立春大吉

今日は立春。
昨日は節分。
我が家の姫は、夫にお面被らせて、豆をバチバチぶつける年でもなくなったし、
かといって年の数だけ豆を食べたら、夫なんか 62粒…まぁきっとお腹を壊すでしょう。
そんなわけで節分の晩は、お豆さんが残ったときに…と教わった、豆ご飯を食べました。
炊き込みご飯の要領で、白米を炊くときに昆布を1かけうっすら塩加減をして豆を一緒に
炊く、それだけ。
炒り大豆の香ばしい香りが移って、素朴ですが美味しいご飯でした。

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このあたりで暮らしているととんと見かけませんが立春に、お寺さんや民家で薄い紙に

『立春大吉』

と書かれて貼ってある光景を、見たことがある方がおられるかもしれません。
春の始まり(1年の始まり)の日に、人々や世の安寧を願うことばです。
除災招福の言葉…謹賀新年 と同じような感じです。
お気付きかもしれませんが、4文字とも線対称…つまり裏から見ても『立春大吉』。
節分に入り込んだ鬼が、自分が入った門を振り返ると『立春大吉』の張り紙。

くぐったはずなのに…ひょっとしてまだくぐってなかったか?

と勘違い、再び門をくぐって自ら外へ出てしまう…つまり
『立春大吉』には、魔除けの効果があると言われます。

そそっかしくて、まるで落語の国の住人みたいな鬼どんですが…笑

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お使いで訪れた、地元の馴染みの和菓子屋さん『たんの和菓子店』には、立春の今日
『立春大福』が並んでいました。
お化粧にきな粉(大豆でしょ)を使っています。
黄金色っぽくて、なんか幸せが来そうです…
ついつい、あれこれ買っちゃうんですよね困ったもんだ。

たんのさんへ伺う時は(忘れなければ)通い籠を持参します。
これなら、ショッパーを分けて頂かなくてもお買い物ができます。
お菓子も潰れません ♪
求肥に味噌あん 『福梅』
薯蕷饅頭 『山路の春』 あぁ幸せです。

それと!
もう2月だというのに、正月の生菓子 花びら餅に出会いました。
何でもキャンセルが出たそうで…
何だよ生菓子のキャンセルって!
子細存じませんが、作り手に押し付ける(敢えてそう言います)のは頼んでおいて
あんまりじゃぁないのかね?

とはいえ、おかげさまで季節を外れているのに出会ってしまった…❤︎
いわゆるこれは『残り福』。
もちろんあやかりますとも…ってことで、夜に一服点てまひょか。

いただく くださる

ことばって、時代で変化していくものだって、わかってはいますが。
フツーに、敬語が正しく使われていない場面にしばしば遭遇します。

コレ、おかしいと思いませんか。
ちなみにこれは、学生服を注文してその伝票控を入れてくれた紙の封筒です。
依頼するのは我々(お客)、承るのは学生服屋さん。

ってことは

承る側が、自分らのアクション(承る)に『お』をつけるのは、変でしょ?

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ケーブル TV なんかで、やったらにやってる通販の CM。

「x,xxx円で ご提供します!」
ワーーー(パチパチパチパチ)

ちょっと待った。
提供するのは、あなた方(通販屋)よね?
自分らのアクション(提供する)に『ご』をつけるのは、変でしょ?

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義兄がお世話になっている、有料老人ホーム。
エントランスの自動ドアは、パスコードがないと中からも外からも開きません。
インターフォンを押すと
「お開けします」
モヤモヤして仕方なかった…

施設長が交代しました。
インターフォンを押すと
「お待ちください」
スタッフの方も、「お開けします」と言わなくなりました…

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『いただく』と『くださる』
どっち向きかで、大ちがい。

こちらからお願いするなら、 していただく
相手が自発的にするなら、 してくださる

耳慣れてる、収まりがいい、じゃなくて
使い方、ほんのちょっとだけ考えてみて…

込める『想い』

クラブ員のお嬢さんが成人式を迎えて。
彼女と初めて会ったのは、10年以上前…彼女が9歳の時でした。
時間ってスゴいな…思えば、1月だって今日で終わっちゃったしね!

それはさておき。
成人の話。
成長を遠くから垣間見てきた大人として、ささやかなお祝いをしよう。
夫と話がまとまりました。
さぁ出番、何を贈ろう…
こういう時は残るもの、豪華だったり仰々しかったりすると受け取った方をビックリ
させちまうから、楚々としたもの…でも想いは伝えたい。

守り袋を贈ろう

手のひらに載る小さな巾着です。
木綿の布に1つ1つ、手仕事で型染がしてあります。
使い方はアイディア次第。

お振袖が深緑で、袋の地色が似た色目の『帆掛舟』柄が刺さりました。
コレでしょ…帆に風を受けて大海原へ漕ぎ出す様子は、成人の門出にピッタリ。
舟は古来、神様が乗ってくると信じられてきた神聖なもの。
近くに置けば、きっと護ってくれるでしょう。

メッセージを忍ばせた後、自分で包みました。
(成人のお祝いだってのに、またしても地味だね…)

水引も、初々しいイメージの色をストックから選びました。
残りで極小のを1つ、作って。



ちなみに私も愛用。

網干(あぼし)という柄、漁師が網を干しているところが柄になっています。
魚を幸せに例えて、幸せや運を手繰り寄せるという縁起柄。
平和な、のどかな時間が伝わってきます。

いいですねぇお祝いのお相伴。
どうかお幸せで。

遅いお正月

娘の仲良しちゃんのお母さんと、着付けの稽古をしています。
私がたまに着物を着ることを子どもづたいに聞いた彼女から、
「着付けを教えて欲しい!」
と言われたものの、我流だし教えるというのもナンなので日を決めて一緒に着よう!
ということにしたのが約1年前。
彼女には、子らの中学の卒業式に着物で列席したい!という目標があって。
1年計画で、月イチで集まってきました。

拙宅へ午前中から来て、簡単に昼食を用意して子らと4人で。
おしゃべりしたりお茶したりしながら、とっぷり日が暮れるまで。

一応、年のはじめでしたからお正月っぽくしようかな…
お点心っぽくしたいけどでも家でするには限りもあるし…
前日ちんたらあれこれ作って、当日は盛り付けるだけにしました。

瓢の物相型なんか滅多に出番ないので、ここぞとばかりに。
炒り卵と菜の花で、春らしくしたつもりだけどどうでしょう。
ねじり梅はちょいとエッジが効きすぎてるかね…もうちょっとやんわりすりゃよかった笑

吸い物椀がないので普段使いのお椀で、蟹しんじょを作ってそれっぽくお出ししました。

うん、急ごしらえだけどまぁまぁかな。
ご酒こそ出しませんが、なんとなく名残のお正月。


月に1度でも、まさに継続は力なり。
最初はどうにか着た(本人談)感じでしたが、着られるようになった(本人談)と
実感しているそうです。
スマ〜トフォンに写真を残してあって、差は歴然だと言ってました…よかったよかった。
その一方で、感染症拡大を防ぐべく世間が再々萎縮してきていて…
卒業式の保護者列席 1名 とか言われそうで笑

そうなったら、私は夫に列席してもらうつもりです。