Manx Rally 2024 ふりかえり番外編⑧ ホテルの窓から

今回泊まったのは、島の南西の海辺の小さな町。
今ではすっかりその面影はありませんが、その昔はリゾート地として大層賑やかだったようです。

夫が1989年に初めてラリーで訪れた時にはこの地はヒストリックカテゴリーのHQ で、海を見下ろす
高台にホテルが軒を連ね、それは華やかだったといいます。
蒸気機関車の終着駅がありだいぶ寂れたとはいえ、中心は「腐っても駅前」ひと通りの物が揃います。

我々の泊まったホテルは町の目抜き通り Station Road の西の端に面しており、滞在したファミリー
ルームからは町の暮らしがよく見えました。

銀行の隣のお店が、どうにも気になって。
“Age Concern”
2nd hand … いわゆるリサイクルショップに見えます。
店の看板は、直訳すると『年齢の懸念』。
ますますよくわかんない…

ちょっと調べると、割と簡単に出てきました… Age Concern 。
高齢者(50歳〜!)の…

老後の健康と幸福を向上させ、高齢者が必要なときにサポートを提供し、高齢者の声に耳を傾け、
社会の中で高齢者に対する前向きな姿勢を築き、島を老後を過ごすのに最適な場所にすることです。

(ウェブサイトトップページの日本語訳)
詳しくはウェブサイトをご覧いただくとして、私たちが滞在中に毎日眺めていた店舗は寄付によって
集まった古手(というか不要になったもの)を販売する店舗でした。
そこでの収益は、団体の運営資金・サービスの資金になる、という仕組みだそうです。

体調の変化とか、何か起きた時に手厚い…日本は、地域で差があるにしても介護を経験した身としては
まぁ…
でも、何か起きるその「手前」については、まだまだ足りないと感じています。
その「手前」の活動に深く関わっているのがこの age concern なんですね。
UK(各地域で独立してるみたい) にも New Zealand にも同じ名前の団体がありました。

こういうところからも感じますが、「土地への愛」が日本の感覚とは違うなぁ…と。
そのあたりは、また別のふりかえりで。

Manx Rally 2024 ふりかえり番外編⑦ フォトグラファー

ふりかえりの序盤で、かつて Team Japan に同行したフォトグラファーのことを少し書きました。

島の内外から、熱い走りを収めようとフォトグラファーが集まります。
彼らが撮った、臨場感あふれる写真たち。
ラリーという競技自体、時代と共に様々大小変わりましたが、それを取り巻く諸々も変わりました。
写真を手に入れる、その方法にも大きな変化が。

その昔、夫が血気盛んに年イチで通っていた90年代のラリーでは、イベント後にL版の写真のサンプル
がホチキス留めで送られてきて、その中から申し込む…という方法でした。
これは1993年、RAC ヒストリックの時のもの。

夫がマン島ラリーに復帰した頃(2009年)には、画像は既にデータで管理するように。
facebook など SNS にフォトグラファーがアップロード、写ってる人は各々へアプローチしてデータを
譲ってもらう、そんなスタイルが一般的です。
事前にコンペティターに「お写真撮りまっせ〜 何枚いくら」とメッセージを入れて顧客を募る、
というケースもあるようです。
私は画像が欲しくて、あとは現地のラリー仲間と繋がっていたくて、アカウントを作った感じです笑

フォトグラファーも、実にいろんな人がいて。
プロは当然支払いが発生しますから、PayPal で支払ったり
好きで撮ってるからお金は要らないよ〜 email address 教えて〜 そんな人もいます。
あ、去年のもあるし、だいぶ前のだけど2014年のもあるから一緒に送るよ!なんて人も。

こんな人もいました。
ボクは cancer foundation(がんの研究やサポートをする財団)に携わっていて、もしボクの写真にお金を払ってくれる気持ちがあったら、財団に寄付して欲しいです。
UK のでなくても、日本の財団でももちろん構わないよ。


あぁ、こういう考え方は見習いたいなぁ。
素直にそう思いました。
もちろん速攻で!寄付の手続きをしたのは言うまでもありません。

Manx Rally 2024 ふりかえり① 実は車が…

涼しい顔をしていましたが早々と送り出した競技車、4月の中旬までは順調に航行。
ところが…
急遽、英 Felixstowe に寄港、それから蘭( オランダ ! ! ! )antwerp に寄港、と予定が大幅に変更に
なりました。
Felixstowe に寄港した時に下ろせればよかったのですが、行き先でコンテナの配置は決まるので、
終点まで予定していた我々のコンテナはおそらく一番下。

毎日トラッキングをチェックしていた夫が、青くなって船会社に問い合わせ。
ところが日本法人は変更不可の一点張り。
もしアレンジできなかったら…どれだけの損失、同行する人もいるのにどうなってしまうの ? !
本社(スイス)、UK 法人、現地のエージェント…夫はやや気が狂いそうになりつつも、日常の作業を
激しくこなしながら、どうにかコンテナの向きを1日でも早くUK に向けられるよう必死にやり取り。
そして、不安に押し潰されそうな日々を過ごすこと数日。
やっと道筋が立ち、Antwerp – Felixstowe の船に乗り換え(別途費用発生…)、そこから鉄道に乗り
Liverpool へとアレンジすることができました。

Mon 29 Apr. Antwerp
Wed 1 May Felixstowe
Thu 2 May Liverpool

UK は6日(月)がバンクホリデー…つまり3連休、我々がイギリスに着いたのは6日。
もー!過去一番のギリギリっぷり。
ありえないんですけど。

現地エージェントのヤードまで着いたら、当初頼んでいた Manx Man のラリー仲間のところまで、
そのの友人が運んでくれてありました。
フェリーが出港する、Albert Dock からすぐの場所。
あぁ…やっと会えた。

Manx Man のその人は、複数の自動車メーカーのディーラーを持つ会社の CEO 。
Mini やPorsche でラリーをやっていて、今回は0カーを彼が勤めると彼の友人から聞きました。
ガレージには、過去に出場したラリーのゼッケンやプラークがびっしり!

とにもかくにも、どうにか間に合いました。
荷主が現地に行けば…とか
レッキ(試走)している間に誰かに運んでもらわないと間に合わないかも…とか
いろんなことを考え、いろんなことが頭をよぎりましたが どうにかなりました。

無事の再会に心の底から安堵して、夕刻のフェリーの時間はまでは徒歩で Albert Dock で過ごし
ました。
そしていよいよ乗船、今年は去年留守番だった娘とその娘も一緒です。

この写真は午後9時半、イギリスの陽の長い夏の始まりを感じさせる夕暮れ?がキレイです。
前方はマン島、波はすこぶる穏やかでこれまでの不安がウソのようでした。

あのまま何もせず(そんなことはないだろうけど)乗っていたら、Liverpool につくのは5月18日
になるところでした。

あらやだ 昨日じゃないの笑

Manx Rally 2024 ふりかえり② へつづく

ハイランドふりかえり④ おまけ「じわじわ」

Day1 セレモニアルスタート(於 ひだ舟山スノーリゾートアルコピア)では、1台ずつざっと紹介
され、そこから数分のSS1 のスタート前 TC へ向かいます。

オープンクラスはさらっと流されちゃうことも少なくないのですが…
進行の方が1台1台ドライバーにマイクを向けてくれました。
(画像提供:ss_yamazaki @instagram)

「もうおなじみですねー」

あら…嬉しい…
車を新調したこと、これまで使っていた Almond Green のマシンは次男に下げ渡したこともちゃんと
マイクを通して言いました。

***
1日道の上に残り、1日の終わりのサービスで車両を整えパルクフェルメ(車両保管場所)へ車両を
移動し、その日のラリーが終わります。
翌朝のラリースタートまで車両はそこで保管、触ることはできません。
どよんと曇った夕方のパルクフェルメ。
オフィシャルの誘導に従って車両を駐車します。
オフィシャルがいてはじめて、我々はのうのうとラリーができるのです。
ですから挨拶は欠かしません(当たり前か 笑)。
我々はケツッペタですから、もう殆どの車両がパルクフェルメに収まっています。
場内整理のオフィシャルがこんな会話…

オ ねぇ?もう1台ミニいなかったっけ?

私が口を挟みます。

私 実は最後のステージでトラブって今、対応してるんです…明日走れるといいんですけど。
オ ところでさ、コレ(氣谷組のミニを指して)今までと違う車じゃない?
私 そうなんです!これまでのは次男に下げ渡したので、地方選とかに挑戦します!
オ わーそんな家庭、いいなぁ〜笑

さすがにこれだけ顔を出してると、少なからず人の記憶には残ってるみたいです。
ちなみに上の画像を提供してくれた方は

推しのチーム

と…❤︎
嬉しいです…

ハイランドふりかえり③ Day2 ウェット

気付けばもう本番から半月…10月が終わろうとしています。
参ったな…クリスマスカードの支度をしなくちゃ。


Day1 を終え、イタリアンでたらふく食べて店を出る頃、予報通り雨がポツポツ降り出しました。
夫のリクエストで、娘とアイスを買いにコンビニへ出かけた時には、地面はすっかり濡れそれなりに
降っていました。

明けて2日目、雨の中のスタート。
霧がサービスパークのあるモンデウス飛騨位山スノーパークとその周辺を覆います。
(画像提供:syamazaki)

2本目の SS 前で、ついに…

前日は「クマに注意」と言われていたのですがついに出たそうで、注意喚起がありました。
スタート前の緊迫した中ですが、思わず iphone を取り出し写真を撮りました。
ラリー期間中、鹿・猿・リス(リスはグレイスの近所にもいる)は見かけましたが…

雨は激しく降ったり止んだり、晴れ間が一瞬出たり、山の向こうとこちらとでは場所によっても
お天気が違ったり…状況が一定しない中での2日目となりました。
雨が上がると、四駆の皆さんはじめ数十台が走った後の路面はその熱でじわじわ乾いていくので、
セミウェットというか何というか…
半乾き / 半濡れが実は一番滑るのです。

SS9 中盤で、ツーっと滑って曲がりきれずにおでこをコチン…
車載カメラに残ってますので、ご覧になってください。
高山のラリーは路面がいいので、ミニのスピード域(大した速さじゃない)と相まって、とても
穏やかに見えます。
カメラはマシンと一体ですから余計に穏やかに見えます。
もうちょっと車内はせわしいんですが、全然伝わらない…


さて、車のトラブルもなく順調にステージをこなす我々。
最終ステージ手前の TC(タイムコントロール)に到着するも、車が溜まっていてイヤな予感…
オフィシャルが歩いてきて、キャンセルかもしれない とつぶやいて後へ続く車両の方へ。
なんだよ…12本しかないんだから、勘弁してほしい。
そんな我々の願いもむなしく、#40番台 JN5 のヤリスがコースを塞ぎ、ヤリス程度がギリギリ通れる
程度の道幅、という情報が。
「おたく(ミニ)は大丈夫だろうけど、通過が厳しい車もあるから…オープン(クラス)は申し訳
ないけどキャンセルかも…」
という第二報。

そして、予想通りオープンクラスはキャンセルとなり、SS のスタートでUターンして最終TC へ戻り
それでラリーは終了。

突然ハシゴを外された気分
宙ぶらりん
消化不良
モヤモヤ

順調に走っていただけに、最後は残念でした。
走り切りたかったなぁ。

オープンクラスはミニからハイエースまで、よりどりみどり。
そんな中でクラス4位に入りました。
Op1 は台数も多いので、賞典も6位まで出ると聞いていました。
おそるおそる HQ へ行くと…4位にも副賞…ありました!

ハイランドふりかえり② Day1 ドライ

気付けばもう本番から1週間。
やること多すぎであっという間に時間が過ぎていきます。
暮れへ向けて時間は加速度を上げる一方ですが、忘れないうちにふりかえります。

女房殿こと、氣谷組のコドライバーは今年、国内競技は最初で最後。
何度やっても、どこであろうが、走り出す前はかなり緊張します。
(おなか壊します笑)
今回はかなり落ち着いてできました。
1点、ポカがあって焦りましたが…


さて、今回は50回目の記念大会。
ラリーが始まってセレモニアルスタート会場へ向かうまでのルートは、遠回りをして高山の歴史的
町並みを「お練り」するものでした。
本陣の前など、かなりの人出でした。
道中、道行く外国人観光客(ヨーロッパ系の人が多い印象でした)と手を振り合って、いつもにはない
ほんわかした気持ちで、スタートへ向かいました。


よくココに書いていることですが、ラリーは(なんでもそうね)やり手だけでは成り立ちません。
作り手、運営する人、もっと言うと見ている人も…

これは TC(タイムコントロール)オフィシャルが、時間の通過をチェックするところ。
ちょうちん下がってますよね…

『タイムコントロール』
茶目っ気たっぷりですよね。
そして TC の方も咲顔 ❤︎

こういう人に支えられて、ラリーは粛々と進行していきます。


我々の1日目は、すこぶる順調…特筆することもなくマシンもトラブルなくサービスへ戻ります。
クラブ員のミニ、お客様のミニ、合計3台のミニがここでサービスを受けますが、うち1台にトラブル
発生、メカニックは出動(移動中にすれ違い、しっかり情報交換笑)したのでセルフサービスをば。

我々が車両保管エリアへ移動を終える頃、レスキューに行ったサービスクルーが戻ってきました。
症状を聞いたところ、手持ちの部品で対応出来るトラブルでしたので、さぁ明日も走れるように
何とかしましょう。
(デイリタイアしても、再車検に合格すれば翌日も出走できます。但し通しのリザルトは残りません)

30分で終了、試運転も済ませて翌朝の再車検を残すのみ、ここで本日の任務は終了。
車検は車検委員が各サービスへ出向いてくれるので、クルーとサービスが集合時間を打ち合わせし、
解散〜
ではなく、夕飯もご一緒しました。

最年長者(トラブルのあった車両のドライバー)にオーダーを取らせる我々…
かくして、高山の夜は心地よい疲れと共に楽しく更けていくのでした。

店を出る頃には、パラパラと雨が。
明日は雨予報、ガラリと路面も変わりますから気を引き締めて…

ハイランドふりかえり① 〜Recce 土地を満喫

今日午前中、店の前の通りを白バイがうろついてました。
敢えて「うろつく」と書いてるのは、トンネルの向こうで,Uターンして横浜霊園からグレイスの前を
流してその先でまたUターンして…を繰り返してるから。
網に引っかかるのを待ってるんでしょうが、情けなくないのかね。

とりあえずご来訪の折、皆々様にはお気をつけ遊ばして。

***
2023年度全日本最終戦の、ふりかえりを始めます。

ハイランドマスターズ、ホストシティは高山市です。
いつもは、バイパス沿いのビジネスホテルに宿泊していました。
今回は、私がアクションを起こした時点で既にいっぱい…
いわゆる「古い町並み」が残る 一之町 / 二之町 / 三之町 にも徒歩で行かれる、高山駅の駅近くに
宿を取りました。
(実は、結果オーライだった〜笑)
ラリーの中心である HQ(Head Quarter)からもっと遠いのかと思いきや、今まで使っていた宿からは
ほんの数分で、ちっとも不便は感じませんでした。

圏央道 – 中央道 – 松本IC 下車、安房峠経由で 320km の道のりを移動、サービスパークにトラックを
置きに行くと、今回一緒に走るマン島でもご一緒してるおなじみの Mk3 が先にスタンバイ。

Recce(試走)で使うレンタカーを受け取って本日の任務は終了、チェックインして今回デビュー戦の
クラブ員と合流、腹ごしらえに出かけることにしたのですが…

外国人観光客が多すぎ
お店が小さい

どこもかしこも予約でいっぱい…
飛騨牛〜なんて思ってましたがそれどころではなさそう。
高山らーめんも危うい感じ。

参ったな…
片っ端から断られ、おそるおそる入った大衆割烹っぽいお店。
お、ここなら入れそう…
(後でレビュー見ましたが、ココはお品書きが日本語のみなのでハナから外国人は断ってる模様)

地元の人が使っている、小料理屋さんみたいです。
日本酒の種類も豊富、呑み助には嬉しいんじゃないかな。
我々はそれどころではないので頂きませんが(店主に至っては、アルコール受け付けません)
魚介のカルパッチョとか、お造りとか。
ここは山間部よね?
聞けば、意外と富山に近いので新鮮な日本海の海の幸が入ってくるルートがあるんだそうです。
富山と結んでるので、白エビとかがお品書きにありました。

何より、お通しに出てきたのがカツオのつみれ汁ですから…
お出汁も繊細で美味しかったし、いい意味で驚きの連続でした。
いいお店に流れ着いた、だいぶ得した気分です。
郷土料理もあり、朴葉味噌でいただく飛騨牛も皆で少しずついただきました。

来年も行こう。

***
明けて翌日は、Recce(試走)です。
コロナ騒ぎ以来、対面 / 受け渡しを減らす傾向にあります。
今回は、試走の順路を示したロードブックの表紙にゼッケンを自分で書いて、ステージの入口 / 出口で
表紙をオフィシャルに提示して、それぞれが通過を知らせるシステムでした。

このラリーは、ルートの都合なのか試走にお弁当がつくことが多いです。
山の上で時間調整がてら、お弁当をいただきました。

笹に包まれた鱒寿司とお稲荷さん、唐揚げと香の物。
この辺り、初夏の名物は『朴葉寿司』なんだそうです。
抗菌効果の高い朴葉で鱒とご飯を包んでるんですって。
初夏か…高山は基本この時期しか来ないからなぁ…

無事試走は終了、明日からいよいよ本戦。
日曜日天気が悪いらしいけど…

おかえり2023

5月に、マン島で一緒に走ってきたゴキゲンなアイツがやっと帰ってきました。

お か え り。
…今年はゼッケンの数字がデッカかったね。

ホントは7月下旬入港予定だったのですが、その頃は台風がノロノロとアジア近海を荒らしていて
あちこちで足止め、ようやくおうちに帰ってきました。
どちらさんも足止めでしたから、入港するのはどちらさんも似通ったタイミング。
悪天候で着陸できずにいた飛行機が一斉に降りだして、ゲートが満杯…まさにあの感じでした。

3月に出発して以来はや半年…ホントにこの子は日本にいる時間が短くて。
海運の期間が長いゆえに生じたトラブルが、本番で出てしまい悩まされることもありました。
文字通り、苦楽を共にしている相棒です。
行きは 20ft で出かけて行ったこの子ですが、帰りは 40ft で帰ってきました。
同梱購入品もありましたが、帰りはお供の車がいたんです。

我々がココで「巨匠」と呼んできた Peter さんの Cooper’S’。
彼がステージラリーを引退するにあたり、そのマシンを私は譲り受けることにしたんです。
健康上の不安などもあり引退は数年前にしたはず…でした。
が撤回、引退のラリーはお前(Shinobu)と一緒の時にする、とパンデミックも経てずっとこの時を
待ってくれていました。
今回一緒に走るにあたって、彼の Cooper’S’ を引き継ぎたい…という想いを持って出かけていました。
現地で、この車はどうするのかを尋ねたところ、売りに出すというので真っ先に手を挙げて譲り
受けることになった、というわけ。
決して安い買い物ではないけど、また頑張って働きますそしてヒストリーを引き続き紡ぎます。
巨匠自ら、スポンサーである Mini Spare Centre のウェブサイトで、マン島ラリーのレポートと共に
売却の事にも触れていますので是非読んでみてください。

Manx Rally 2023 by Peter Horsburgh

***
今日は自分の競技車と同梱の物品を持ち帰りました。
明日はいよいよ、巨匠から譲り受けた Cooper’S’ 277BRX を連れてきます。

夏休みっぽいのを、ちょいと。

子どもたちは夏休み。
娘も、さすがに宿題がわんさか出るような年でもないのでこういうの、なんか懐かしくて。

コレは夏の宿題ではありませんが、絵日記。
毎年、秋には学校を2週間休んで親の渡英に同行していたので、大抵何某か宿題が出されます。
2014年、2年生の娘が書いた、ラリーフィニッシュの日の絵日記。

何よりもデカく書かれている時計は、TC の看板。
ミニが小さく描かれているのは、手前から奥へフィニッシュラインを走り去るところだから。
右のとんがり三角は、進行方向が一定以上の角度で曲がる時(何°だったかな…忘れました)に
その方向を示すもの。
彼女はそのサインを理解してるから、ちゃんと描いてる。

石塀の隙間から、草が生えてるのもさりげなく描いてある。
砕いた石を積んでるから形も大きさもまちまち、隙間ができてそこから草が生えるのはお約束。
(こんな感じ、ちなみにココはウェールズの Chepstow という町の、町をぐるりと囲む壁)

ラリーを知ってる人が見ると、ニンマリしちゃう絵日記なのでした。

旅のおまけ『春たけなわのマン島』

現地はちょうど八重桜が終わったような陽気、土手ですら色鮮やか…
これまでのマン島ラリーは秋でしたから、車窓からの風景ひとつ取っても、趣がだいぶ違います。

リバプールからのフェリーが着いたのが夜10時過ぎ。
到着した日は「いつもの道」をホテルに向けて疾走、気付きませんでしたが翌朝、車で出かけたら…
道の両袖には車が通るたび白い小花が揺れ、見上げれば若緑が勢い良く上へ上へ伸びる音が聞こえる
かのよう。

土手の上を埋め尽くすのは満開のエニシダ。
日本で見かけるのとはちょっと種類が違う…ハリエニシダ(Gorsh)っていうらしい。

Laxey Tartan の色にも使われている黄色は、ハリエニシダの黄色です。

Blue for sky & sea
Green for hills
Purple for heather
Yellow for gorse
White for cottages

Laxey は、マン島の東側中腹に位置する町です。
この町はまた別の投稿で触れるとして、今は Tartan の話。
Tartan って、名家や町、団体や学校等が独自のものを持っていることがしばしばあります。
日本でいうと家紋とか、それに近いものがあるかな…
家や町、団体・学校にちなんだ色を組み合わせるんです。

これまではラリーが秋だったので、荒野を埋め尽くす紫色の Heather しかお目にかかったことが
ありませんでした。(画像はインターネットから)

小学校に上がる前かな…の娘が着用してるのは、Manx Laxey Tartan のキルトです。

島/メインランドのあちらこちらでちょうど満開だったのが、コレ。
セイヨウトチノキ(マロニエ)、花は白/ピンクどちらもありました。
そういや銀座にマロニエ通りってありますね。
(かなり大きい木が多かったから、銀座に植えてたらさぞ窮屈…名前と雰囲気だけかな笑)

花が上を向いて咲いているので、桐の木かと思いましたが全然違った…

そこここに花がたくさん。
とにかく美しい島がより美しく、久々(6年)に行ったこともあり感動が大きかったです。