振袖の話、そのあと

先日美容室へ行った時、ふと思い出して『成人式の支度、予約3年前』の話をしました。
すると、業界から聞こえてくる話を少し聞かせてくれました。

★ここのところの傾向として、数年前から着付け/貸衣装の予約をするのはよくある話。
3年前といえば一般的には高校生。
その頃に決めた着物が、いざ成人を迎える頃になると今の好みと違う…っていう事態が
まま発生してるんだとか。
あの時はピンクの着物とか選んじゃったけど、今は正直着たくない…
でも、もう選び直せない。

★お母様の、たまーにおばあちゃまの振袖を持ち込む人もいるけど、裄(背中心から手首辺りまでの
長さ)が合ってないとか身丈がカツッカツとか。

これについては、着物はある程度なら丈を出したりも可能なので、早い段階で直しに出して
おけば防げるトラブルです。
これは正直、本人というより親(つまり私らの世代)の問題。

こんなこともできないなら、いっそ着ない方がいいよ。
もう振袖を着ることが、イベント化してるんですきっと。
ちょうど私は親の年代、恥ずかしく思います。
娘が小3の頃だったかな…町内のお祭りにみんなで浴衣を着ていくことになって。
待ち合わせした女の子の1人が、右前で現れ娘は仰天。
待ち合わせは我が家のすぐそばだったので
「ママが直してくれるよ!」
と言ったそうですが、お友達曰く「お母さんがこうだと言ってたからいいよ…」と。
子どもなりに着せ付けてくれたお母さんに配慮したんでしょうが。
短く仕立てられた裾に、レースがヒラヒラついてる女児の浴衣?とか…
もはや、浴衣じゃないし。

小学校で、文化の授業をちゃんと設けた方がいい。
道徳の授業は、いじめとか取り上げるのも必要だけど、所作とか作法とか、日本人としての
知識を授けるべきです。
あーそこで気をつけなきゃいけないのは、胃袋あたりに手を重ねてお辞儀するのは
日本のお辞儀じゃないですから。

百貨店とかの『ご案内』にいる受付嬢的な女性
マーケットのレジさん
都市銀行の『ご案内』の人…

いっぱいいますよね、胃袋に手を当ててお辞儀するように教育されてるんです。
つまり、何を授けるか、なんですよね。
授ける側、何をどう授けるかを決める側の…
もう遅いのかな…

ちなみに日本のお辞儀は自然に下ろした腕が、お辞儀をすることで自然に前に滑ります。