ちょっと箸休め。
今回はラリー中の心の拠り所、サービス編。
サービスは車両の整備をするだけでなく、クルー(ドライバー・コドライバー)の
つかの間息をつく場所でもあります。
我々が走っている間、何事もなければサービスはヒマ。
いわゆる「便りのないのは、良い便り」というヤツです。
おかげさまで今回は、走ること自体が大変すぎでしたがスピードといい何といい当座の車への負担は
ほぼなかったので、消耗品の交換も足回りなどのダメージも一切ナシ。
でもひとたびアクシデントに見舞われれば、万全の体制で復旧に向けて全力を尽くしてくれます。
時間の制約、届出の義務…もちろん規則に則って。
もちろん夫が自分でもしますが、予め連絡を入れておくことで部品などのスタンバイ、もし足りない
道具があれば近隣のサービスで調達してくれておいたり、限られた時間の中での作業ですので
時間の短縮・的確な整備ができます。
サービスが控えていてくれてこそ、ラリーは成り立ちます。
日頃の皆々様の車と、一緒かな。
限られた中で整備と並行して、食事やトイレなども済ませねばなりません。
多くの男性は、いよいよになったらどこでも用が足せますが、女はさすがに…
(海外なんかはいますけどね!)
ここ数年の我らがチームの食事情は劇的に改善しまして、今回は体が温まるものを中心に
おでんにカレー、釜めし赤飯、雑炊やらカップラーメンやら様々支度してくれました。
上の写真は3日目の昼ですが、サービスクルーは競技車を送り出してから遅めの昼食。
ありがたいことです。
マン島で、小学校に上がった年からラリー中は両親に置いてけぼりを食らっている娘ですが、
もう6年生…サービスに居てお手伝いとして彼女なりに役に立とうとしています。
昨秋の新城ラリーの時にサービスの時間管理を教え、今回は意識してやっていました。
自分でできることを見つけて…ホイールハウスからどさっと落ちた雪をスコップでどけてました。
食事の世話を焼いてくれたのも彼女です…大きくなったなぁ。
周りを見ながら自分で考えて動く、いい勉強だと思います。
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全日本ラリーであろうが、マン島ラリーであろうが、やってることは一緒です。
粛々と、できることをする。
大きな企業がスポンサードしたチームのサービスに、社員を送ってくることがあるそうです。
限られた中で最大限の仕事をする現場を具に見て肌で感じる、もしできることがあれば見つけて
一員として動く、いわゆる人材育成の観点で人が来ることがあるとか。
マシンに企業のステッカーを張って広告宣伝、それだけでなくインサイドから現場を見る機会を
スポンサードすることで得る、そういうことなんだそうです。
さて。
行ってみないとわからないこと、サービスでもいろいろありました。
ストーブは本当に暖かかったです。
横幕で仕切ってしまえば、暖かい空気も外へ逃げずにナベの蓋を開けて湿気も…
どっこい。
湯気はテントの屋根?の内側で結露して凍り、時間が経って氷の粒となって下へ落ちてくるんですって!
それから横幕。
いつもは遮光に大活躍なのですが、今回はバッチリ仇になりました。
横幕で風を遮って、陽差しまで遮っちゃう。
なるほど周りを見渡せば、みんな横幕は透明。
温室やサンルームのように考えればいいんですね。
思えば、山の上のマーシャルテントも…
やってみなきゃわからないこと、たっくさんありました。
これも経験、お勉強。
嬬恋ラリーふりかえり ーコ・ドライバー編ー へ つづく