旅のおまけ “おーいしー ❤︎”

ラリーをするようになると、行く土地に詳しくなると書きました。
先日京丹後で出会ったビックリのお店を紹介します。

藤原鮮魚店 uRashiMa

実はピザ屋さん。
キツいカーブのたもとにある、小さなお店。
我々はラリー前日の金曜夕、支度もひと通り終わってひと息、というタイミングで行きました。

席の数は少ないけど一応食事できるようだったので、飛び込みで…
通してくれました ❤︎
配達があるから(後で聞いたらオーガナイザーだった笑)少し待つけど、よければどうぞ、と。
席はカウンターのみ、支度してある生地を私の目の前で伸ばし具をトッピングして、石窯へ。
人の注文(宅配分)を見ているだけで、期待が高まります。
チーズを塗って、レモンの皮をすりおろして、コショーを挽いて、チーズドバー、その上に載せてる
ミンチっぽいのは何‥?(後で判明します笑)

アンティパストが出てきました。
なななんと!魚が苦手なメンバーと一緒なので…前菜は大人2人分。
でも!イカタコあたりはイケるらしいので、程よくシェアします…後でピザが来るからね。

どれも美味なんですが、お野菜も地元の農園から来ているそうで、手前の新玉ねぎが何とも美味。
海の幸は、ココ漁村ですから言うまでもなく ❤︎


注文のピザをご亭主が焼き上げると、おかみさんは小走りで軽自動車で出かけて行きました。
こんなピザデリバリーでホイッと届いちゃったら、もうごはん作らないね毎日頼んじゃうよ笑

さぁ、私たちの番。

ピザにはトマトソース、って素人考えですがこの日その概念を壊されました。
そこまでトマトソース使わない…もっと自由でいいんだ!

なんて美味しいの。
いわゆる『おまかせ』で何種類かお願いしたのですが、先出の
チーズを塗って
レモンの皮をすりおろして
コショーを挽いて
モッツァレラチーズドバー
その上にミンチっぽいの
少しずつ話を始めたご亭主の口から、「ミンチっぽいの」の正体が明かされました。

トビウオ。
身をミンチにしたものがピザにのるんです。
帰宅してから調べたところによると、5月からトビウオ漁が解禁になるんだとか!
トビウオは丹後の初夏の味わいだったんです。
美味しいわけだ!

すりおろしレモンとコショーが何とも爽やかで、トビウオ…魚感がナリを潜めてむしろお肉みたい。
クセがあることで知られるトビウオですが、全然そんなの感じないし。
お魚が苦手なメンバーにも勧めてみました…

おぉっ?おやっ?

気に入って美味しく食べられたようでした。
聞けばご亭主、そもそも家が魚屋さんだったそうですが「ボクも魚得意じゃないんです…」


いい加減食べて、コーヒーの時間。
当然、エスプレッソを頂きます。
後ろに「たらーり」見えるのは、お砂糖。

アイス ❤︎
おしゃれ…

はぁ…満腹、ため息。
心のそこから美味しかったです。
丹後に来たら、また必ず来ましょう。
翌日からのラリーの、活力になったことは言うまでもありません。

旅のおまけ “土地に詳しくなる”

ラリーで出かけると、

宿との往復
クルーはラリーのコースをグルグル走る
サービスなどは買い出しやらで奔走
万一、ステージで何かあったらサービス出動

そんなこんなで、行った先の土地にピンポイントで妙に詳しくなります。
ラリーは時間に支配されるスポーツなので、食事がとかくなおざりになりがち。
サンドイッチかじって、おにぎりほお張って済ませる、運が良ければサラダ…この程度。
なので、せめて夜はせっかく遠くに来てるから何か美味しいもの食べたいなぁ、って思ってます。
ロケーション的に可能/不可能はありますが…

これまで2回のラリー丹後で使ってた宿が改装するとかで、頃合いの宿を紹介してもらいました。
場所は『網野町』、日本海沿いのいわゆる 漁村。
どんなところだろう…
ひとまず私は、行くことが決まったらまず!どんなところか、あと食事処を割としっかり調べます。

網野町。
なかなか趣のある土地みたい。
『丹後国風土記』に『浦島伝説』の記載があるんですね。
だから、宿のお部屋の名前が『浦島』『乙姫』『福島』なんてついてたんだ。

参考までに『福島』は、水江浦嶋子(みずのえのうらしまこ:俗に言う浦島太郎)が乙姫様と出会った
場所のことだそうです。
あ、もしご存知ない方がいたら…
浦島太郎は、上を見てうっすらわかるかしら…浦 島太郎です。
浦島さんじゃ、ないんだな笑
(ってなると、お部屋の名前はヘンだね笑)

余談ですが、この話をすると毎回、森鴎外の本名『森林太郎』を 思い出す私。
森鴎外の本名は 『森 林太郎(モリ リンタロウ)』です。
私の実家は三鷹でして、禅林寺ってお寺に森鴎外のお墓があるんです。
墓石には『森林太郎』と刻まれていて、ずーっとシンリン タロウ だと思ってました笑
禅林寺には玉川上水で入水した太宰治のお墓もあり、そっちはいつもお花が上がったりしてるんです。

***
さて、脱線しましたが土地に詳しくなる話。
食事は重要です。
ラリーは郊外/地方へ赴くことが多いので、願わくば土地の食材やお料理を頂きたい…
ココは漁村ですから、当然海の幸 ❤︎
下調べするうちに…網野町、なかなかイケてる予感。
3日しか滞在しないのに、それを上回るメシ屋が候補に上がり期待が高まります。
あとはラリーが順調に運んでくれれば、晩ご飯の時間はちゃんと取れるはず。

到着した日( 5/19 木 )
先発組はサービスの設営など済ませ、後発組(私と娘)の到着を待ってからの食事だったので、
割と遅くまでやってる町の中華屋さんへ。
日本海側、蟹が獲れる ❤︎
看板メニューは『蟹飯麺』蟹みそも程よく効いてて、かーなーりー美味でした。
2日目以降は、また改めて。

コレを着けてるってことは

ラリーが始まります。
普段は基本、時計はつけません。

先発組は 930am にトラックで出て行きました。
私は娘の4時限目終了を待って、2pm 前に出発。
名古屋は 530pm 頃に通過。

8pm 頃、現地着。
先発組と合流して、今回宿をとった網野町で晩ご飯。
なんか、こういう中華屋さん減ったよね…ちょいと佇まいが怪しげだけど気にせず GO!

この辺りはカニが有名。
蟹飯麺 が名物とか。
年末に金沢で食べた『おじやうどん』に通じるものがあるな…炭水化物お化け 笑
蟹のあんかけごはんの下に中華麺。
さすがに蟹が美味しくて ❤︎

さぁ明日はレッキ(試走)。
ちょっと早起きで頑張ります。

たけのこクライマックス

昨日はボロネーゼを作りました。
実はまだたけのこ祭りは地味に続いていて、たけのこのみじん切りが入っています。
とはいえ、ぼちぼちクライマックスといったところでしょうか…
鍋にたくさん作って、グラタンにしたり一部冷凍に回したり、いろいろに使います。
昨日はショートパスタを茹でて、上に乱切り茄子をこんがり焼いてのせボロネーゼで頂きました。

今日のお昼は、我が家のホームベーカリーさん(笑)が焼いてくれた食パンでオープンサンド。
材料を家から持参、ここでトッピングしてトースターで焼きました。

夫はツナとキュウリ、トマトのスライスをマヨネーズで和えたものも頂きました。
トマト・キュウリ共、金沢区(釜利谷)の地野菜(頂き物…いつもありがとうございます!)
トマトの果肉のキメが細かいこと!
包丁が吸い込まれるように入っていきます。

相変わらず、我が家は頂き物で暮らしています笑
季節のもの・地のものをいただいて、ジメジメ+烈火の季節に備えないと。

圧倒

月曜定休の逗子のイタリアン(やっt行かれた!)に、皆で行きました。
端午の節句、1歳になる坊やのお節句のお祝いする気持ちも込みで、早上がり。
お料理はほどほど時間がかかるとのこと、ガンガン注文…
Zuppa di pesce(魚介のスープ)この日の主役は『メバル』。
圧倒!
絶品〜!

なんだろう…久々にすっごく美味しいお店。
夫曰く、コレはシェフが『とにかく料理が好き』なんだろうなぁ…と。
どれもこれも美味しかったけど、カラスミのパスタとパルジャミーノチーズのリゾットが何とも
美味だった…
こんな風にお料理できたら、楽しいだろうな。

はち切れそうなほどおなか一杯なのに、ドルチェも試さずにはいられない。
夫はフォンダンショコラを注文、お皿から温かい…

私はティラミスを注文、イタリアで食べたティラミスはワイルドだったけど、ココのはどうだろう…
おや、なんか美しいよ?

しょっちゅう来たくなっちゃうような、そんなお店。
でも月曜定休なのよね…

祥月命日

昨年もココで書いたんですが、飛んじゃったので…

店主こと私の、父は53年前に亡くなりました。
大雪になったその日、みまかる間際に父は「鰻が食べたい」と言いました。
大慌てで病室に出前を手配するも間に合わず。
年の離れた兄たちは、「供養だからお前が食え」といい、言われるままに9歳の私は
届いた鰻を食べました。

実はそれ以降、私は大人になるまで鰻を受け付けられなくなりました。
父に連れられて下町の鰻屋によく行きました、好物だったのに。
20代の後半だったか…仕事がらみの寄り合いが鰻屋さんにセッティングされ、
イヤ参ったと思いながら口に運んだら…何も起きませんでした。
20年近く経って、今際の際に食べそびれた鰻うらめしや…
まぁ一人前になったかねぇ、ってことでお許しが出たんでしょうか。


祥月命日には、鰻を陰膳に用意して自分らも相伴してきました。
が、近所の馴染みの鰻屋がパンデミックで店を閉じてしまい、昨年からは鰻屋さんへ行って
食べてくるようになりました。

江戸の時代から、金沢八景あたりは中心から少し離れた行楽地/景勝地でした。
もうすっかり寂れましたが、料亭や旅館があり賑わいを見せていました。
伊藤博文が明治憲法を編纂したのも、このあたりにあった別荘でした。

なぜか旧街道沿いに鰻屋が4件もあって、そのうちの1件 伊藤博文も気に入って通った
という『鰻松』へ。
去年もお雛様が飾られていましたっけ。
もう1年経ったんだなぁ…何事もなく今年も来られた。

去年同様、女房殿は酢の物を注文。
鮭と食用菊かな…を大根で巻いたもの、海老、帆立、小肌、蓮根、わかめ、胡瓜、もずく
程よい甘酢で今年もシビれていました笑

そしてもちろん鰻はふわっふわ。
山椒は2色、普通のに加えて『ぶどう山椒』を挽いたものもあって。
強い刺激と辛みが特徴、香りも強めです。
お店の注意書きによると、鰻が負けちゃうので鰻ではなくご飯にかけて召し上がれ、と。


先に逝った人を思い、今に感謝する。
私は晩年の子だったので、父は私が9歳の時に逝ってしまいました。
当然、父を知らない女房殿と娘とを伴って、在りし日の話をする…温かい気持ちになりました。

このお店ヘは、来年のこの頃にまた。

白菜の芯について

先日、

残りがちな白菜の芯活用!レシピ

的なものをネットで見かけて。
残りがち…根元に刃を入れて葉を外すから、間違いなく丸餅みたいに残るよなぁ…
ちょっとイヤな予感がしてレシピを覗いてみると


ココのことだったぁ!

おービックリした。
ココは葉っぱですよね。
これはさすがに…
白菜の美味しいところはココじゃないの?
厚みがあってみずみずしくて、甘ぁくて。
ココの扱いに困ってる人がいるなんて。
ヒラヒラしたフリルみたいなところだけが…葉っぱ?
そんなわけないじゃん。
『ききみみずきん』で白菜の声が聞けたら、きっとたまげますって笑

『風評被害』の使い方と同じくらい、おかしいよ。
風評 広辞苑より

立春大吉

今日は立春。
昨日は節分。
我が家の姫は、夫にお面被らせて、豆をバチバチぶつける年でもなくなったし、
かといって年の数だけ豆を食べたら、夫なんか 62粒…まぁきっとお腹を壊すでしょう。
そんなわけで節分の晩は、お豆さんが残ったときに…と教わった、豆ご飯を食べました。
炊き込みご飯の要領で、白米を炊くときに昆布を1かけうっすら塩加減をして豆を一緒に
炊く、それだけ。
炒り大豆の香ばしい香りが移って、素朴ですが美味しいご飯でした。

***
このあたりで暮らしているととんと見かけませんが立春に、お寺さんや民家で薄い紙に

『立春大吉』

と書かれて貼ってある光景を、見たことがある方がおられるかもしれません。
春の始まり(1年の始まり)の日に、人々や世の安寧を願うことばです。
除災招福の言葉…謹賀新年 と同じような感じです。
お気付きかもしれませんが、4文字とも線対称…つまり裏から見ても『立春大吉』。
節分に入り込んだ鬼が、自分が入った門を振り返ると『立春大吉』の張り紙。

くぐったはずなのに…ひょっとしてまだくぐってなかったか?

と勘違い、再び門をくぐって自ら外へ出てしまう…つまり
『立春大吉』には、魔除けの効果があると言われます。

そそっかしくて、まるで落語の国の住人みたいな鬼どんですが…笑

***
お使いで訪れた、地元の馴染みの和菓子屋さん『たんの和菓子店』には、立春の今日
『立春大福』が並んでいました。
お化粧にきな粉(大豆でしょ)を使っています。
黄金色っぽくて、なんか幸せが来そうです…
ついつい、あれこれ買っちゃうんですよね困ったもんだ。

たんのさんへ伺う時は(忘れなければ)通い籠を持参します。
これなら、ショッパーを分けて頂かなくてもお買い物ができます。
お菓子も潰れません ♪
求肥に味噌あん 『福梅』
薯蕷饅頭 『山路の春』 あぁ幸せです。

それと!
もう2月だというのに、正月の生菓子 花びら餅に出会いました。
何でもキャンセルが出たそうで…
何だよ生菓子のキャンセルって!
子細存じませんが、作り手に押し付ける(敢えてそう言います)のは頼んでおいて
あんまりじゃぁないのかね?

とはいえ、おかげさまで季節を外れているのに出会ってしまった…❤︎
いわゆるこれは『残り福』。
もちろんあやかりますとも…ってことで、夜に一服点てまひょか。

今年の手前味噌

突然ですが昨日、お味噌作りました。
立春前ですから、寒仕込みってことになりましょうか。
コロナの影響で(こんなところにも!)昨年、伯母から完全独立しまして自宅で自分で
作っています。
道具があと一歩ですが(あとはでっかいボールだけだな…)。
我が家は玄米麹を使っています。

塩切り(麹と塩とを混ぜ合わせる作業)
手を洗うように、互いをなじませていきます。

茹で上がった大豆をマッシャーで潰します。
伯母はミートチョッパーでしてましたが、普通にマッシャーで手でイケます。
味噌を作る時は、家の中じゅう大豆の香りでいっぱいになります。
脱線しますが、煮汁の残りを煮詰めたものを『煎汁(いろり)』というんですって。
古代の甘味調味料なんだとか!
煮汁を冷凍して保存、後日スープやカレーに使いますが、煮詰めて甘味料とは…
今回、作ってみようと思ってます。

塩きりした麹と潰した大豆を混ぜ合わせます。
煮汁で硬さを調整しながら、大豆がホッカホカです。

容器に入れていきましょう。
ハンドボール大にざっと丸めて、空気が入らないように投げ入れては詰めていきます。
きもーち、煮汁が多かったかな…

詰め終わったら、表面を整えて今日の作業はここまで。
キッチンペーパーをふんわり容器に乗せホコリよけをして、完全に熱が取れるまで放置。
そのあとは塩で空気を遮断して 、光をなるべく避けて冷暗所で放置。
11月頃には食べ頃、手前味噌を楽しめる…というわけです。

手前味噌は美味しいのもさることながら、チャームポイントはその安全性。
保存料も添加物もゼロ、大豆と米(麹)と塩しか使っていません。
よくすっ飛ぶ前のブログに書いていましたが、人の体は食べたものでできているので、何を
口に運ぶかは極めて重要。
家族の胃袋担当ですから、せめて私の手の届く部分はどうにかしたい。
何を入れたかは、作った人が一番わかってますからね…
素朴ですけど、美味しいですよ。

お味噌は発酵させて作るので、それ自体が『活きている』んです。
時間をおけば発酵が進むし、味わいも変化していきます。
金沢の味噌屋さんで「味噌は冷凍しても凍らない」ことを聞いてからは、出来上がり次第
ジップバッグ3袋に分けて冷凍保存しています。
温度が全く足りないので発酵が進みませんから、色変わりしません。
開けたてのお味噌は、こんな色合い。

根が食いしん坊ですから、開けてかき回している時は何をしようかと思うだけで心躍ります。
味噌汁はもとより
お肉や野菜を味噌炒め
お魚やお肉を味噌漬け
お魚を味噌煮
きゅうりとか生野菜に味噌をちょいとつけたり
甘味噌にして田楽
冬はふろふき大根
牡蠣の土手鍋も美味
とろろに醤油の代わりに入れても美味
あ、焼きおにぎり…