ケーブルテレビで 最近お気に入りのドラマ、フランス発のちょっと変化球の刑事もの。
『アストリッドとラファエル 文書係の事件簿』(原題 : Astrid et Raphaëlle)
主人公の犯罪資料局で働く自閉症の女性アストリッドと女性警視のラファエルが、違いを
徐々に理解し合ってタッグを組み手腕を発揮していく、1話完結のドラマ。
(画像はインターネットから)
几帳面で分析に非常に長けた、警察官を父に持つ自閉症の彼女は日本の文化に精通しており、折り節で
彼女を知るツールとして語られたり、時に彼女の知識が事件解決の鍵になったりもします。
それはさておいて。
アストリッドが毎週決まった日に通う、日本の食材などを扱う商店があります。
店主のタナカさんに幼少の頃の彼女が、買い物の礼をする場面。
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アストリッド
感謝 しております
店主タナカ
光栄です、ニールセンさん。でも少し大げさですね。
こう言うほうがいい「ありがとうございます」
日本の礼儀作法はとても細かくて、敬語には3つの種類があります。
場面によって使い分けるのです。
お礼の言葉も、季節や状況によって違うんです。
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とある殺人が、パリに根付いた日本のヤクザに関わりがあるようで、そこでも彼女の知識が
捜査の役に立ったり糸口になったり。
アストリッド
お辞儀が相手を怒らせたんです。
あれでは皇族気取りです(警視が 90度 のお辞儀を)。
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別の場面でも、警視は深すぎるお辞儀を…
アストリッド
適切な角度は30度です。
手の位置もダメ
てはももの前に置くんです。
お辞儀には3種類あります。
使い分けないと…
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こだわりが強いところはあるけれど、彼女の言っていることは至極真っ当です。
例えば我が家の娘の年代、まぁ学生全般としてもいいか…これを聞いてピンとくるだろうか。
胃袋の上に手を置いちゃうお辞儀は日本のお辞儀じゃないし
顔が上がっちゃってお尻つきだすようなのも、正しい形じゃない
なんでお辞儀して、顔が丸々見えちゃってんのよ
逆に食事の時は、頭頂部が向かいに座る人から見えたら NG
↑ 体が前へ出ず、口が迎えにいってる証拠
お辞儀をしたら、手はももから自然に前へ滑るんだよ…
お尻の下に逆ハの字みたいにピタっと沿わせない!
海外のドラマでサラっと主人公が語るあれこれのほうが、今の日本人の所作よりよっぽども
日本の所作に明るい。
どうなってる?
最近、市中見回しても気になって仕方ない。
おかしな所作、おかしな日本語。
あと2年で 50歳ですが、単に私が年を取ったから?それだけ?