ずいぶん上がってるねぇ…

いろいろ上がってるね…
ジャッキスタンド(いわゆるウマ)が出払う勢いです笑

乙仲さんから、バンニング(輸出貨物をコンテナに積み込む作業)完了の画像が送られてきました。
今年は1台だけ、あちらへ運ぶトランスミッションとタイヤ&ホイールをくくりつけたパレットも
1つきりですから、スカスカ…

競技車の開運は必ず、FCL(Full Container Loading)にしています。
いわゆるコンテナをチャーターすることで、指定する場所までそのまま輸送することができます。
次にこれが開くのは、イギリス。

この儀式も…久しぶり。
パンデミックの前には、こういう物流がよもや完全に停止するなんて、考えもしませんでした。
実際イタリアからのコンテナが、人の移動もできなくなった影響を受け港で足止めとなり、後日
イタリアのエージェントから港の使用料(コンテナがそこに留まったため)の請求が来ました。
もちろん誰の上にも等しく起こったことですし、すぐに支払いましたが思わぬところから不意打ちを
食らった思いだったのを思い出します。

こうやって再び行き来ができるようになって、「当たり前」とか「無事」のありがたみを改めて
噛み締めているグレイスの面々です。

さぁ、先に行ってておくれ。

朝イチで保税倉庫へ競技車他、預けに行きました。
これは昨夕、自宅で撮ったものです。

既に提出した資料に基づいて税関手続きをしてもらい、バン詰め(コンテナに荷物を詰める作業)、
寄港しながらどんぶらこ、次に会うのは現地パートナー Paul のガレージです。

参考までにこれは2016年6月。

送り出したミニは4台、マン島には実に22台のミニが集まりました。
(この時ね、圧巻でした)

この2年後、このイベントのオーガナイザーがずっこけてイベントが開催できなくなり、見切りで
海運してる我々の競技車はあわれ上陸もせず(英税関を通らず)何もしないで戻ってきたり、
更にその2年後には、感染症による世界規模のパニックが起こり経済も交流も停滞したり、
その最中でいろんな人の人生が思わぬ方向へ向かったり。

4台保税に収まった写真を撮ったあの瞬間に、誰が想像できたでしょう。
つまり、どの瞬間も『分岐点』。
あのとき同じ場所にいても、あっという間にあっちとこっち。
でも…だからかな、人生は面白い。

そして今、#9741 は再始動。
誕生と臨終、どちらが近いと言われればどう逆立ちしても臨終。
限られた時間のうち、パンデミックに3年持って行かれたのは、かえすがえすも恨めしい。
でもそれは誰の上にも等しく起きたこと。

#9741 とグレイス店主は、再始動します。

明日預けます

明日、乙仲さんの保税倉庫に競技車を預けます。
経由地を経て2か月弱でイギリスへ到着、現地パートナー Paul が受け取ってくれます。
マッドフラップがだいぶヘロヘロになったので、取り替えました。

それと、トリップメーターの補正を。
あちらは km でなく mile で距離が表示されます。
この車が最後に海外競技に出たのは 2019年ベルギー。
ベルギーの速度表記は km です。
イギリスは mile なので、それに合わせます。

1mile = 1.6km です。
ココに座るのはずいぶん久しぶりです…
ギヤ比とタイヤを記録、km の補正値も念のため控えて、セットし直しました。
Mk1 のドアポケット…国内で走らせているのは Rover Mini ですから、こんな巨大なドアポケットは
なく、仕事道具(笑)のはいったカバンは狭い足元に押し込んで暴れないようにしています。
Mk1 のドアポケットは、今でいうサイドインパクトビームの役を果たしているんです。
1950年代の設計で、横からの衝突に備える…そういう考え方をしていたんですね。

話がそれましたが補正は終了、脳ミソはイギリス仕様に笑

『悪質』つづき

もうどこで線引きをしていいかわかりませんが、安全を念頭に車検整備。
前回までのお話は こちら 。

ブレーキオイルが猛烈に汚いからどうしたことかと思ったら…
ブリーダーが壊れてるから交換してないし〜
え何で直さないわけ笑

「リヤの熱線効かないんです」オーナーが困ってるから見たら…
塗り直した時かね?ガラス外した時に配線繋いでない(トリムの奥の方に丸めてあった笑)
配線をウィンドのゴムに挟んでさもそれっぽく見えてただけ笑
配線自体はフツーに生きてたので、繋いでホイおしまい。

何なのコレ。
悪質だね。

もうこれは悪質

どこぞで A/T の O/H を済ませた個体、というミニを車検でお預かりしていますが…
もう目に余るというか。
ごくごく一部を、参考までに記しておきます。

ありとあらゆる箇所に、メトリックネジを無理くり突っ込んであったり
履けないスペアタイヤが積んであったり
配線が絡まってる…わざとか?ってくらい「絡ませて」あるとしか言いようがない
ボディのパネルが腐ってもう「ない」ところに、適当に当て板+アンダーコートで隠してある

ネジは、伸び縮みを利用して接合するもの。
山の違うネジをぶち込んでどうするんだ。
それが理由で、ブレーキなどのパイプ類が歪んだり潰れちゃったりしてる。
あといくつ、私に修復をやらせる気かね…

12インチのタイヤが積んであったけど、これじゃいざってとき使えないよ。
軽自動車のじゃん、なめんなよ。

行き当たりばったりで配線を追加で敷いてあって、これじゃ自然界で蔦が好き勝手に這い回ってるの
より始末が悪い。
整備性もクソもあったもんじゃない。

フロアがないような車を、ボロ隠しして売っちゃダメでしょ。

処理しても処理しても、次から次へと大小ビックリするようなやらかしが出るわ出るわ。
見つける度に呆れては、車を愚弄(ぐろう)するその作業にイライラしながら作業するので疲れます。

再三ここにも記していますが、車はスピードが出る鉄の塊です。
扱いによっては、便利でもありますが危険なことにもなります。
その危険をできればなくし、快適に有益に使えるようにお世話するのが我々のプロとしての務め。

やる気がないなら、よくわかんないなら、できるフリして人からお足を頂戴してこんなことしては
いけない。
もう随分長いことこの業界に携わって、誠実に続けてきたからこのくらい言ってもいいよね。

沼津、雪

Mk1 本番車のエンジン慣らし第2回目。
少し早く上がらせてもらって、食事をかきこんで 9pm 頃出発。
1回目はハンドルを握る手がかじかんじゃったので、レーシンググローブをして。
足元も思ったより寒いことから、どうせ一定で走るだけなのでスノーブーツを履いて行きました。
これなら絶対足も寒くないっ 笑

御殿場あたりから天気が怪しくなってきた…
いつしかフロントガラスを叩くのは、何かの粒。
電光掲示板には『この先ユキ注意』ややっ!

新東名、長泉沼津ICですかさず降りて Uターン。
再びのって上り方面、鮎沢SA でトイレ休憩。
かろうじて停められたけど、大型が普通車のエリアまで停まっててほぼ満車。
明けて明日も冷え込み厳しそうだし、天気が読めるうちにいいところまで移動してきて時間調整
してるんでしょう…時間もコストも求められて、この業界もさぞ辛いのでは。

エンジンは随分こなれて軽やかになってきたので、だいぶ戻ってきてから5,000 回転くらいまで
回してみました。
うん、いい感触です。

これでひとまず 了、かな。

English Breakfast

今年の5月に向けて、Mk1 の整備を進めていますが何せ随分長いこと放置したので…
だいぶすねてる。
何とかして間に合わせないと。

***
2019年を最後にイギリスは行ってないので、イギリスメシもとんとご無沙汰。
でも最近は、市場でマッシュルームを大袋で買うことがあり、朝の食卓が楽しい。
本場はまるでディナーのようなボリュームですが、

卵、今日は “Sunny-side up”(目玉焼き:卵黄を日の出に見立ててこう呼ぶ)
ベーコンペラーン
ソテーしたマッシュルームコロコロ
写ってないけど、焼きすぎ!の一歩手前のトースト
ミルクティー

これだけでも雰囲気はそこそこ、日本人の胃袋には量的にはこれでたくさん。

ソーセージとか
ハッシュブラウンとか
焼きトマトとか
ベイクドビーンズとか

あぁ…
これは2016年、渡英して一夜明けての朝食。
(これはだいぶ控えめ)

もうちょっとさかのぼって、これは2013年。

何年ぶりかな、English Breakfast 。
今年は都合で突貫/弾丸の旅程。
食べられるかな…
島の定宿の朝食は、焼きたてのクロワッサンが美味しいコンチネンタル(略式)なんだな…

まつりのあとは掃除から

週末の雪のラリー。
例年になく雪が少なかったけど、日中どんなに照っても3時を過ぎるとサーっと冷気が。
ぐんと冷えて日中の日差しで溶けたりシャリシャリした路面は、あっという間に凍ります。
ガッチガチの場所、ブラックアイスバーン状態でツルッツルの場所。

当然、凍結防止剤がふんだんに撒かれていました。
いわゆる『塩』ですから、車体にとっては最大の敵。

雪での健闘を労う意味で、掃除。
高圧洗浄機でキレイにします。

やっぱり好きなんだよ

Rally of Tsumagoi レッキの日には、『ウェルカムパーティー』なるものがありました。
ビュッフェ式の会食で、今回はエントラントも少なめ…あちこちで話の花が咲きオフィシャルの方々
との交流もある、楽しい時間となりました。

今回、2台いるスウィーパーのうち Sweaper 2 は、三菱の社員からスタートし、ラリーストとして
世界で活躍してきた篠塚健次郎さん。
パーティーの席でお話しするチャンスに恵まれました。
1988年、篠塚さんがアジパシ(Asia-Pacific Rally Champioship)の初代チャンピオンになったのは
よーく覚えています。
1989年海外ラリー(マン島が最初でした)に参戦したのは、彼の活躍に触発されたのもありました。
なんでもガラパゴス的に、井戸の中だけで済ませて外を目指さない日本という風土において、目標に
したい人でした。


やっぱりアナログなものがいい
年を重ねれば重ねるほど、自分にはこれ(車)しかないよ



ずっと続けてきた人は同じことを思うんだなぁ…と、
気付けば随分長いことやってる私は、うんうん頷きながらちょっと幸せな気持ちになりました。

私もミニが好きすぎて、ここまできました。
自家用車も、競技車も、家族の足も、ミニ。
大好きなラリーもミニで…というよりは、ラリーを走るミニに子供の頃魅了されたので、ミニで
やるのは当たり前か笑
文字通りミニがライフワークになりました。
女房殿は「体のどこを切ってもミニ、金太郎飴 的な」とよく茶化します。
でも本当かも。
ずっとこのスタイルでいきます。
先を走っているまだまだお元気な先輩から、この夜は刺激をもらいました。

わぁ、もう1か月終わった

あれよあれよという間に1月が過ぎていきました。
ボディワークを控えている Fiat500 は、ほぼ丸裸に。

今日も土間の一角は、エンジンがバラバラになっていて

週末の雪のラリーを控えた競技車とサービスの備品なんかは、ほぼ支度を終え

その週末のラリーですが、二輪駆動はステージ内でのスタッドタイヤの使用は認めらるようになり
ましたが、移動区間(リエゾン)は許可されていません…
従って、今回もタイヤ交換競争がついて回ります。
ステージの直前で『履いて』、直後で『脱ぐ』。
SS は11本あるので、都合22回のタイヤ交換笑
ミニも含めておそらく父ヤ

あぁちなみに、2019年の時は SS が18本ですから36回〜
ラリーをしに行ったんだか、タイヤ交換に行ったんだか(間違いなく後者だね)っていう感じでした。
コレは2019年の嬬恋ラリーのロードブック。
最終 SS 直前のタイヤ交換にかかった時間は…

3分でした笑

(ロードブックに記録あり)
さ、今年もやるか…