ラリーのドキュメント類 今昔

ここ数日、過去に氣谷が走ったステージをふりかえっていまして。
手元に全てあるわけではないのですが、過去のロードブックをパラパラと紐解いたりしています。
これは1994年、これは Regulation です。
その昔はもちろん取り寄せ。
今や、アプリで通知が来て、瞬時に確認することができます。

かつては公式通知やスタートリストなども、HQ の掲示板に示されるだけで。
どんな夜中でも、仲間の誰かが掲示板を見に行って確認したものです。
通知の類も、ご飯食べててもホテルで支度におおわらわでも、翌日に備えて布団にいても確認できるんですから…

2023年の Manx ふりかえりでも、アプリのことについて触れています。
今は日本でも、多くのイベントがこのアプリを採用しています。

いやはや、ずいぶん時代が変わったなぁ。


1996年、West Yorkshire のLeeds に HQ だった RAC International Historic Rally

ロードブックを開けると…

あらまぁ。
裏表紙に旧 9741(1989年の初ラリーから90年代、氣谷が乗った Morris Mini Cooper)が!

1992年以来、RAC Historic は皆勤賞だったそうで、日本からえっちらおっちら参戦するコンペティターはある意味、目についたのかなぁ…
「あぁ今年も来るのね」的な。

継続は力なり。

Young Artists Competition

British Motor Museum で開催中の “The Gallery 2025” 。
一般公募されていた Young Artists Competition の受賞作品が、先月21日より展示されています。
数日前、今年の写真に差し替えられていました。

British Motor Museum “The Gallery 2025”

それぞれのカテゴリーの受賞者の作品と、作品に寄せたコメントを紹介します。

11 – 16 歳の部
“The Ploughman’s Pride” by Michael Quinn
To me there is no invention that has benefited and saved lives as much as the invention of the tractor.Getting rid on rough and hard manual labour,which was one required to own a farm, increasing farm efficiency to produce food for hungry and saving many malnourishment and starvation.

農夫の誇り
私にとって、トラクターの発明ほど人々の生活に恩恵をもたらし、人々の命を救った発明はありません。農場を所有するために必要だった、重労働から解放され、農場の効率性を高めて飢えた人々に食料を供給し、多くの栄養失調や飢餓を救いました。


〜11歳の部
“Petrol vs Electric” by Diana Galu
I wanted to show how cars that run by petrol pollute the atmosphere and electoric cars cause less damage. To make the electoricity stand I used layering in bright colours and the smoke I used dull colours and only two layers, so it appers to be in the background.

ガソリン VS 電気
ガソリンで走る車が大気を汚染するのに対し、電気自動車は環境への負荷が少ないことを示したかったのです。電気自動車を際立たせるために明るい色を重ね、煙はくすんだ色で2層にすることで、背景に溶け込むように表現しました。


17 – 20歳の部
“Do you know the valuable car, Mini??” by Aoi Kitani 
My father is a mechanic and the Mini specialist. I grew up watching his work. In a world where disposable cars are the norm, I wanted to convey through my drawings the appear the cars that can be repaired and used for a long time.

価値ある車、ミニのことを知っていますか?
父は自動車整備士で、ミニのスペシャリストです。私は父の仕事を見て育ちました。使い捨ての車が当たり前の世の中で、修理して長く使える車の姿を、自分の絵を通して伝えたいと思いました。

不易流行

この言葉をご存知でしょうか。
江戸の俳人、松尾芭蕉がその著書『去来抄』に謳った俳諧の理念の一つ。
私は、俳諧に限らず何事にも通じるものがあると思ってますが…

不易を知らざれば基(もと)立ちがたく、流行知らざれば風新たにならず。
不変の真理を知らなければ基礎が確立しない、変化を知らなければ新たな発展はない夫はちなみにこの言葉を知りませんでしたが(俳諧なんか興味ない笑)、夫のやっていることはまさにこれに尽きると思っています。
自動車の、更に特化してミニの普遍的な部分…自動車工学や重力 / 理論に則ったところは大切に忠実に。
まず時代の流れと共に変化していく素材や原料、それからテクノロジーの進化、そこを研究してよく知り、有益とあれば取り入れていく姿勢。

そこに忘れてはいけないのが…倫理観。

ちょっと極端な例ですが、わかりやすいところで1つ。
オリジナル!にこだわって、クラシックカーの同乗体験イベントで当時もののタイヤを履いて人を乗せる…
これは動きを伴う道具として完全に NO
展示ならまだしも、オーナーが乗るだけでも周りの交通を考えれば NO です。
まして人を載せるだなんて。


各機構の、修復や整備をする際にも実はいちいちバランスを取っています。

– タイヤが格段に進化していること、構造までその昔とは変わっているし
– ブッシュ類の素材の進化
– 時代の移ろいに伴い、例えば環境の観点から使えなくなった素材と代替の素材

手を動かす側がどう対応するか、新しいテクノロジーはなんでも取り入れてヘーキなのか。
根底にあるのは、『古いものである』ということ。
人間の生み出した道具であり、行動を格段に簡単なものにした工業遺産であるということ。
手を動かす側は常に勉強し研究し、それが果たして相応しいものかを考える必要があると思っています。
ただ、モータースポーツなど安全の観点からは、最新のもので等しく最大限に身を守るのが常識。
FIA が規則を年々更新して、業界はより安全にイコールコンディションで競技に臨めるよう統括しています。

その車の資質を損なわないように良さを更に引き出せrるよう日々精進しています。
『不易流行』の理念を常に忘れることなく。

『混ぜてはいけません』

競技車にはシリコンブレーキフルードを使います。

– 吸湿性がないという性質を持つので、水分の混入による劣化が少ないこと
– 一般的なグリコール系のフルードより沸点が高いので耐熱性に優れる
– 低粘質であるため応答性が良い
 →  劣化・耐熱・耐腐食性に優れている

誤って、一般的なグリコール系と混ぜてしまうと分離して、制動に深刻な支障をきたします。
なので、そういったミスを防ぐためにシリコンフルードには、注意喚起を促すカードが付属してくる
ことが多いのですが、だんだんとそのカードがショボくなり、ついに紙製になったそうで。
紙製ではそれ自体の耐久性が望めないので、同様のカードを作ってラミネートするよう注文が。

オリジナルには穴が空いていて、マスターシリンダーなどにタイバンドで結いつけるんでしょうが、
今回作ったものには穴は開けず、マスターそばのバルクヘッドに直接貼付するそうです。
ですので、穴を開けずに納品笑

左の本、新刊です。

1990年代の Rover と Honda の提携についての表話 / 裏話を綴ったもの。
表紙をめくると

Rover(エンブレムは歴々バイキングの船を正面から見た姿) x 日本といえば Samurai
言い得て妙、なタイトルです。

著者の方、実は知り合いのお父様。
知り合いとは、British Motor Museum 内 British Motor Industrial Heritage trust(BMIHT : 英国
自動車産業遺産財団 そんな感じかな)のアーカイブルームのボス、 Richard Bacchus さん。
車両の生産についての詳細がまとめられている、”Heritage Certificate” いわゆる生産証明書は彼が
発行しています。
これを読んで下さってる方の中には、彼の発行した書面がお手元にある方も多いかも。

博物館を見学に行くと、決まって私はアーカイブルームの彼を訪ねます。

すごいなぁ…お父上メーカーの人で、ご子息も英国の自動車に関係する、しかも生産証明の調査や
取りまとめに携わっているなんて。

***
余談なんですが、本の前つけに記載があるのですが…
この本の収益は、英国の認知症の財団に寄付されるんだそうです。
今年の Manx Rally のステージでの写真をフォトグラファーから譲ってもらう段で、あるフォト
グラファーが自分の写真を買ってくれる気持ちがあったら、その分をがんの財団に寄付して欲しい、
そんなことがありました

なんというか、考えや心掛けが違うなぁ…って。

***
ちょっとここのところハード過ぎて、帰宅後に活字を読む余裕なんて 1mm もないけど、正月休みに
でもじっくり読んでみたいです。

お役立ちアイテムゲット

今年渡英した時に、現地パートナー Paul が使ってたタイバンド。
積載車の上で車両を留める道具なんですが、タイヤに噛ませて留めるタイプ。
ボディから引っ掛けるより、負担が少ないし転がる元を抑えるから効率もいい!
コレです!

拡大!


日本じゃ売ってません。
ってことで、向こうから買いました。

トラックの荷台、要加工ですが車両の負荷が減らせます…楽しみ。

***

トーゲージ。
トー角を測る道具で、ラリーやレースで遠征の時には持って出かけます。
デジタルのものを見つけました。
どうやらここ数年で開発された商品みたいです…従来品とは比べ物にならないコンパクトさ!こんな箱に収まっちゃう。

ナニナニ…自宅で自分で正確に測れるので、専門家に出す手間や要する時間、コストが節約できる、
ウムウム…
これは取扱説明書をきちんと和訳して、それこそ手軽に苦なく使えるようにしておく必要がありそう。
やるか…

基本点検料 改定のお知らせ

順次、新料金で承っておりますが、各種点検の基本料金を見直ししました。
右下の「もち人間」は、娘が世に送り出した(笑)キャラクターです。

間隔にとらわれず、長距離を走った前/後 や季節の変わり目など、点検してあげることでいい状態が
保てます。
病気(不具合)の早期発見につながることも少なくありません。

モダンカーは、そのあたりを触らずとも良いように(むしろ触らせない)できています。
いいか悪いか…早い話が、使い捨てるようにしか作られていないんです…虚しいことです。

点検を受けた後に感じる「しっかり感」は、なかなか気分のいいものです。

いよいよ始まる “Rally of Tsumagoi”

今頃(現在 1210am)、ドライバーズブリーフィングの真っ最中です。

ラリーオブ嬬恋 Leg1(ラリーの始まり)スタートリストが出ました。
安定のケツッペタ、周りのエントラントと車両を見れば当たり前です。
ちなみにすぐ前のミラは、このラリー皆勤賞のお父さんとお嬢さんの父娘ペアなんですよ。

全日本とその他のクラスはステージの中以外、スパイクタイヤの使用を認められていません。
また前回同様、二輪駆動の皆さんはタイヤ交換大会となるわけですが、最終走車ですからタイヤ交換を
始めて間もなく背後からスウィーパーが現れ、後方から作業を照らしてくれる(前回同様)わけです。
スウィーパーは追い越していくことは絶対にないので…イヒヒ。


全日本ラリーでは、Rally Stream というトラッキングシステムを利用してエントラントの位置を
把握しています。
(リエゾン:移動区間 のスピード超過なんかもモニターされてたりします汗)
オフィシャル等関係者だけでなく観戦者も閲覧でき、各車両の位置情報がわかります。
観戦の助けになると思いますので、是非チェックしてみてください。

RallyStream “Rally of Tsumagoi”

リザルトの速報は、公式ウェブサイトで見ることができます。

Rally of Tsumagoi リザルト(速報)

突然ですが

今月買った本 2冊をご紹介。

右は書き下ろしの歴史小説、半年に1度刊行されてきましたが何と!今回噂によると完結らしく…
惜しくてまだ読んでません笑
終わっちゃうのね…
名残惜しいから、決算終わって時間ができたら一巻からおさらいしちゃおうかしら。

***
左の方は娘の勉強半分、私の趣味半分。
娘は高校へ上がってから、臨書に加え仮名の稽古を始めました。

まだ入り口、いろはから稽古しているのですが変体仮名(平仮名の異体字)が出てき始めていて。
変体仮名とは…
「ろ」は 呂 のほかに、路 でも表現する、とか
「る』は 留 のほかに、流 類 累 でも表現する、とか
「の」は 乃 のほかに、農 能 濃 野 でも表現する、とか

私は大学で江戸を専攻してて、ゼミで仮名草子とかを読んでたのでまぁ…読めます(7割程度)。
娘が書いてきたものや刊行物などを私が読むと、

うゎそんなの読めない読めない…

イヤ読めないと困るでしょオイ
っというわけで、選んだのがこの一冊。
明治時代の小学校で使っていた教科書なども引用しながら、かなりわかりやすい内容です。
仮名草子もそうですが、印刷(版を刷る)なので書よりもわかりやすいんですよね。
見慣れるにはとってもいい!

2人で読んでます笑

仮名にいくつも表現(形)があるだけなので、一見難しいようですが見慣れてくればだんだんと読める
ようになってくるのが不思議なところ。
そして面白くなってくる笑

文学部に進んだわけでもないのに、変体仮名を一緒に読むことになろうとは…
一緒になって読んでて、互いに楽しんでるのがちょっと嬉しい…

Get Back

ここ数日、帰宅してからの楽しみはコレ…

1969年、アップルコア本社の屋上で行われた The Beatles の最後のライブパフォーマンス

そこに至るまでの三部にわたるドキュメンタリー映画。
限定配信されたのは知っていたけど…
DVD になって発売されるという情報を得て、女房殿が早々に Amazon で予約するも発売が延期を
繰り返していたようです。
(注文済みであることを女房殿は私に内緒にしていたので、私は詳細を知る由もなく)

数日前、ついに到着!
風呂 → 夕食後におおむね1日1本のペースで観ていました。
(もう見終わっちまった…)

監督はニュージーランド人のピーター・ジャクソン、『ロードオブザリング 』シリーズ の監督と
いえば伝わるかな。
56時間にも渡る未公開映像が、最新の技術を駆使して 120分 x 三部にまとめられたんですが、
作業はニュージーランドで行われた(封じ込めに成功した数少ない国)ため、比較的空白の時間は
少なかったようです…とはいえ制作は当然パンデミックの影響を大きく受けました。

わずか50年足らずでこんなに激変した時代はないんじゃないのかな…
機材や道具に見る変化はもちろんなんですが、

まーみんな、タバコすんごい吸ってるし(今やパブですら喫煙できる場所は裏口の灰皿の辺りだけ)
まーみんな、お茶ばっか飲んでるし(今やスタバや Costa などコーヒーも極めて一般的)
映像に登場する人たちは、街を行く人も含めてほとんど細身(今や太めの人いっぱい)

生活様式が大幅に変わったんだなぁ。
今や、イギリスで食事をすると生野菜(サラダっぽいもの)がフツーに出てくるもの。
25年前じゃ考えられないことです。

それより、The Beatles としてのメジャー活動期間は8年(1962〜1970)足らず。
ほんのわずかな時間だったにも関わらず、時代を虜にし後世にまでその影響は計り知れないものが
あります。
小学生だった私は、レコードをすり減るまで聞いたものです。
小3で家族に転機が訪れ、心の支えになったのは音楽と鍛錬(剣道)でした。

私の贔屓は George Harrison、今回のフィルムを見てもつくづく「気付くと音楽が馴染んでる」
そんなキャラクターであったのが伝わってきました。
あんだけタバコ吸ってりゃ、体も悪くしますって…彼は2001年に亡くなっています。

久しぶりにいろんなことを思い出した、懐かしい時間でした。
時に、ヨーロッパで発生している熱波が、スペインもフランスも超えてイギリスへ達する勢いとか。
みんな大丈夫かな…