(広告に掲載されている商品車等の情報は、2006年当時のものです)

 

ボディワークのおはなし  その2

MINI 生産終了から早5年、Mk-1 モデルから数えると実に45年。車は日々ストレスにさらされ、確実に劣化していきます。環境によっては置いておくだけでも朽ちていく場合もあります。適切なリペアを施さなければ、みんなダメになってしまいます。オーナーの方、ショップ関係の方々、ボデイーのいたみ具合も年代別に様々であることにお気付きですか?40年以上も同じ形で作り続けた MINI ですが、年代別に大きな違いがあります。コストの問題、材料の問題…時代を経る程、何とか生産を続ける為にいろいろな対策をせざるを得なかったのです。

自動車というものに対する考え方は、60年代を境にずいぶん変わりました。それまでは高価で大切な道具として、なんどもリペア(修理・修復)して長く使うことを前提に、様々なテストを繰り返しながら作られました。しかし70年代に入ると、自動車メーカーも規模が大きくなり、企業維持の為に消耗品的な車づくりへと変化していきます。まず生産コストを抑えるのに材料の質を下げました。その時はそれをカバーする技術を、繰り返してきたテストデータから身につけていました。しかし「車の本質の追求と企業存続の両立」は叶わず、いつしかメーカーは肥大化した企業を保つ為に、車について基本的な考え方を変えてしまいます。ここえ自動車メーカーは魂を打った、という言い方もできるかもしれません。70年代後半ともなると、コスト減からますます車は安っぽさを増し、今度はそれを補うのに色々な装備に力を注いでいったのです。これが、現在の車が本来の車という概念から大きく逸脱して、「つまらない箱」になってしまった経緯です。今日の安全基準に代表される自動車に対する足枷は、その殆どが消費経済を助長するものばかりです。

そんな時代の流れの中にありながら、MINI はかなり健闘したと私は思います。それが証拠に2000年、つまりつい最近まで作られていた車で、この先リペアして使い続けることのできる車は他にはありません。確かに時代の影響を受けて、いや受け入れて存続する方法を模索しながら大きく変化をしました。しかし MINI が誕生した時のコンセプトは最後の日まで失われることはありませんでした。これは自動車の歴史に残る素晴らしいことだと思うのは私たちだけでしょうか。

また、こう見えてミニ は省エネ能力にも長けています。メンテナンス不良の車には当てはまりませんが、軽いから燃費もいいし、リペアすれば鉄の塊をポイポイとスクラップにすることもないので、資源の節約にもなります。あれこれ田んし制御ということもなく、電気を使用することで発する以上な熱もありません。この先は別の機会に詳しく触れるとして、とにかく良くできた車です。ミニスペシャリストとして、こんな目医者が時の流れにまかせて朽ちて消えていくのを黙って見ていることはできません。残すべきです。でも、ただ直しても治りません。各年代にあったリペアを施す必要があります。ボディーワークは特に、大小取り混ぜて多くの変更が繰り返されました。そこを理解して、正しくアオサなければ元には戻りません。大変残念なことですが、リペアしたことにより致命的なダメージを植えてしまった車も数多いのです、食い止めなければ…

何より大切なのは、このうるまに携わる人々…オーナー、ショップ関係者各位、etc…が MINI の生い立ちを正しく知り、もっと深い理解のもとで手をかけていく、ということです。私たちもパーフェクトではありません。だからこそ探求を続けています。しかしこれだけ台数がありショップも数多く存在する中で、自分たちだけが心がけてもその効果は雨のひとしずくにも及びません。ですからこうして訴えかけています。