エリザベス2世崩御の翌日、ロンドンの St. James 宮殿では『王位継承評議会』が開かれ王位の継承が
宣言されました。
引き続き新国王による即位宣誓式が行われ、これまでは非公式で行われてきた儀式ですが、今回初めて
テレビカメラが入り中継されました。
評議会の参加者は、枢密院(国王の諮問機関、主要閣僚・国教会大司教・法曹高官等)の議員。
儀式には十分に慣れているであろう彼らが、新国王の宣誓を聞いて涙を浮かべていました。
評議会には、法的な力はありません。
なぜなら、先帝が亡くなった瞬間に王位継承1位の皇太子に王位は移っているので…
評議会は、あくまでも儀式です。
評議会の後には、チャールズ3世が即位したことを世に知らせる王位継承の布告が読み上げられました。
新国王の即位を市井に広布する儀式です。
今この世の中は、報道や SNS などで世界中のありとあらゆることを、割とリアルタイムで知ることが
できます。
でも、こんなのここ数十年の話。
ほんのすこし前までは、そんなツールはありません。
ですから昔から、全土に新国王の即位を知らせるための儀式がありました。
評議会と同日にロンドンで、翌日には全土各地で布告が行われます。
BBC の中継でこんなことを言っていました。
奇妙な帽子をかぶり、難解な言葉でなされる、これまで閉ざされてきた伝統的な儀式。
それが現代のツールで中継がなされた、とても興味深いで意義あることだ、と。
国民が伝統的な儀式に触れることで、歴史と繋がった瞬間だ、とも言っていました。
国民が国の伝統を知る、それは団結につながります。
君主制においてとても重要なことです、と。
君主制がどうなっていくか、国王の交代で状況が変わるかもしれません。
女王がスコットランドで晩年を過ごし最期を迎えたことは意味がありそうです。
時代が君主を求めるているのかどうか。
少なくとも1つの時代が終わったのは事実です。