(広告に掲載されている商品車等の情報は、2006年当時のものです)

 

ボディワークのおはなし  その3
ーグレイスがボディワークにこだわるわけ ー

消費社会に身を置き、経済発展のキーマンになってしまった今の車。少なくともこの雑誌を手に取る人にとって身近な存在である MINI は、今の車とはそういう観点で大きく趣が異なります。まだものを直して使っていた、そんな時代に誕生した車ですから MINI 自体も、直して再び使えるようになっていますよね。別の言い方をすると、構造や気候の考え方がシンプルなのです。改良を加えれば進化だってできるんです。例えば MINi の ” A Type” エンジンや FORD の”KENT” エンジン等、OHV…極めて古典的なエンジンです。が、 KENT 系エンジンは Ka などについ最近まで使われていましたし、A Type も自分の経験から相当に詰められる優秀なエンジンです。排ガス(燃焼効率など)の改善等も、試行錯誤の末かなりのレベルまでできましたし、実はもっと考えて工夫すれば更に上ものぞめるとも思っています。すでにある、よくできたものに手を加えて改良していくことは、道は険しくもありますが必ずや高いレベルの成果が得られます。問題は「どう考えるか、目的は何か」ということです。

一方、今の車はどうでしょう。一見さも全てが電子制御のように受け取れますが、今の車がどんなにハイテクを駆使しても、意外と原始的な気候が重要なポストを担っていたりします。サーモスタット然り、計器類のセンサー・ワイパー・ブレーキ然り、所詮基礎は揺るがず、覆ることはないんです。つまり、安定した性能を引き出すものは昔皮変わらない、ということです。そんな不変の事実も知らず、目新しいものに踊らされて結果、私たち人間は知らず知らずのうちに浪費・使い捨て文化の立役者になってしまったようです。せっかく先人たちが研いで磨いた技術をも使い捨ててしまってよいのでしょうあ?

今こそ原点に立ち返り、車という道具が自分にとってなぜ必要なのかを考えてみてください。ちょっと視点を変えて人間に置き換えてみます。何でも完璧にこなせる人などいません。では平均的にそつなくいろいろこなせる人と、1つの事を極めて人と、どちらが豊かでしょう。つまり自分の車について何の為にどんな性能が必要なのかをオーナーがわかっていて、あれこれ欲張らないことが寛容なのではないでしょうか。車は自分で意志を持つことができません。それは人間が使う為に作った道具だからです。使いやすいようにオーナーがカスタマイズすることで、車にキャラクターが宿るのです。そういう意味で MINI は、素がバランスの取れた良くできた車なので、いろいろな方面に引き出してあげられる車です。目的や方向性がハッキリしないまま、いたずらに手をかけても何の意味もありません。

私たちは MINI を扱うプロショップとして、1台1台について使用目的や将来的な展望等をオーナーと共に考え、それから手をかけています。その根底にあるのは、MINI の基本性能を正しく理解していることにほかなりません。各機構の優先順位をつけるならば…

ボディ > サスペンション > 原動機 > 内外装

複雑な動きを生む個体ですから、当然骨格であるボディが要(かなめ)です。
だからグレイスはボディワークにこだわるのです。