道具にはそれぞれ役目があるんだよ

もうすぐ1歳4か月になる孫。
少しずつ言葉がわかるようになり、真似っこも上手になり。
日々成長が目に見えて、焦ります笑

多分娘よりいたずらっ子なその娘(孫)はなんでも触りたくて、時に周りにいる我々は閉口する
ことがあります。
言葉がわかりはじめているから、根気強く言って聞かせます。

「叱られるからやめなさい」

は大嫌いです。
これでは本質に触れられない…
叱られるのには理由がありますよね、
そこを伝えないと。

脱線しました。
昨日は朝食が載ったお皿を触って、オムレツがひっくり返りテーブルの上に落ちました。
「道具にはそれぞれ役目があるんだよ」
そう言いました。

何にでも当てはまることだ…と諭しながら思っていました。
自動車は移動のための道具。
正しく機能してはじめて、道具として人を助ける。
正しく動かないのに、世に解き放っている / 解き放とうという、いわゆるプロがいっぱいいます。
それを仕方なしと黙っているユーザーにもいささか問題はありますが…

とにかく!
道具が負っている使命(役目)を、全うさせるのがプロでしょ。
走れない、曲がれない、止まれない車を世に出しちゃいけないって。

今頃どこをどんぶらこ

往路とはうって変わって、マン島を走った競技車の復路は順調〜
サクサク進みます。
飛行機のそれもスゴいけど、船の運航も「こんなにいるのかい?!」と思います。

往路で起きた事件、そして復路の順調さから鑑みるに…
ダメなのは日本側…
参ったな。

時間は黙って流れますね

Manx Rally から、もう1か月。
今日、競技車2台を戻す海運費用の詳細があちらのエージェントから送られてきたので、明日にも
支払いをします。
(そろそろ、Manx Rally ふりかえりもおしまいにします…あと投稿2回くらい)

先日、久々に会うことが叶った仲間とひと騒ぎ…ふた騒ぎ
皆で再会を喜びあい、来し方を懐かしみ、行く末への活力をもらいました。
でもそれももう、先週のこと。

その時に拙宅リビングダイニングに飾っていた、庭のようなところから摘んだ花。
盛りを過ぎてしぼむものもちらほら、花がらを切り落とし名残を楽しみます。


先週迎えた懐かしい友は、一昨年に亡くなった夫の兄とも旅先で袖触れ合っていました。
兄は逝ってしまい再会は叶いませんでしたが、友の息災を伝えに墓へ参じました。

馴染みの花屋さんには、紫陽花が数種類。
庭のを手折ってきているそうで、譲ってくれました。
手つきの花入れに活けて、それから…

半紙で枝を1本包んで、紅白の水引でまとめました。
以前もやったことがあるのですが、おまじないに使います。
トイレに下げると、女性特有の病気から守ってくれる…
玄関に下げれば、魔除け…
ホントは6のつく日に飾るとよろしいそうですが、過ぎちゃったけど今日。
紫陽花には毒があるので、「寄せ付けない」効果があるんだそうです。

この家、女子が増えましたので…トイレに下げました。
私はこの先、おそらく体がまた変わるお年頃(笑)
成熟していく娘と、成長著しい娘と。
三人三様、息災で過ごせるように…おまじない。

人生って不思議だ

ここ数日、久々に日本に戻ってくる人を、店 / 拙宅 にお迎えしてました。
ミッションを終えて思ったことあれこれ

 - ずいぶん時間が経ったなぁ(少年が青年になっていました)
 - 空白の時間は一瞬で埋まるね
 - どう生きようが勝手だけど、人との交わりで人生は豊かになるよ
 - 仲間はいいなぁ
 - こういうアテンド、やっぱキライじゃないかも
 - グレイスが人と人とのご縁をつなぐハブになってるね

『ご縁をつなぐ』これはグレイスの「隠れテーマ」でもあるんです。
車と人を結ぶ
人と人を結ぶ
過去と今とを結ぶ
こんな想いを込めて、グレイスの30周年を記念して作った手拭いには結び文紋を選びました。

これはセミオーダーの手拭いでして、丸の中には家紋を入れて左半分には古典柄を…という
テンプレート。
家紋ではなく、当時10歳だった娘が描いたミニの絵をはめ込みました。
左半分の古典柄、いろいろ悩んだのですが様々縁を結ぶ我々でありたいという気持ちで結び文紋。
色はミニの色を持ってきてもよかったのですが、シンプルに『赤』。
お祝いの意味もある、魔除けの意味もある赤にしました。

ちゃんとご縁をつないでるじゃないの!
役に立ってる!


サプライズにご協力いただいた方々から、メッセージをもらいました。
実に言い得て妙、だったある方のひとこと

人生って不思議だなぁと思う1日でした。

Manx Rally 2024 ふりかえり番外編⑧ ホテルの窓から

今回泊まったのは、島の南西の海辺の小さな町。
今ではすっかりその面影はありませんが、その昔はリゾート地として大層賑やかだったようです。

夫が1989年に初めてラリーで訪れた時にはこの地はヒストリックカテゴリーのHQ で、海を見下ろす
高台にホテルが軒を連ね、それは華やかだったといいます。
蒸気機関車の終着駅がありだいぶ寂れたとはいえ、中心は「腐っても駅前」ひと通りの物が揃います。

我々の泊まったホテルは町の目抜き通り Station Road の西の端に面しており、滞在したファミリー
ルームからは町の暮らしがよく見えました。

銀行の隣のお店が、どうにも気になって。
“Age Concern”
2nd hand … いわゆるリサイクルショップに見えます。
店の看板は、直訳すると『年齢の懸念』。
ますますよくわかんない…

ちょっと調べると、割と簡単に出てきました… Age Concern 。
高齢者(50歳〜!)の…

老後の健康と幸福を向上させ、高齢者が必要なときにサポートを提供し、高齢者の声に耳を傾け、
社会の中で高齢者に対する前向きな姿勢を築き、島を老後を過ごすのに最適な場所にすることです。

(ウェブサイトトップページの日本語訳)
詳しくはウェブサイトをご覧いただくとして、私たちが滞在中に毎日眺めていた店舗は寄付によって
集まった古手(というか不要になったもの)を販売する店舗でした。
そこでの収益は、団体の運営資金・サービスの資金になる、という仕組みだそうです。

体調の変化とか、何か起きた時に手厚い…日本は、地域で差があるにしても介護を経験した身としては
まぁ…
でも、何か起きるその「手前」については、まだまだ足りないと感じています。
その「手前」の活動に深く関わっているのがこの age concern なんですね。
UK(各地域で独立してるみたい) にも New Zealand にも同じ名前の団体がありました。

こういうところからも感じますが、「土地への愛」が日本の感覚とは違うなぁ…と。
そのあたりは、また別のふりかえりで。

大地のめぐみ

お客様が、今年もお手植えのじゃがいもを収穫してお持ちくださいました。
自宅ガレージで、数日放置してしっかり乾かします。

定休でしたので、いただいたじゃがいもを使ってコロッケとフィッシュケーキを作りました。
(毎年、やってることは一緒です笑)
近々人も寄るので、餃子を作る感覚(1度に皮を3〜4袋分、作ります)でどっさり作りました。
どっさり茹でて、2つに分けて、一方は牛の挽き肉を合わせてコロッケに。
もう一方はタラ・サーモンをソテーしてほぐしたものを合わせてフィッシュケーキに。
餃子・コロッケ・フィッシュケーキは、女房殿は作りませんボクの担当。

で、今日食べる分だけ揚げて、残りは個包装で冷凍〜

じゃがいもの味を邪魔しないように、塩コショウは控えめ。
うむうむ、フィッシュケーキももうブレません、美味しい。

いつもありがとうございます!

あれこれミニだらけ

Rover Cooper, Mk1 のボディシェル, 1275GT, Innocenti まで…
いろんな素性、いろんな個性が今日のガレージには詰まっています。

コレ全部、ポジドライブドライバーです。
4種類。
左から旧タイプ、ポジドライブ、フィリップスドライブ、JISドライブ
旧タイプは最近あまりないので錆ついてますね。
フィリップスはヨーロッパ車に多くつかわれているタイプ、FIAT とか Innocenti とか。
JIS は日本の規格です。
一見、同じように見えますが微妙に違います。
我々の仕事は、技術もそうですが道具も宝です。

Manx Rally 2024 ふりかえり番外編⑦ フォトグラファー

ふりかえりの序盤で、かつて Team Japan に同行したフォトグラファーのことを少し書きました。

島の内外から、熱い走りを収めようとフォトグラファーが集まります。
彼らが撮った、臨場感あふれる写真たち。
ラリーという競技自体、時代と共に様々大小変わりましたが、それを取り巻く諸々も変わりました。
写真を手に入れる、その方法にも大きな変化が。

その昔、夫が血気盛んに年イチで通っていた90年代のラリーでは、イベント後にL版の写真のサンプル
がホチキス留めで送られてきて、その中から申し込む…という方法でした。
これは1993年、RAC ヒストリックの時のもの。

夫がマン島ラリーに復帰した頃(2009年)には、画像は既にデータで管理するように。
facebook など SNS にフォトグラファーがアップロード、写ってる人は各々へアプローチしてデータを
譲ってもらう、そんなスタイルが一般的です。
事前にコンペティターに「お写真撮りまっせ〜 何枚いくら」とメッセージを入れて顧客を募る、
というケースもあるようです。
私は画像が欲しくて、あとは現地のラリー仲間と繋がっていたくて、アカウントを作った感じです笑

フォトグラファーも、実にいろんな人がいて。
プロは当然支払いが発生しますから、PayPal で支払ったり
好きで撮ってるからお金は要らないよ〜 email address 教えて〜 そんな人もいます。
あ、去年のもあるし、だいぶ前のだけど2014年のもあるから一緒に送るよ!なんて人も。

こんな人もいました。
ボクは cancer foundation(がんの研究やサポートをする財団)に携わっていて、もしボクの写真にお金を払ってくれる気持ちがあったら、財団に寄付して欲しいです。
UK のでなくても、日本の財団でももちろん構わないよ。


あぁ、こういう考え方は見習いたいなぁ。
素直にそう思いました。
もちろん速攻で!寄付の手続きをしたのは言うまでもありません。

Manx Rally 2024 ふりかえり番外編⑤ 食の変化

夫がイギリスを訪れるようになって35年あまり、女房殿こと私ですら20年と少し。

「イギリスメシはマズい」

この定説は崩れつつあるように思います。
(そもそも私たちは、マズいと思ったことがないのですが…)
マズいと日本人が言う、その心は

味が単調(ついていないことも…塩、コショー、ビネガーがドーンとテーブルに置いてある)
野菜の種類が乏しい
メニューがどこへ行っても一緒
火を入れすぎ

このあたりでしょうか。
採れる野菜が少なく、あっても生食に適していないので、どうしても煮込むことが多く…
スープとか煮込みとか、じっくりしっかり火を入れる。
そのせいか、お肉は焼きすぎなことが多いです笑
Gammon Steak (豚の塩漬け)などは塩っ辛いやらしっかり焼いてカチカチだわ…

どこへ行っても Fish & Chips ばっか、何を頼んでもイモがたんまり。
「ハーフサイズ」なんてオーダーできるから頼んでみたら、メインミールが半分の大きさで出てきた!
イモはそのまま…OMG!!

***
そんなイギリスメシも、だーいぶ変わってきました。
① 付け合わせに生野菜

キッシュに生野菜が添えられています。
かつてもありましたがかつてのそれは、キューカンバー(キュウリ)が数枚ペロペロリーン、と
いった感じ。
@Victory Cafe. Snaefell
アドレスがスゴい… 31st Milestone, TT Race Course, Isle of Man

② どこでもコーヒー

イギリスでは、Starbucks / Costa が二大勢力。
モーターウェイのサービスでも、ほぼ必ずと言っていいほどどちらかがあります。
Starbucks はドライブスルーが散在します。

@Costa. Strand Street, Douglas

@M40 Welcome Break Oxford (2023 に撮影)

その昔は、よほど大きいホテルや何かでないとちゃんとしたコーヒーは飲めませんでした。
とにかくお茶(紅茶)、ポットでたっぷり。
で、おしゃべり。
これはとある朝、宿泊プランに敢えて朝食をつけずにさっさと移動を開始した日の朝食です。
紅茶はポットで、同じ器でなみなみのラテ。
ホラ…チャバッタっぽいパンにハムチーズだっけな?が挟んであって、付け合わせに生野菜。
@Tesco Express. Southport

③ お肉柔らかーい

ガッチガチの塩っ辛いギャモンステーキが食べられる昔ながらのパブももちろんありますが、なんと
イギリスでステーキハウスに入りました。
昔ながらのパブがリノベーションして、有名どころのシェフを迎えてステーキハウスを併設、かなり
土地では流行っているようです。
知らずにそのホテルを予約、併設のステーキハウスで夕食をとりました。
奥は豚の骨つき肉、手前はステーキサラダ!
サラダはリーフ類とアボカド!それに櫛に切ってグリルしたカボチャがどーん。
イギリスでアボカドなんて…昔じゃ考えられなかったけど、今ではマーケットでも売ってます。
@Miller & Carter Steakhouse. Aughton Lancashire


④ 盛り付けおしゃれ

上のステーキハウスの写真でも伝わると思うのですが、盛り付けがおしゃれなお店が増えました。
フィッシュアンドチップスも、この通り。
@The Chip Shed. Bourton on the Water

もちろん、いわゆるパブメシは健在です。
でもパブメシも盛り付けにひと工夫が見られるなど、変化が。
なんとこれは、我ら Team Japan の台所(言い過ぎ?)George Hotel での夕食。
@George Hotel. Castletown

これは別におしゃれってわけじゃありませんが、島を代表する食材 Manx Queenie(小ぶりの帆立)の
バタークリーム煮。

– – –
誰だ?イギリスメスがマズいなんて言ったのは?
私はそうは思いません笑