旅のおまけ『島で4回も会った人』

チャールズ3世の戴冠式の翌日5月7日に日本を発った我々は、翌日8日遅くにフェリーで島に
入りました。
翌9日に飛行機で入ってくるメンバーがいたので、サービスの備品を改めた後に空港へ(歩いて笑)
迎えに行きました。
フライトが少し遅れたらしく、空港でお昼を食べて待つことにしました。
我々の定宿 Sefton Express から徒歩で行かれる島の空港 Ronaldsway Airport は、コンビニ的な店や
さらっとご飯を食べられる簡単なお店もあるので、時間のあるとき散歩がてらゆったり過ごし
たりと、
なかなか便利な場所でもあります。

おばちゃん1人で切り盛りしていますから、食べられるものは限りがありますがでも十分 ❤︎
我々は渡航中の暴飲暴食をなるべく防ぐために、『本日のスープ』をオーダーしました。
あちらは、今でこそ生野菜が満足に食べられるようになりましたが、少し前までは

キュウリ輪切りどんどーん
レタスひらひらー
おしまい
 こんな感じで、まぁ期待できないものでした笑

寒い国だし、野菜は煮込んでスープ(どろっとしてます)が、食事で外さないポイントの1つ。
ココの「本日のスープ」は、かぼちゃのスープカレー&コリアンダー風味。
なかなか美味でした。

ところでこのおばちゃんとは、1週間の滞在中に4回も行き会ったんです。
信じられますか?
毎日空港に会いに行ったわけでもないし(シフトで居ない日もあるだろうしね)
ラリー関係者でもないからグランドスタンドで会ってたわけでもなし。

① 9日 空港でランチを買った時
② 翌朝(10日)キャッスルタウンの大学まで朝散歩に行った時
③ 13日 ラリー後表彰に出かける前に腹ごしらえをした行きつけのパブ Whitestone Inn で
④ 15日 島を出る日の朝

③は土曜の夜。
パートナーの人と一緒で、ピンクのワンピースを着てドレスアップしてました(カワイイ)。

④はフェリーのチェックインに合わせて5時に定宿を出て Ballasalla の町の中心へ向かう道すがら。
出勤前なのか、空港へ向かってスタスタ歩いていた彼女とすれ違いました。
空港で食事を頼んだ時にどこから来たのか尋ねられ、ラリーをしにはるばる日本から来た話をした
ので、トレーラーで競技車を引っ張っていた我々のことはすぐわかったのでしょう、目が合いました。

すっごいなぁ…来年また空港に行ったら、彼女いるかしら。

旅のおまけ『Castletown “George Hotel”』

キャッスルタウンは、マン島の南西部に位置する海沿いの町。
その昔は首都だったそうで、イギリスの「保存状態の良いお城」ベスト5に数えられる
Castle Rushen があることで知られます。

お城のそばにはモニュメントがあり…
(画像は Wikipedia より。お城側からモニュメントを見たところ。)

ラリーの時だけ、車道から右へ向かい広場(当時は時間貸の駐車スペースとして使用)を通って
奥を回ってモニュメントをシケイン代わりに使う名物コーナーがありました。
下の写真は 2009年 Rally Isle of Man の 氣谷・溝井組が、モニュメントをパスするところ。

キャッスルタウンは、我々の定宿 Sefton Express がある Ballasalla (バラサラ)からほど近く、
ご飯を食べに行くにも便利なところです。
1枚目の写真、モニュメントの向かって右に写り込むのは George Hotel 1階はパブになっていて、
いつも我々の胃袋がお世話になっています笑
今年もお世話になりました〜

正面の入り口の上はバルコニーになっていて、かつてのラリーではキャッスルタウンのタウンステージ
実況をしていたこともありました

バルコニーを見上げながら、長い指で持ったマイクをこちらへ向ける Bob さんを思い出していました。
戻ってきたよ。

Manx National Rally 2023 Awards Presentation

7pm から、表彰式がありました。
暫定リザルトに見ると、どうも我々はクラス3位になった模様。
翌日、大慌てで帰らなくてよくなった(フェリーがずれた)ので、まずは行きつけ(笑)の
Whitestone Inn(Ballasalla)で腹ごしらえをして、向かうことにします。
ラリーが終わってホテルから戻る時に立ち寄って、Booking を済ませてありました…完璧です笑

Awards Presentation 会場、Douglas のイベントホール ” Woodbourne House
外には Fish&Chips を供する Food Truck が来ており、室内では各種ドリンクを買うことができます。
遅れること約1時間…やっと始まりました。
主催クラブである Manx Autosport から挨拶があり、続いて各クラス1位〜3位の表彰へと移ります。
H1 クラス(ヒストリックの排気量が小さいクラス)の表彰。
それからまさかの Best International Crew もいただきました。
イギリスが EU から離脱してからは、ヨーロッパ圏との行き来について各種手続きが大変になり、
(ま、我々はいちいちそれをやってるんですけどね)イギリス➡︎ヨーロッパ/ヨーロッパ➡︎イギリスと
イベントに行くことが激減しているようで、このイベントでも海外からのエントリーはほとんど
ありませんでした。(アメリカ在住のイギリス人、的な人には何人も会いました)
というわけで、いただきました笑

H1 のメンバーと、パチリ。

いろいろ大変だったけど、頑張って行ってよかった。
やっとローカルと渡り合えるようになった…気がします。

翌日のフェリーは取れなかったので、1日島でゆっくり過ごします。
次の投稿からは『旅のおまけ』へ移行して、道中のあれこれをしばらく綴っていきます。

Manx National Rally 2023 “Leg 3”

この日もいい天気!…イギリスのクセに笑
さぁ泣いても笑っても今日1日。
お天気に恵まれたことにまずは感謝しながら、精一杯 出し切れるように…

サービスでは、メカニックが片付けを始めています。
日中で終わりなので投光器はもういらない。
ウマ(リジットラック)の箱がだいぶヘタれてきたので、ガムテープで補強。

こんな遠いところまで来てもらってるんだもの…何としても完走しないと。


2009年、夫がマン島ラリーに復帰した際、お向かいさんだった地元の MG-B 使い。
それ以来、勝手に “Ex-お向かいさん”(元お向かいさん)と親近感をもって現地でも仲良くして
もらっています笑(ホントは Ex-お隣さん : Escort Mk2 もいたけど、もう久しく会ってない)
前日悩んだ給油のポイントを、どこで考えてるかと女房殿と聞きに行きました。
おぼろげに思っていたそれと同じで、安堵…

順調に、2番手3番手でステージを重ねます。
ところがドライバーはそこはかとなく、ブレーキに違和感を感じていたそうです。
SS12 終了後、ブレーキの異変は疑うレベルのものではなくなり…
大慌てで車をみたところ、ブレーキフルードがなくなってしまっていました。
ひとまず SS 前の TC(タイムコントロール)まで行き、車がたまっていたので TC をくぐってから
シリコンのブレーキフルードを足しました。
SS13 終わればサービス。
どうにかして1本走ってサービスへ戻らないと。
(戻れても実は20分サービス…どうにかなるのか?)

ステージ丸々 + サービスに戻るまでのリエゾンを、サイドブレーキだけで下りてきました。
1:48:55 あたりから、フットブレーキ無しで走ってる我々が写ってます…

これは、命からがら SS13 を走りきって、わずかなリエゾンを走ってサービスへと向かうところ。
ドライバー曰く、生きた心地がしなかった…と。


さてはて、20分のサービスでどうにかなるのか?

な り ま し た。
(メドが立ったので、トイレへ急ぐドライバーの後ろ姿が写っていますね)

結果から言うと、リヤシューが「燃えて」剥がれちゃった…
バランス配分とか、もう少し考えないといけません。
すんごい乗れてたので、その辺りを考慮に入れてセッティングを煮詰め直すそうです。

優秀なメカニックのおかげで、ブレーキも修復…最後のセクションへ。
SS16(13.65km)では再びクラス1位のタイムでフィニッシュ。
気を良くしていよいよ最終 SS17 へ!と思いきや…
「 SS17 はキャンセルだから、なんでもいいからグランドスタンドへ帰れ」との指示。
(ドメスティックラリーだから?雑だなぁ笑)
どうやらかなり若いゼッケンのどれかがやらかしたようで、やや肩透かしにあった格好で今年の
Manx National は幕引きとなりました。

あんなにあれこれあったのに、どうにか道の上に残って終わってみればクラス3位。
巨匠こと Peter さんと労いあって、爽やかな午後はやがて暮れていくのでした。

一応、競技のふりかえりはここまで。
次の投稿は、Award Presentation の様子を。
その先は、『旅のおまけ』シリーズへ移ります。
しつこくまだしばらく続きますので、どうぞお付き合いのほどを。

Manx National Rally 2023 “Leg 2”

Leg1 その1はこちら
Leg1 その2はこちら

波乱に満ちた(笑)ラリーのスタート。
Leg1 最終ステージの SS 4 で不運を断ち切って、次の Leg につなげたいところ。
しばしひと呼吸。
我々が Leg1 をフィニッシュのちややあって、シングルゼッケンは Leg2 スタートしていきます。
それにしても、なんていい天気なんでしょう!イギリスのくせに!笑

そうそう、毎回マン島の車検でお世話になっていた、HRCR のメンバー(現在は Chairman!)でも
ある Paul さんに今年も会えました。

2018年のマン島ラリーがキャンセルになった時は、本当に怒っていたのをよく覚えています。
「もう2度と Rally Isle of Man には関わらない!」
ま、歴史も伝統もあった Rally Isle of Man は残念消滅してしまいましたが。
(我々が今回出ているのは、マン島のモータースポーツクラブ主催のステージラリーです)

2019年、ベルギーの車検場で再会、「ココで会えると思ってなかった!」と大変喜んでくれました。

今回は車検をサービスに任せたので(Recce でそれどころじゃなかった)、その時は会えなかったの
ですが Marine Drive を使う Shakedown と SS5 Keristal のスタートにマーシャルとして居て、
そこで 会うことができました。
タイムカードに前走車両のゼッケンを記入する欄があるのですが、スタート前の競技者たちに
そこの記入を促していました。

「よく戻ってきた!」
今回、夫は何人にこの言葉をかけられたか知れません。
島の人たち、島のラリーに来るラリーストたちの温かさが、骨身に沁みました。
再び来る、なかなか険しい道のりでしたが、戻ってよかったと2人で話しました。
コ・ドライバーの私にまで、声をかけてくれる人 多数…
just sitting… I am light weight ❤︎ では済まない感じになってきました…

イベント中、どのタイミングだったか忘れましたが…確か2日目の午前中…前述のアプリに1件の
通知が届きました。

見ての通り、少なくとも5人のマーシャルが必要、求む!という主催者からのオファー。
リタイヤするクルーも少なくないので…
きっと車検委員の Paul さんも、人手不足からステージのマーシャルを買って出たんでしょう。
携わる皆でできあがる一ビッグプロジェクト、しかもかなり危険なことをしていますから…
日本から実に 6,000マイル。
遠く離れたこんなところで、いろいろな立場の人に支えられて、私たちは走っていられます。
何としても今年は完走したい。

***
閑話休題。
Leg2 が始まります。
Marine Drive “SS5” を走ってから、島の南へと向かいます。
Leg1 で走った、10マイル規制の磯づたいの道を続けて2度走るステージです。
日が暮れてきました。

給油をどこでしようか悩んでいましたが、もう閉まっているかと思っていた場末のスタンドがまだ
開いていたので飛び込んで(そしたら後からもう1台飛び込んできた笑)どうにか間に合いました。

ステージの方も着々と刻み、ついにSS8 でローカルヒーローを抑えてクラストップタイムを叩き出し、
満足のうちに夜の部を終えました。
最終 SS9 は、山の向こうから山へ上がって一気に下りてくる約18.5km のハイスピードステージ。
山の上では霧が!
乱反射してしまうので補助灯4つのうちスポットは消して、ノートとあとはセンターラインを見て
乗り切ったそうです。
(翌日、他のクルーに聞いたところによると、シングル&2ケタゼッケンあたりまでは、霧を食らわな
かったみたいです)
途中には、過去にスピンした深いコーナーもありましたが、そこもなんとかこなして。

車はすこぶる調子が良く、ジャンプの末にサンプガード(つまり車の腹のガード)を強く打つ、
そんな場面も何度となくありましたが、消耗だけでほぼ無傷で戻ってきました。
良い子、この子が一番頑張ってる!とひとしきり労いました。
もう使わない補助灯を外し、ひと通りのメンテナンスを終えホテルに戻る前に、サービスクルーが
日本から持ってきてくれた夜食(今回はそうめん!)で軽くお腹を満たして…消灯。

Manx National Rally 2023 “Leg 3” へつづく

Manx National Rally 2023 “Leg 1” その2

Leg1 その1はこちら

SS3 フィニッシュ直後に、時間はあるかとドライバーが尋ねます。

次の SS4 のスタートは近い(ATC まで与えられている時間は6分)んです…
そして、SS4 でレグ切れ。
ということは、各セクション毎に与えられるペナルティーフリーの15分が本当にあるんだとしたら、
何か策が講じられるかも。


時間はある!と私は答え、ドライバーは十字路を右に行くところを直進してすぐの広い場所で、
早速フードを開けてエンジンベイを覗き込みます。
コンタクトポイント(残念なことに新品)の不具合で、例の失火は起きていました。
私も1度は車を降りたものの、人の手や力は不要っぽかったので走り出しに備えてさっさと助手席へ
戻りました。
案の定、わずか数分で応急処置は完了、時間も大丈夫でした。

そして迎えた SS4 。
すっかり復調!
ステージ3本分のフラストレーションを一気に発散…
このステージは名物コーナー(我々は金子コーナーと呼んでいる)を通って、これまた名物の地点を
通って行く短めのステージ。
“Cattle Grid” をいくつも通過するのが特徴です。
Cattle Grid とは、蹄の動物(羊や牛など)が嫌がって敷地から出ない仕掛けで、路面は隙間の空いた
パイプです(=路面が変わる+滑る+ゲートが狭いので進入の姿勢をフラットにする必要あり)。

Special Stage の LIVE でもかっ飛んでいく我々のミニ car131 が紹介されました。
(2:10:02あたりから)

仲間が観戦していた、金子コーナーを行く我々。
ここまでは狭くデコボコした道を激しく上ってきて、ココで鋭角に右折、この先は広い道を走り
上に貼った LIVE のカメラが構えていたポイントへ進んでいきます。

やっとこのステージで3番時計(クラス3位タイム)、乗ってる側はそこまで怖さは感じません…
特に広い道では、自作のペースノートの効果も充分に発揮できていると感じました。
ドライバーは本当に走りやすかったようです。
これまでの3本の不調が、誠に悔やまれるところですがこれもラリー。
Leg 2 が始まるまでの間、しばし休憩です。
腹ごしらえをしつつ(食べっぱなしなのでナゲットとチップスです)

アイルランドのミニクラブの親子と交流したり…
坊やからステッカーもらったので右クォーターガラスに貼りました、丸いのです。
お礼に、持参した和三盆糖の干菓子をあげました。

完全復調、Leg2 はどうなるでしょう…
日没が遅いとはいえ、かつてのラリーからするとLeg2 5本と少なめとはいえ…
サービスナシのぶっ通し。
車を壊さず、無事1日を終えられるように。

Manx National Rally 2023 “Leg 2” その1につづく

Manx National Rally 2023 “Leg 1” その1

本大会は夕方、Leg 切れがあります。
日中3時間ほど走ってひと区切り、夕暮れを待って(といっても日没は910pm頃)ナイトステージが
用意されています。

3年ぶりの海外ラリー。
当たり前のことですが、英語で表示されるいろんな情報にドギマギ、ナショナルルールにハラハラ
しながら手探りで、でも時間は刻々と進んでいきます。

2019年にベルギーに遠征した時、スマートフォンに入れるよう指示されたアプリがありました。

“Sportity”
公式通知等そこに公示され、ラリーの HQ(本部)に掲示板がなくておったまげたことを思い出しましたが、今回もこのアプリに情報が飛んでくるだけでなく、ロードブックも発行されたら
アプリから閲覧することができたりと、随分とラリーの情報伝達の方法が進化していました。
このアプリはどうやら、欧州のラリーではポピュラーみたいです。


まずは Shakedown 。
全日本とは違うスピード域、それと島特有の道…走らせてもらえるのは1度きりですが噛みしめて
走ります。
前述の通り、この島のステージのペースノートを初めて作ったので、その感触も確かめます。
ちなみに Shakedown で走るステージは SS5 のショート版(手前でフィニッシュ)なので、
SS5 Keristal の練習にもなります。
ここは Marine Drive と呼ばれた名物コースで、かつてはスタートが石のゲートからでした。

その昔はトラムが走っていたんですよ!(画像はインターネットから)

首都ダグラスから南へ続く海岸沿いの断崖に作られた、海を一望できる見晴らしのいい道です。

まずまずの好感触で走ってサービスに戻り、キャブレータを少々調整…いよいよ本番です。
140台(出走は138台)が1分毎にスタート、つまりラリーの開始地点(TTグランドスタンド)から
出て行くだけで2時間以上かかるんです。
島の国内格式のイベントはいえ、久々の大きいイベントに気持ちも高ぶります。

131号車でしたからトップから遅れること2時間と少し、我々のラリーが始まりました。
SS1 / 2 は、島の南を西から東へ走る短いステージ、途中には普段の制限速度 10 マイル(16km/h)
の磯づたいの道を全開で走ります笑
かつては、古(いにしえ)の首都キャッスルタウンのタウンステージの後半がココの逆走、我々は
反対側から走った経験があります。(画像は Gogle Map のストリートビュー)

いよいよスタート!あれ…4,500回転以上吹け上がらない…
10マイル制限に入るまでの道はいわゆる島の幹線道路(A ロード)なので、サーキットよろしく
ペースノートに導かれながらスピードを伸ばしたいところ、ですが…吹けない。
無理してムチをくれたところでかえってエンジンにダメージを与えます。
(ドライバーにはもう、何が原因かわかっていたようです)
ですので、もう仕方ない流して走っていました。

これは SS1 のリザルトですが、”H1″クラスのケツっぺた。
SS2 も同様、SS3 は巨匠こと Peter さんが in Ditch(土手に乗り上げ溝にハマってた)で抜けるのに
時間がかかったため。

このままじゃ6年ぶりだってぇのに、結果はおろか車をぶっ壊すことにもなりかねない。
車をさっさと停めて策を講じればいいのですが、マン島のラリーはとにかく移動区間(リエゾン)の
時間がギリッギリ!
しかも、リエゾンで給油もしなきゃならない。
今回ローカルルールで、各セクション毎にペナルティフリーの15分が各コンペティターに与えられる
って書いてあったけど…ホントか?給油で使い切っちゃうんじゃないのか?
SS3 までステージを流して走っていたのには、途中で停まって直せない…こういう事情がありました。

さぁ直せるか、時間は足りるのか…

“Leg1” その2へつづく

Manx National 2023 “Recce”

グレイス店主がマン島のラリーに復帰したのが2009年。
2010年リーマンショック、2011年イベントキャンセル。
2012年はもう1台伴なって2台で。
2013年からは、グレイス店主こと夫の隣に女房殿こと私が乗るようになりました。
2015・2016年には Team Japan として4台!マン島で共に走りました。
2017年を最後に Rally Isle of Man は幕引きとなり、実に6年ぶりの島でのラリー。
もともと島にあった、島のクラブが主宰する大きいラリーに今回照準を合わせました。


これまでのマン島でのラリーは、ペースノートを購入していました。
読む側としては、合ってる(間違いない)ものを読むので気が楽だったのですが、運ちゃんは
だいぶ事情が違ったようです。
大抵の場合、購入するペースノートはいわゆる『速い』車で作っていることが多く、スピード域が
違う我々とは、コーナーの番数(コーナーの深さを数字で表現します)やそれこそジャンプの数なども
違ってきます。
運ちゃんは、読まれればそれに合わせちゃう…だからペースやタイミングが今イチで自分の走りかと
言われたらそうではなかったらしいのです。

全日本で自分のノートは毎度作っていました。
今年マン島に復帰するにあたって、ハナからペースノートは自分らで作ることにしていました。
昨年ベースで、レッキ(試走:ステージの下見が許される日)は2日あると踏んでいました。
ところが蓋を開けたら…1日だけ。
前の週末日曜日に行うか、直前の木曜に行うか。
どちらにしても、1日だけ(これは厳しい…)。
その限られた時間でのべ17本のステージをこなさねば。

ギリギリの時間の中で、道を確認しながら道の形状を拾っていきます。
実際のステージスピードをイメージしながら、ゆっくりとしたスピードで確認します。
間違っても、全日本に時々居るような「練習してるダロ」的な人はいません。
事前に作っておいたロードブックの切り取りが大いに役に立ちました…

ステージの数々は、それはそれはよくできていて。
スタートが同じで、短いステージと長いステージが用意されているのはよくあることですが、
違う地点からスタートする2本のステージが、ある地点からルートを共有してフィニッシュ一緒、
という仕掛けもあり。
試走の時間を短縮するために、Final Instruction にはどのステージのどの区間、交互通行を許可する旨
記されていました。
つまり、一部の区間は来た道を戻って効率よく運ぶよう、主催者がが配慮してくれているというわけ。
ちなみにあちらは、日本のラリーでいうコミュニケーション(ラリー運営に係る細々した連絡事項)が
ラリー開催の少し前にまとめて公示されます。


今回は「この先マン島走りたい!」という、現在全日本に出て研鑽を積んでいるドライバーを連れて
行きました。
レッキは彼を乗せて、まぁ途中で降ろして…なんて思っていましたがどっこい。
お昼を食べる間もなく、飲み物やスナックを買うような時間もなく、とにかく830 – 1830 近くまで
ぶっ通しでのレッキとなりました。

今回同行しない娘 Aoi Kitani に、御守代わりに表紙絵を描いてもらって、持参しました。
娘は一緒でないことは一度もなかったので、終始変な感じでした…

夫が、ペースノートは自作なんだ!と吹いてまわった為、いろんな人が私が書いたノートを見に
やってきました。
日本語表記と英表記、mix のそれは現地の人たちに大いにウケて、表紙と中とを写真に撮ってました。

全て清書するには時間もなく、かといってターマックラリーとは言いつつも非常に道の悪いマン島の
舗装路を下調べしながら走り書きしたノートでは、非常に見づらいところもあり。
加えて上に書いた、ステージルートの組み合わせの妙で、ノートを完成させる必要があり…
明け方近くまでペースノートの整理は続きました。

さて翌日は本番。
時間管理もローカルルールが適用され、ちょっとよくわからんところもあり…
気になりますが、いよいよ昼過ぎから始まります。

Manx National 2023 “Leg1” へつづく

『次の通信』…できなかった笑

1つ前の投稿で予告したにもかかわらず、通信しないまま帰国しました。
月曜の朝のフェリーでメインランドへ戻るところまでは予定通り(Liverpool 10am 着)。
ささっと片付けをして、

– ダメ元で、リニューアルした British Motor Museum(Gaydon)へ向け、出発。
– 閉館1時間と少し前に到着、Archive Room のボスと再会。 ← ココ重要
– 博物館を駆け足で見学。
– プラプラ南下しながら、Cotswoldsの数ある町でも人気が高い Bourton-on-the Water へ。
– Bourton-on-the Water の公営駐車場で、帰りの BA7便が欠航になったことをメールで知る。
– そこで慌てて、代替便へ手配 → オンラインチェックインを済ませる。
– ホッとひと安心。散歩・夕食、メンバーのささやかな誕生日のお祝いをする。
– ロンドンへ。レンタカーを返却。
– 予約したホテル(2019年にも滞在)が移転しており、タームナル5 から歩いていけないことが発覚、
深夜にまさかの路線バスでホテルへ向かう。
– 翌朝、前日のうちに手配した、代替便の出発するターミナル(5→3に変更)へ、ホテルの有料
シャトルバスで向かう。
– 代替便は予定通り出発。約3時間後にはフィンランド ヘルシンキに到着。
– 約3時間の乗り継ぎを経て、Fin Air AY61 便で午後イチ 羽田に到着。

とまぁ、こんな具合でハチャメチャでした笑。
ともあれ無事で、相変わらずの慌ただしくも楽しい旅は幕となったのでした。

この先は…いつも以上に働きながら、ガレージの様子に加えて「旅のおまけ」シリーズで、今回の
渡航の様子を詳しく記したいと思います。
ラリーの前、ラリー中、そしてラリーの後+上記のドタバタフィンランド経由まで。
しばらくまた、お付き合いください。

ひとまず…ただいま。

余裕なくて

すみません余裕がなくてブログを更新できていません(汗)。
Recce(試走)を昨日済ませ今日から本戦、その前にシェイクダウンを走ってきます。
現地時間の 10:42am に TTグランドスタンドを出て行ってきます。

GG のインスタグラムのアカウントも一応あって、サブアカウンドもあるんです。
サブアカウントは留守番の娘が動かしてるんですが、様子がよくわかるので是非みてください。
(したのリンクをコピーしてみてください…)

instagram.com/garagegrace_yokohama.sub/

ステージマップと、ラリーの日程は “Rally-Maps.com” でご覧いただけます。

www.rally-maps.com/Manx-Rally-2023

Special Stage が、ライブ配信を行うようです。いくつか貼っておきます。

じゃ、行ってきます!