやるようなボリュームです。
理由はよくわかりませんが、仕方のないことです。
全日本選手権を戦う競技会ですから(我々が出るのは選手権クラスではなくオープンです)、
世界的にイベントが縮小の傾向にある中ではありますが、スポーツなので選手権を戦う
イベントは、それなりの戦う機会を与えてほしいものだなぁと、個人的には思っています。

メカニックの出動を要請してますので、3/19 sat. 20 sun の2日は臨時休業とさせて頂きます


もうずいぶん前のことですね…2013 Rally Isle of Man
私こと女房殿ステージラリーデビューのイベントでした。

SS21

夫の初ラリーも同じマン島ですが、1989年は40本を超えるステージを走ったそうです。
ちょっと資料を探してみます…
さて、2013年は奇跡的にヒストリックが先に走りました。
① 4:21
② 5:24
このあたりで、我々の Austin Mini Cooper ‘S’ は登場します。


なぜ2回?…ココは海外のラリーなんかがお得意の『ループステージ』。
ループステージとはその名の通り、コースはループ(=反復)しています。
同じ箇所を二度走る、そして原則競技者のスタートは1分ごと…

つまり、何分も前(後ろ)を走る車とステージの中で遭遇する可能性があるんです。
上の図で伝わるでしょうか… “MERGE”(合流)とか書いてあって、2周目の車両と絡むかも…
もしそうなったら、速い車にとっても遅い車にとっても悲劇です笑
そして困ったことに(スペクテイターからすればボーナス笑)不思議と起こってしまうのです。

速い車からすれば、グズに道を塞がれて
遅い車からすれば、すんごいのにせっつかれるどこでどこうかな…

車内から、先へ行かせたポルシェの背中はこう見えていました笑


手前の直線でドライバーの「わーホントに来たよ」という声が入っていたのを書き添えておきます。
なんたってポルシェは直線番長ですからねっ

そして調べました!
1989 Manx International Rally は…スペシャルステージの数 42 !!
Road Book 3 掲載のアイテナリー(3日目の日程ですねコレ)
今のラリーしか知らない人は、伸びちゃうねきっと。

***
garage Grace でインスタグラム始めてみました。
うーん埋め込みが上手くいかない!
下のリンクから飛んでみてくださーい笑

https://www.instagram.com/p/CbHluTFJo0Q/?utm_source=ig_web_copy_link

あの後、組んで

昨日、あれから足廻りを組んで帰宅しました。

***

再来週に迫った,新城ラリー2022 に一緒に出るクラブ員のミニがラリー前整備で日帰り入庫。
2018年に我々が全日本に出るようになって、そこで我々を見て訪ねてきた地元新城の人。
ミニでラリーがやりたい!と訪ねてきた人です。

いつも迎えてくれた人

帰宅した私に、女房殿が
「ステージラリーを始めて10年だけど、ついに私が知ってる人がお星様になった」
え誰?今度は誰なの…?

Rally Isle of Man 2009

これは2009年、私が10年振りに海外のラリーに復帰した時、Rally Isle of Man です。
2日目の市街地ステージ、Castletown の中心にあるパブ(George Hotel)2階バルコニー。
階下にはこのステージの見どころであるモニュメントをかすめていくシケイン。
エントラントのプロフィールなどを交えながら実況しているところを、まだ私の隣に乗る前の女房殿が撮ったものです。
眼下はちょうど、こんな感じ。


Bob Milloy さん

名物インタビューアーで、BRC(British Rally Championship)のイベントをはじめ、我々が
毎年お邪魔していた Rally Isle of Man でも必ず見かける顔でした。
スタートですべての競技者を送り出し、フィニッシュで完走者をいつも迎えてくれました。
我々同様、走り切ったらあの顔あの声…と思ってきた競技者はすごい数でしょう。

2013年、コドライバーを女房殿にスイッチして臨んだ最初の年。
ラリー前からフィニッシュまで、都合5〜6日間両親にほったらかされてた娘が、女房殿に
ひっついてますね(小1)。
毎年、どんぶらこっことやってくる極東からのエントラントを、温かく迎えてくれました。
左端の車検委員、 Paul さんもいつもニコニコ。
彼らに会うと、あぁ今年もやってきたなと思ってたのに。

Rally Isle of Man 2013

この年も、

RallyIsle of Man 2014

Team Japan 4台体制で臨んだ、この年も。
我々クルーは、最終日ギヤボックストラブルに見舞われフィニッシュラインは通れず。
でも、けつっぺたがフィニッシュする時分にはどうにかグランドスタンド(スタート / フィニッシュ地点)に戻ってこられて、完走した仲間のインタビューに立ち会うことができました。

Rally Isle of Man 2015

この年は主催者からのオファーがあって、Team Japan 所属?の2人の小学生(当時)がスターター /プライズギブン のお手伝いをしました。
同じ場所でスタッフの真似ごとをさせてもらったわけです。

この時、9歳だった娘は今、15歳。
絶対ラリーやるって言ってるし、ココであなたに娘を迎えてやって欲しかった。
あと5年くらいだったのに。

会場で動き回る関係者を見回すとポロシャツやラフな姿の人が多い中で、ボブさんは必ず襟のあるシャツをお召しで、足下は革靴でした。
あと、商売道具であるマイクをあまり握り込まないようで、すらっと長い指がいつも印象的でした。

Rally Isle of Man 2016

またあなたに、フィニッシュラインで迎えて欲しかった。
当たり前だったことがもう叶わない、かなり寂しいです。
感染症のおかげで身動き取れない間に、大事な人たちがみんな彼方へ行ってしまう気がして。
そう言っているうちに、ひたひたと自分の順番は近づいていて。

Bob Milloy 1949 – 2022

スコットランドのモータージャーナリスト John Fife という人が運営するウェブサイトに、
ボブさんの生涯を簡潔にまとめた記事が載っていました

最後に、 BRC のTwitter を貼り付けておきます。
72歳、ちょっと早すぎ…
いつも温かく迎えてくれて、ありがとうございました。
私たちは、あなたの声を忘れない。

本来のモータースポーツの役目

ラリーは道具が特殊ゆえ、シーズンの始まりが早いですよね。
WRC は今週、今年も雪のモンテカルロ(モナコ / フランス)で開幕しました。
90回目を数える、伝統ある大会です。

余談ですが、今年の我々の開幕戦も雪(嬬恋)を予定してたんですが中止になっちゃった。
今年もだよ…残念。

昨年5月に FIA が発表していた通り、今年から WRC は車両のハイブリット化と持続可能燃料のみの
使用となりました。
ハイブリットユニットを搭載した “Rally 1″は 1.6L 4気筒とモータージェネレーターユニットの
二刀流。
リエゾンとサービスパークは、ハイブリッドモードなんだそうです。
持続化…最近よく聞く言葉ですが持続可能燃料とは、いわゆるバイオ燃料を使ったもの。

『合成物質とバイオ燃料成分をブレンドした化石を含まない炭化水素ベースの燃料』

F1含めFIAの世界選手権シリーズで、初めての採用なんだそうです。
こういう試みを聞くと、嬉しくなります。
最前線のモータースポーツのフィールドが、自動車のこれからを見据えた試みを積極的に
取り入れる、時代に則した業界の行く末を模索する、あるべき姿です。