あれよあれよと年内最終営業日。
エンジンは組み上がっていたけど、ずっとその先へ進めていない車両を引き取りに行ったり、
組み上がったエンジンに色を入れたり、
年明けに、書類を揃えて登録する車両の仕上げをしたり…
あわわあわわと日が傾いて、ぐんと冷え込み底冷えの工場の土間。
今年もここでたくさんの車の世話をしました。
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お世話をする車は、10年前と比べればぐんと減りました。
手入れをしなければ朽ちていくし、そこに気持ちを注げなければ車はダメになります。
いっぱいダメになったろうし、海外へ出て行ったミニもたくさんいます。
現代車は残念ながら経済活動に翻弄され、それ売れやれ売れが未だに続いているので、使い捨ての
言って見れば『家電』に近い感覚のものになりました。
補助金が出ようが割賦の払いが少々減ろうが、取り替えることで「あぶれる車」を出している訳で。
目先の、視界3cmくらいのことに惑わされてはいけない。
まぁ、世の中…とりわけ日本においては物を大事にすることはもはや「悪」の領域 笑
やれやれ。
これまで幾度となく書いてきましたがミニをはじめとした古い車は、直すことを前提に設計されて
いるので、手をかければ人より長生きします。
古い車、とりわけミニが、長くオーナーの暮らしの友として共存できるよう、グレイスは来年も一同
力を合わせて取り組みます。
工作機械の手入れもし一層、我々に必要な機械加工も充実させていきます。
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車の維持も、楽ではなくなってきています。
でも、
– 運転者に、運転する自覚を希薄にさせ
– 運転の危険に対するリスクを、他罰的に運転者以外に転化させるような思考へ誘導し、
– 道具を操る(運転)の愉しさをも奪い取った
そんな現代車に、興味がない人がいるのも事実。
たくさんではないけど、魅力を感じられず乗りたい車が見つからない若い人も、いる。
ミニはうってつけです。
そういう人に届けられるといいなぁ。
若い人が、今あるいいものを長く使い続けられるような、そういう手伝いができたら嬉しい。
来る年が、皆々様にとっていい年になりますように。