こういうの、もう貴重

お盆休み、皆さまいかがお過ごしですか。

Rover Mini Cooper 1.3i 1992年 日本への導入ごく初期の車両です。
手がつかず放置でしたが、一気にストリップダウン。

この車両、ほとんどのものがオリジナル。
配線交換して、各機構シャキっとして、外装をリフレッシュして、カーペット類を新品にして、
商品にします。
30年も経つ車のカーペット類がオリジナルでも、ちっとも嬉しくないむしろ汚い。
足元が新品だと、ぐっと清潔感っていうか新品感っていうか…気持ちがいいですもの。

***
先日受けてきた講習。
車両の電子化に伴う諸々の勉強会。
それを修了した認証工場として、、看板がいずれ黄緑色に改まります。

だいぶカサカサだな…
看板が手元に来たら、掲示する前にクリアでとめようっと。

白いの

この後、エンジンコンプリート

サブフレームつけて
エンジンベイにエンジンを収めるところまでやって帰宅しました。

どんどんやらないと。

白いのとか、赤いのとか

昨日は白いの、今日は赤いののエンジンを下ろします。

白いの〜とか言ってますけど白いのは Mk2、赤いのは Mk1です。
赤いのは、エンジンを引っこ抜くだけにして帰宅しました(場所がなくて)。

オーナーも DIY

Mk2 Cooper ‘S’ ご縁を次のオーナーにつないで、これから作業に入ります。
新しいオーナーはスポーティーにも使いたい!
ということで、午前中はカーペット等内装を取り除いて、午後はバケットシート取り付けの準備を
します。

エンジンも一度下ろします。
使用するサブフレームの剥離はオーナー自ら作業しています。
DIY で自分の車の作業に携われる、グレイスみたいなガレージの醍醐味かもしれない。
もちろん全てお任せいただく方のほうが圧倒的に多いですが、小物の掃除ひとつだってやれば
愛着も湧くというものです。

ボディの作業など、時にボロボロの個体をパネル交換などしながら剛性の備わった、錆に強い車体へと
蘇らせる…出口の遠い、心の折れそうんなる作業です。
オーナーが様子を見に寄ってくれたりすると、概ねお待たせしちゃうことが多いのでプレッシャーに
感じつつも、気持ちがより入って踏ん張る気合をもらったりします。
…こちらも人ですから。

今回のように車の橋渡し 前オーナーから相談をされて次の乗り手へつなぐ お任せ下さるケースが
増えました。
ありがたいことです。

最近ではだいぶ減りましたが、その昔は手塩にかけた車をどっかへ売っぱらわれちゃうことが少なく
ありませんでした。
確かに、煮ようが焼こうがオーナーの好きなんですが。
輸入するところからお世話している車も少なくないので、それやられると正直がっかりします。
開業以来、淡々と続けてくることでグレイスの車への向き合い方をご理解下さる方も増え、車が
どこかへ行ってしまうことはだいぶ減りました。
ありがたいことです。

グレイスの30周年を記念して作った、お得意様に粗品として配った手拭い。
使った日本の古典柄は『結び文』でした。
ちなみにミニの絵は娘のスケッチによるものです(当時小4)。

車(ミニ)と人を結ぶ
人と人を結ぶ
時代(製造当時)と時代(今)を結ぶ

そんな想いを込めて結び文を選びました。
今回もまた1件、『結ぶ』ことができました。

さ、どんどんやるわよ

おじさんの日常の足、シルバーのミニも無事納まりました。
乗って帰る前に、既にビックリしてたから…乗ったらもっともっと。
慣らし運転が進めばエンジンはもっと軽くなるし、燃費も良くなる。

直せるって、尊いですよねー
これがイチイチ定期的に車を買い替えてたら?
なんて不経済なんでしょう。
人が道具に馴染むのに時間もかかるし。
ミニは設計の古い車、つまり…直すことを前提に考えられてる時代の車。
需要があるから、部品も作られてるし手に入ります。
経済的だし、馴染んだ道具を長く使うことができるし、一石二鳥いやそれ以上かもしれません。

昨日はミッションを1機 組みました。

材質や精度、道具の進化によって今、古い車の各機関をオーバーホールすることはとてもいい結果が
得られます。
うーん、上手く言えませんが様々技術が向上し、例えばミニが積んでる Aタイプエンジンを今組むと
組み合わせ如何でとてもいいものができる、ということ。
もちろんそこには、倫理観も大いに加味される必要があると我々は考えます。
学びを怠らず、時代とテクノロジーのすり合わせをすることで、とても良質な機関に仕上がります。

エンジンも、トランスミッションも、足廻りもしかり。
是非、これまでグレイスが積んできたデータに基づく、各種オーバーホールをご体感頂きたい、
強く思います。
それで、更に長くそばに置き道具として役立ち、暮らしの相棒としてあり続ける。
素敵なことだと思いませんか。

いつか、っていつ?

ミニのインジェクション車、外装あたりをちょちょっと小綺麗にした個体が、法外な値段で売買されて
いるのを見かけます。

美車!希少!とか何とか…

もちろんボディも大切ですが、車は「走って/曲がって/止まる」この基本動作が安全にできて
初めて人の役に立つのです。

このグレイスの在庫車は、1998年式 製造から実に四半世紀が経過しています。
どんなにキレイに丁寧に乗ってきても、経年劣化や道具としての疲労は現れます。
車自体の価値としては正直言ってありません。
そこに「走って/曲がって/止まる」基本動作を的確に授けたのが、このミニです。
ボディもリフレッシュし、内装も新品。

ストレスなく、製造から四半世紀が経過したミニのある暮らしが、すぐに始められます。

ミニは設計が古いし、今のテクノロジーとはおよそ無縁なので今ドキのクルマしか知らない人には
戸惑うこともあるかも…
イヤ、その昔を知っていても忘れてしまっている我々の世代もいるんです。
パワステなんて、高級車にしかなかったよ?
手巻きのウインド、知らないなんて言わせないよ?
“Automatic” なんてわざわざ言うのは、Manual があるからでしょ?
クーラーなんて、もともと付いてなかったよ?

いいじゃない、少しずつ慣れましょう。
昔を知る人はアナログな道具を思い出しながら。
年式の新しい人(=若い人)は、アナログに新鮮味を感じながら。
電子デバイスに支配されないアナログなその道具は、乗り手の五感を刺激してくれます。

古い設計ゆえに「直す」ことが基本。
今ドキの車のように使い捨てません。

これから先、ミニはその愛らしい見た目とは相反して、お世辞にも「可愛らしい値段」では買えない
車になっていくでしょう。
いつか、チャンスがあったら。
いつかっていつでしょう。
いつか、は今かも。

250万円でミニが始められる、今がそのチャンスかも。

積む。

エンジン積みます。

途中経過。

今日はエキゾーストまでつないで、着地させて帰宅しました。
明日、キャブレータ廻りと細々でエンジンがかかる予定っ!

どんどん組む

日々の足ですもの。
どんどん組みます。

***
飛騨高山の郷土玩具、でんでん太鼓をお客様が下さいました。
ピーンと張った和紙に軽やかに木の球が当たって鳴る音は、なかなかに通ります。
さるぼぼ、子がすくすく育つようにという縁起物なんですね。

使い方と、使い手と

エンジンのオーバーホールを承りました(割としょっちゅうですが)。
長く1人のオーナーが使ってきた個体、オーナーは日常の足としてのんびり乗ってるので
ミッションは今回多く触らず、エンジンとデファレンシャルにフォーカスして作業します。
デフは定期的に拝見するうちに、明らかな傾向が出ていたので作業します。

スポーツ走行する訳じゃなし、再利用できると判断できるものはそのままにします。
言うまでもないことですが、再利用はしますが全部開けます。


「エンジンやってある」という触れ込みの車でありながら、エンジンろくすっぽ触ってない

駆け込んでくる車は、そういうケースが多いです…(悪徳)
脱線しました。
上は昨日の作業。
ここからが今日。

そうこうするうちに、エンジンの加工が上がりました。
麺研磨して、ボーリング・ホーニングが済みました。