次はこの子だよ

少し倉庫に置いておいたら、クラッチがガッツリ張り付いた!
トラックの上で、どうにか動くように…トラックがゆさゆさ揺れます。


取れたっ!
次はこの車を作業して、新しいオーナーを探します。
Rover Mini Cooper 1.3i 1オーナーカーです。
ドアハンドルなどちょっとした味付けはしてありますが、外観他ほぼオリジナルです。

順に着手しますが、今回は敢えて見栄えには手をつけず内臓(エンジン・足廻り・電気配線等)を
オーバーホールして、安全に『走って・曲がって・止まる』車に仕上げます。

***
さぁ、こっちも内臓(笑)を組んでいきます。

地味だけど、深く深く実感

サスペンションの O/H 。
エンジンの O/H のほうが華がある?目がいきますよねきっと。
でも! でも! でも!
足廻りって、エンジン以上にじわじわへたってきてて感じづらいので…

オーバーホールすると見違えます!
コレ先週。

こっちは今週。

今週のほうは、50年もののリヤサブフレームがなかなかしびれる状態になっていたのでオーナーに
相談の上、交換。
これを見ちゃったら、そのまんま着けちゃって〜 とは言えないよなぁ…

というわけで、骨盤を交換したようなものなので、乗ってますます見違えると思います。
日々消耗してへたっていってる部分、見た目変わらずビックリするくらいシャキっとするので、
かーなーりー おススメです。

長くやってると

ウェブサイトのトップページにも記している通り、店主こと私がこの店を出してはや36年。
干支が3周するような年月。
短いような、長いような。
ミニと同い年の(1959生)26歳だった私は、おかげさまで今年63歳になろうとしています。
ありがたいことにだいぶ長いお客様も多く、店を開けた頃(開ける前の方も!)のお客様も未だ
いらっしゃいます。
未熟だった頃から、車をお任せ下さることで成長してこられました。
本当にありがたいことです。
しっくりくる表現が見つかりませんが、お客様も一緒に成長してきたように思う部分もあります。

年齢が進み、お客様の中にリタイヤする人がちらほら。
そして、私より年上の方にあっては、身の回りの整理…いわゆる『終活』の一環として車の整理を
考える方もおいでです。
考えたくない…気持ちもありますが、古い車に携わる者としてはありがたいことでもあります。
その人のもとは離れても、然るべき元へ受け継がれれば車は存続できるでしょう。

車を「己の所有物」としてしか見られない人もいる中で、
歴史の遺産として自分の手元を通過するように思っている方はまだまだ少ない中で、

ずっとお世話してきた我々に後を託してくれるんです。
本当にありがたいことです。
バトンのように思って、我々は扱っているつもりです。

これまで、何台となくうち棄てられた車を見てきました。
狭い業界の中で、変わり果てた姿になった車も。
何度もくどいようですが、車は人間が生み出した道具。
自分では何もできません。
1cm だって動けないんです。

車が活きるも死ぬも、携わった人次第。
せめてグレイスと袖触れ合った車だけでも守りたい、日夜そう思っています。

今年はもう

2022年のラリー参戦は、もうおしまいにしました。
10月の高山、検討しましたが行きません。
車両のスイッチとか、やらなくちゃいけない計画があるので今年はもう行きません。
次の照準は、雪の嬬恋に合わせます。

5月に参戦したラリー丹後(京都)の車載カメラを YouTube にアップしました。

6月のモントレー(群馬)も、近いうちにあげる予定です。
車が車ですから、すんごいスピードはありません。
でも小さいこと軽いことで実現する俊敏さや走りの小気味よさは、一線級の選手の駆る車両にも
劣るものではないと思います。
同時にラリーは経験のスポーツですから、海外で走って様々な経験をして(様々な目に遭って…)
きたものは血肉になっているはずで、楽しく走っています。
日本では残念ながらつぶさに見ることが叶いません。
それが栄えない最大の理由の1つであると思います。

ミニはラリーで強かった

皆さんお経のように言いますが、実践している人は日本にはほぼいません。
私たちは体現しています。
次の投稿も是非ご覧ください。

伝統的な儀式に触れる

エリザベス2世崩御の翌日、ロンドンの St. James 宮殿では『王位継承評議会』が開かれ王位の継承が
宣言されました。
引き続き新国王による即位宣誓式が行われ、これまでは非公式で行われてきた儀式ですが、今回初めて
テレビカメラが入り中継されました。
評議会の参加者は、枢密院(国王の諮問機関、主要閣僚・国教会大司教・法曹高官等)の議員。
儀式には十分に慣れているであろう彼らが、新国王の宣誓を聞いて涙を浮かべていました。

評議会には、法的な力はありません。
なぜなら、先帝が亡くなった瞬間に王位継承1位の皇太子に王位は移っているので…
評議会は、あくまでも儀式です。

評議会の後には、チャールズ3世が即位したことを世に知らせる王位継承の布告が読み上げられました。
新国王の即位を市井に広布する儀式です。
今この世の中は、報道や SNS などで世界中のありとあらゆることを、割とリアルタイムで知ることが
できます。
でも、こんなのここ数十年の話。
ほんのすこし前までは、そんなツールはありません。
ですから昔から、全土に新国王の即位を知らせるための儀式がありました。

評議会と同日にロンドンで、翌日には全土各地で布告が行われます。
BBC の中継でこんなことを言っていました。

奇妙な帽子をかぶり、難解な言葉でなされる、これまで閉ざされてきた伝統的な儀式。
それが現代のツールで中継がなされた、とても興味深いで意義あることだ、と。
国民が伝統的な儀式に触れることで、歴史と繋がった瞬間だ、とも言っていました。
国民が国の伝統を知る、それは団結につながります。
君主制においてとても重要なことです、と。

君主制がどうなっていくか、国王の交代で状況が変わるかもしれません。
女王がスコットランドで晩年を過ごし最期を迎えたことは意味がありそうです。
時代が君主を求めるているのかどうか。
少なくとも1つの時代が終わったのは事実です。

僕が生まれた時から「Her Majesty」だった

エリザベス二世が、現地時間9月8日午後 スコットランドのバルモラル城にて崩御されました。
BBC では今、英各地の寺院・聖堂が女王に敬意を表して、鐘を鳴らす様子が放映されています。

伴侶のフィリップ殿下を失って以来、健康の不安が伝わっていましたが、プラチナジュビリーを無事
祝って、ホッとしたのもつかの間、その激動の生涯を閉じられました。

今、この世に生きている人のかなりの数が、エリザベス女王は『女王』でした。
何というかイギリス連邦のみならず、みんなのお母さん、おばあちゃんであったのではないでしょうか。
この訃報を受けて、何か漠然とした喪失感を抱いている人は少なくないと思います。
常に居たから、普遍であり不変の人であったからいなくなってしまったことがちょっと信じられないでいます。
いつかその日が来ると、わかりきっていることなのに。

今晩私はあちらの仲間や友人に、短いものですがお悔やみの E-Mail を送ろうと思います。
英国の文化から大変多くのこと学んだ1人として、極東の小さな島国より弔意を伝えたいと思います。

生まれた時には王位が自分に巡ってくるなんて、しかしその運命に向き合い、国家元首として強く、
賢く、奉仕の精神をもって70年の長きに渡ってその座にあり続けました。
そして最後の最後、亡くなる2日前まで職務を果たすこの気丈さ。
なんてドラマチックなんでしょう…

人生のすべては国民のために

25歳でこれが言えますか…
女王の気質がもちろんそうさせ、その後の70年の時間が刻まれたわけです。
即位が若かったこと、これも大きく影響していると個人的には思います。
若くて、まだまだ経験が少ない中で重大な決断をするそのエネルギー。
失敗があったとしても、それは成功への一歩なわけで。

女王の一生を振り返る映像を見ながら、兎にも角にも始めないとダメだと強く思いました。
もっと勉強してから…
もう少ししたら…
それでは遅いんです。
1日でも早く携わるべきなんです。

世の中に強く言いたいです。
いつまでも学校に行くのも良し悪し。
なぜならそこで、貴重な貴重な時間を無駄にしてしまうから。
私なんて、18歳 高校卒業でも遅かってと思っているくらいです。
そんなに長い間 受身で学んでも、人間力はつきません。
人間力は経験で培われるもの。

女王陛下の功績を知るほどに、こんなことを考えていました。


2016年9月13日マン島にて、我々 Team Japan は首都ダグラスの市長を表敬訪問しました。
ブログが飛んじゃったので、また改めて書くことにします。
その時、議会を開く広間に通されました。
議長席の上には、元首であるエリザベス女王の肖像がありました。


BBC がこんな風に言っていました。

我々は女王を失いました。
君主制は続きますが、我々は「女王」を失ったんです。

長く国に仕え人生を捧げた女王陛下、ゆっくりお休みください。

セカンドオピニオン大事よ

セカンドオピニオン

現在診察を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医者に診てもらい意見を求める。
症状や治療方法について、主治医以外の意見を聞き、参考にすることです。

例えば症状があったとして、主治医に診せて快方に向かえばいいんですが。
いつまでもスッキリしない、医者に通っても改善しない…そんな時、

「ずっと診てもらってるから」
「データがみんなあるし」
「悪いじゃん…」

変化を嫌う日本人の気質も手伝って、医者を変えてみるというのがなーかなかできない。
長兄が頑なまでに地域の総合病院にこだわった結果、疾病を見逃し残念ながら車椅子の生活に。
あんまり改善しないしむしろあれこれ出てくる始末で、私がずっとセカンドオピニオンをと声をかけて
たんですが…
年齢が年齢なのでやはり「例の」日本人の気質が邪魔をして、首を縦に振るまでにだいぶ時間を
要してしまい、やっとその気になってきてじゃぁ G.W. 明けたら行ってみっか〜
G.W. の入り端で腰下に痺れが来て、立てなくなりました。
どんなに恨み節を言っても、改善しない中その病院に通い詰めたのは自分であって、自分の決断。
相手の未熟さに噛み付いても、そこを選んで通い続けた自分がマズかったわけで。

***

車にもまったく同じことが言えます。
不具合があって、何度出しても改善しない…
そこで車屋は得意のキメ台詞を言う(お客様の証言です)。

「ミニはこんなもんですよ」

ちーがーいーまーすー 笑
どれだけいるかな、よそでいくらやっても直らないってくる車たち。
まず電話が来て症状を伺うんですが、そんな難儀するようなことかねぇ〜って思いながら
いざ入庫。
ガレージに入ってくるその音で、

あ〜ハイハイきっとあそこの調子が悪いんだね

オーナーが何年も困ってたことを、数分で発見、数十分で解消…
そんな事例、どれだけあったか知れません。
年単位で直らないって、何だよ…素人かよオイ。

早く来ればよかった…皆そう仰いますが、気付いた時がその時。
その時にスパっと切り替えられれば、きっとどうにかなります。
車も、オーナーの台所事情も。
このご時世の貴重な収入を、効果が得られない改善されない修理の支払いに充てるなんて、こんな
ナンセンスなことはありません。
いやぁやってもらったし…と言って払ってしまったら、容認したということ。
No と言えない日本人では、いつまでたっても車は良くなりません。

車の世界に於いても、セカンドオピニオンは悪いことではないと思います。
例えば我々のサービスに不足や不満があったら、よそを訪ねてもらっていいと思ってます。
我々は、いつどこで誰に(エンジンやボディを)開けられても恥ずかしくないように、心がけてます。
慢性人手不足でお待たせしてしまうことはあるかもしれません…申し訳ないことですが手作業なので
「遅い」ことを批判されてしまうと大変心苦しいのですが、それでも部品のストックを充実して
お待たせしない努力はしているつもりです。

もしグレイスのサービスが気になって、グレイスのミニが気になってココを覗いている方がおいでなら…
もしご自分の車の不調にずっと悩んでいたら…
是非遠慮なくお出かけください。

ココにある車に乗ってみるもよし
作業をじーっとご覧になるもよし
ご自分の車の不調を相談するもよし

グレイスは月曜定休です笑


まぁいないだろうけど、車が触ってみたくて仕方がない若い子も。
もし居たら、遊びにおいで。
イタリアンレストランの下積みは、一日中トマトの皮むき。
一日中、何かを触らせてあげる。
部品の洗浄とか、それを使えるように下組みするとか…いくらでも。
レストランではまかないでその店の味を覚え、まかないを任されるようになり、だんだんと覚える。
それと一緒、技は見て覚える/盗んで覚えるもの。
質問できる人が、若いのと初老と…一緒に仕事しよう。

価値がある

先日女房殿が WAX までかけちゃった…ノーチラス号、商品ページに掲載しました
もちろん試乗もできます。
1997年式ですのでミニとしては年式新しいのですが、今年は2022年。
2022 – 1997 = 25
そうです25年も経っているのでーす。

この車両は、エンジンもギヤボックスも O/H 済み。
元はタヒチブルーでしたが Nautilas Blue に塗装済み。
内装は Autumn Leaf の布張り新品に張り替え済み。
サスペンションも一新。

ひと通りやってあります。
25年も経った車自体の価値は…正直ほぼありません。
価格は「手をかけた分」です。
プロが手をかけた分を反映しています。

巷で、同じ値段で新車を売っているでしょう。
どっちが価値があるでしょう。
新車は、生産ラインで ポチ っと押せば1分に何台も出来上がってきます。
どっちが価値があるでしょう。
しかもこの先、直せるのはどっちでしょう。
ノーチラス号は、直した(今回)実績があります。
新車は?
メーカーが10年以上部品をストックしないので、25年後にこんな風にリフレッシュさせるのは
ほぼ不可能でしょう。
いつか粗大ゴミになります。
どっちが価値があるでしょう。
今、盛んに世間で言われる「サスティナブル(持続可能)」なのはどっちでしょう?
本当の意味でサスティナブルなのは、どっちでしょう?

***
こちらは 25年 どころではありません。
1960年代の Mk1 です。
どんがらにして、塗装して、サブフレーム(骨格にあたります)つけて、そこにエンジンが収まり
サスペンションが生えます。
グレイスでは車のコンディションに応じて、そうやって直しています。

60年前の車が甦る、夢のある話です。
しかも、器みたいに現存しているだけでもてはやされるのとは違い、移動の道具として安全に走って
曲がって止まれなくては、我々は携わるプロとして失格です。
ドリームカーが安全に走って、日々人の役に立つように頑張っています。

Hose Pipe Ban

この夏ヨーロッパ各地で熱波が報じされ、渇水が深刻な問題となっています。
あちこちで Hose Pipe Ban が発令され、我々が足繁く通うマン島でも7月29日から規制が敷かれて
いましたが、9月7日をもって制限は解除されたようです。

禁止される行為としては

– ホースを使って庭や植物に水をやる
– ホースを使って自家用車、バン、バイク、トレーラー、またはレジャーボートを掃除する
– 家庭用プール、子供用プール、または装飾用の噴水を補充または維持する
– ホースを使って壁や窓を掃除する
– ホースからの水を、家庭の娯楽に使用する
– ホースを使用して、小道やパティオをきれいにする
– ホースを使用して、他の人工の屋外表面を清掃する

ホースで1時間水を流しっぱなしにすると、一般的に 1,000L 消費します。
お風呂の浴槽で勘定すると、約5杯分。
なんとなーく、ジャージャーは、確かに緊急時皆で控えたら効果が大きそうです。
違反した場合は最大 £2,000.- が課せられます。
(メインランドは最大 £1,000.- )

イギリスでこういう規制がかかるようになるとは…


オーストラリアで、似たようなもの/ことを見聞きしたことがありました。
あちらは、相当な乾燥による火災が日常的に問題になっています。
一般的に森林火災は Wildfire といいますが、オーストラリアでは Bush Fire と呼ばれます。
彼らの合言葉は “Stay away from the bush.” (藪に近づくな)
天気予報のように火災予報的なものが日々報じられていて、気温や風速、乾燥具合などから
火災危険評価(Fire Danger Rating)が出されます。
その評価にに沿ってTotal Fire Ban(火気使用禁止令)が発令されるんです。
手持ちの画像が見つからないので…インターネットから。
ハイウェイとか走ってると、こんなパネルが車窓から見えます。

これが発令されちゃうと、保存鉄道は残念ながら蒸気機関車の運行が出来ません。
蒸気機関車の代わりにディーゼルが走ります。
オーストラリアで2度、保存鉄道に乗りましたが幸い食らったことはありません。
オージーが大好きな BBQ も、屋外で火気を扱う(野外調理)のでもちろんで禁止です笑

西オーストラリア州には行ったことがなので聞いた話ですが、洗車禁止命令が出ると窓とナンバー
プレートの清掃のみが許され、そこだけ水拭きされた車が街を走っているらしい…
昨日の話じゃありませんが、ところ変われば考え方や感覚(緊迫感なども含む)は様々。
まぁいいじゃない…みたいのは通用しません。

喫煙とかもそうですよね。
マン島の定宿 Sefton Express で我々が宿泊中、朝っぱらから火災報知器が鳴って消防車が駆けつた
ことがありました。
危機に面した時の対応に、お国柄が出ているなぁ…と思ったのを思い出します。
とりあえずさっさと外へ出ましたが、他の宿泊客は文字通り「着の身着のまま」外へ出てきてました。
バスローブ羽織った人もいたし、靴を履いてない人も。
一緒に渡航していた仲間の中には、ゆ〜っくり出てくるのんきな人もいて。
どうせ誤報だろーよ?ってとこでしょうか…
ナニそれとも鳴らしたの?!ってくらいのんびりしてて、呆れた覚えがあります。
日本人、危機感ない人多いよ…