夏休みっぽいのを、ちょいと。

子どもたちは夏休み。
娘も、さすがに宿題がわんさか出るような年でもないのでこういうの、なんか懐かしくて。

コレは夏の宿題ではありませんが、絵日記。
毎年、秋には学校を2週間休んで親の渡英に同行していたので、大抵何某か宿題が出されます。
2014年、2年生の娘が書いた、ラリーフィニッシュの日の絵日記。

何よりもデカく書かれている時計は、TC の看板。
ミニが小さく描かれているのは、手前から奥へフィニッシュラインを走り去るところだから。
右のとんがり三角は、進行方向が一定以上の角度で曲がる時(何°だったかな…忘れました)に
その方向を示すもの。
彼女はそのサインを理解してるから、ちゃんと描いてる。

石塀の隙間から、草が生えてるのもさりげなく描いてある。
砕いた石を積んでるから形も大きさもまちまち、隙間ができてそこから草が生えるのはお約束。
(こんな感じ、ちなみにココはウェールズの Chepstow という町の、町をぐるりと囲む壁)

ラリーを知ってる人が見ると、ニンマリしちゃう絵日記なのでした。

プロジェクターがやってきた!

娘がプロジェクターを買いました!
今はスゴい高性能なんですね。
wi-fi につないで YouTube を見たりできるって…
( 2016年の “Special Stage” のRally Isle of Man の特集プログラムを見ています笑)

それにしてもこのプロジェクター、レトロな格好してるんですよね…
(大きさの参考に、リップクリームを置いてみました笑)

聞いたところによると、解像度の高い映像を壁にやたらに映してると壁紙が焼けるみたいです。

オーナーも DIY

Mk2 Cooper ‘S’ ご縁を次のオーナーにつないで、これから作業に入ります。
新しいオーナーはスポーティーにも使いたい!
ということで、午前中はカーペット等内装を取り除いて、午後はバケットシート取り付けの準備を
します。

エンジンも一度下ろします。
使用するサブフレームの剥離はオーナー自ら作業しています。
DIY で自分の車の作業に携われる、グレイスみたいなガレージの醍醐味かもしれない。
もちろん全てお任せいただく方のほうが圧倒的に多いですが、小物の掃除ひとつだってやれば
愛着も湧くというものです。

ボディの作業など、時にボロボロの個体をパネル交換などしながら剛性の備わった、錆に強い車体へと
蘇らせる…出口の遠い、心の折れそうんなる作業です。
オーナーが様子を見に寄ってくれたりすると、概ねお待たせしちゃうことが多いのでプレッシャーに
感じつつも、気持ちがより入って踏ん張る気合をもらったりします。
…こちらも人ですから。

今回のように車の橋渡し 前オーナーから相談をされて次の乗り手へつなぐ お任せ下さるケースが
増えました。
ありがたいことです。

最近ではだいぶ減りましたが、その昔は手塩にかけた車をどっかへ売っぱらわれちゃうことが少なく
ありませんでした。
確かに、煮ようが焼こうがオーナーの好きなんですが。
輸入するところからお世話している車も少なくないので、それやられると正直がっかりします。
開業以来、淡々と続けてくることでグレイスの車への向き合い方をご理解下さる方も増え、車が
どこかへ行ってしまうことはだいぶ減りました。
ありがたいことです。

グレイスの30周年を記念して作った、お得意様に粗品として配った手拭い。
使った日本の古典柄は『結び文』でした。
ちなみにミニの絵は娘のスケッチによるものです(当時小4)。

車(ミニ)と人を結ぶ
人と人を結ぶ
時代(製造当時)と時代(今)を結ぶ

そんな想いを込めて結び文を選びました。
今回もまた1件、『結ぶ』ことができました。

いつか、っていつ?

ミニのインジェクション車、外装あたりをちょちょっと小綺麗にした個体が、法外な値段で売買されて
いるのを見かけます。

美車!希少!とか何とか…

もちろんボディも大切ですが、車は「走って/曲がって/止まる」この基本動作が安全にできて
初めて人の役に立つのです。

このグレイスの在庫車は、1998年式 製造から実に四半世紀が経過しています。
どんなにキレイに丁寧に乗ってきても、経年劣化や道具としての疲労は現れます。
車自体の価値としては正直言ってありません。
そこに「走って/曲がって/止まる」基本動作を的確に授けたのが、このミニです。
ボディもリフレッシュし、内装も新品。

ストレスなく、製造から四半世紀が経過したミニのある暮らしが、すぐに始められます。

ミニは設計が古いし、今のテクノロジーとはおよそ無縁なので今ドキのクルマしか知らない人には
戸惑うこともあるかも…
イヤ、その昔を知っていても忘れてしまっている我々の世代もいるんです。
パワステなんて、高級車にしかなかったよ?
手巻きのウインド、知らないなんて言わせないよ?
“Automatic” なんてわざわざ言うのは、Manual があるからでしょ?
クーラーなんて、もともと付いてなかったよ?

いいじゃない、少しずつ慣れましょう。
昔を知る人はアナログな道具を思い出しながら。
年式の新しい人(=若い人)は、アナログに新鮮味を感じながら。
電子デバイスに支配されないアナログなその道具は、乗り手の五感を刺激してくれます。

古い設計ゆえに「直す」ことが基本。
今ドキの車のように使い捨てません。

これから先、ミニはその愛らしい見た目とは相反して、お世辞にも「可愛らしい値段」では買えない
車になっていくでしょう。
いつか、チャンスがあったら。
いつかっていつでしょう。
いつか、は今かも。

250万円でミニが始められる、今がそのチャンスかも。

Manx National 2023 “Recce”

グレイス店主がマン島のラリーに復帰したのが2009年。
2010年リーマンショック、2011年イベントキャンセル。
2012年はもう1台伴なって2台で。
2013年からは、グレイス店主こと夫の隣に女房殿こと私が乗るようになりました。
2015・2016年には Team Japan として4台!マン島で共に走りました。
2017年を最後に Rally Isle of Man は幕引きとなり、実に6年ぶりの島でのラリー。
もともと島にあった、島のクラブが主宰する大きいラリーに今回照準を合わせました。


これまでのマン島でのラリーは、ペースノートを購入していました。
読む側としては、合ってる(間違いない)ものを読むので気が楽だったのですが、運ちゃんは
だいぶ事情が違ったようです。
大抵の場合、購入するペースノートはいわゆる『速い』車で作っていることが多く、スピード域が
違う我々とは、コーナーの番数(コーナーの深さを数字で表現します)やそれこそジャンプの数なども
違ってきます。
運ちゃんは、読まれればそれに合わせちゃう…だからペースやタイミングが今イチで自分の走りかと
言われたらそうではなかったらしいのです。

全日本で自分のノートは毎度作っていました。
今年マン島に復帰するにあたって、ハナからペースノートは自分らで作ることにしていました。
昨年ベースで、レッキ(試走:ステージの下見が許される日)は2日あると踏んでいました。
ところが蓋を開けたら…1日だけ。
前の週末日曜日に行うか、直前の木曜に行うか。
どちらにしても、1日だけ(これは厳しい…)。
その限られた時間でのべ17本のステージをこなさねば。

ギリギリの時間の中で、道を確認しながら道の形状を拾っていきます。
実際のステージスピードをイメージしながら、ゆっくりとしたスピードで確認します。
間違っても、全日本に時々居るような「練習してるダロ」的な人はいません。
事前に作っておいたロードブックの切り取りが大いに役に立ちました…

ステージの数々は、それはそれはよくできていて。
スタートが同じで、短いステージと長いステージが用意されているのはよくあることですが、
違う地点からスタートする2本のステージが、ある地点からルートを共有してフィニッシュ一緒、
という仕掛けもあり。
試走の時間を短縮するために、Final Instruction にはどのステージのどの区間、交互通行を許可する旨
記されていました。
つまり、一部の区間は来た道を戻って効率よく運ぶよう、主催者がが配慮してくれているというわけ。
ちなみにあちらは、日本のラリーでいうコミュニケーション(ラリー運営に係る細々した連絡事項)が
ラリー開催の少し前にまとめて公示されます。


今回は「この先マン島走りたい!」という、現在全日本に出て研鑽を積んでいるドライバーを連れて
行きました。
レッキは彼を乗せて、まぁ途中で降ろして…なんて思っていましたがどっこい。
お昼を食べる間もなく、飲み物やスナックを買うような時間もなく、とにかく830 – 1830 近くまで
ぶっ通しでのレッキとなりました。

今回同行しない娘 Aoi Kitani に、御守代わりに表紙絵を描いてもらって、持参しました。
娘は一緒でないことは一度もなかったので、終始変な感じでした…

夫が、ペースノートは自作なんだ!と吹いてまわった為、いろんな人が私が書いたノートを見に
やってきました。
日本語表記と英表記、mix のそれは現地の人たちに大いにウケて、表紙と中とを写真に撮ってました。

全て清書するには時間もなく、かといってターマックラリーとは言いつつも非常に道の悪いマン島の
舗装路を下調べしながら走り書きしたノートでは、非常に見づらいところもあり。
加えて上に書いた、ステージルートの組み合わせの妙で、ノートを完成させる必要があり…
明け方近くまでペースノートの整理は続きました。

さて翌日は本番。
時間管理もローカルルールが適用され、ちょっとよくわからんところもあり…
気になりますが、いよいよ昼過ぎから始まります。

Manx National 2023 “Leg1” へつづく

えーっ!

娘宛てになんと!
Norfolk の巨匠から小包が!

マン島でご一緒してる大先輩、Peter さん。
もう70歳はとうに過ぎていて、一度は引退宣言したものの撤回、その後パンデミックに見舞われ。
ありがたいことに

「シノブと一緒に走って、それで引退する」

そんな風に言ってくれる、大先輩。
娘のお祝いごとに、海の向こうから祝意を届けてくれました…嬉しい。

5月のマン島でついにご一緒できるので、ずっとお預けになっている「最後に一緒に走る」が
いよいよ実現します。
今年はラリーの後 Norfolk には立ち寄れないけど、来年はきっと。

これから商品車は…

娘が水彩で描いたもので紹介します。
小手調に現在ある商品車、ノーチラスブルーに塗った インジェクションのミニを描きました。
インテリアトリム全て新品、Tan / Autumn Leaf のコンビネーションです。

お買い上げ下さった方(新しいオーナー)には、ご希望で絵を差し上げようかと思っています。

Rover Mini Mayfair 1.3i

BMC もその昔、新モデルのポスターは水彩でしたよねっ

新年おめでとうございます

今年のお賀状は、16歳の娘が担当しました。
例年、競技中の写真をハガキにするのですが、まぁややマンネリ。
今年は3年ぶりに海外も復帰しようと画策中ですので、店主(私)と女房殿のクルー結成の年の
1ショットを、水彩で描いてもらいました。
場所はマン島、首都ダグラスのプロムナード(目抜通り)が顔見せ的なタウンステージになります。
この年は(も)雨で、慣れない中 見えづらい中 いきなりのナイトステージにオタつく中、初日を
走ったのを思い出します。

9年前、ずいぶん時間が経ちました。
店はどんどん若い人で切り盛りし、年寄りがでんと幅を利かせて『老害』オーラを撒き散らして営業に
支障が出ないように…
粛々と作業します笑

今年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。
若いスタッフ(メカ・ボディワーク)が店を引っ張り、盛り上げていく足がかりの年にしたいです。


もし、このタッチを好んでくださり、愛車を水彩で!というご用命がございましたら、絵の依頼も
受け始めていますので、お声掛け下さいませ。

突然ですが

今月買った本 2冊をご紹介。

右は書き下ろしの歴史小説、半年に1度刊行されてきましたが何と!今回噂によると完結らしく…
惜しくてまだ読んでません笑
終わっちゃうのね…
名残惜しいから、決算終わって時間ができたら一巻からおさらいしちゃおうかしら。

***
左の方は娘の勉強半分、私の趣味半分。
娘は高校へ上がってから、臨書に加え仮名の稽古を始めました。

まだ入り口、いろはから稽古しているのですが変体仮名(平仮名の異体字)が出てき始めていて。
変体仮名とは…
「ろ」は 呂 のほかに、路 でも表現する、とか
「る』は 留 のほかに、流 類 累 でも表現する、とか
「の」は 乃 のほかに、農 能 濃 野 でも表現する、とか

私は大学で江戸を専攻してて、ゼミで仮名草子とかを読んでたのでまぁ…読めます(7割程度)。
娘が書いてきたものや刊行物などを私が読むと、

うゎそんなの読めない読めない…

イヤ読めないと困るでしょオイ
っというわけで、選んだのがこの一冊。
明治時代の小学校で使っていた教科書なども引用しながら、かなりわかりやすい内容です。
仮名草子もそうですが、印刷(版を刷る)なので書よりもわかりやすいんですよね。
見慣れるにはとってもいい!

2人で読んでます笑

仮名にいくつも表現(形)があるだけなので、一見難しいようですが見慣れてくればだんだんと読める
ようになってくるのが不思議なところ。
そして面白くなってくる笑

文学部に進んだわけでもないのに、変体仮名を一緒に読むことになろうとは…
一緒になって読んでて、互いに楽しんでるのがちょっと嬉しい…